梅雨も明けて夏本番となりました。
猛暑により夏バテや熱中症など体調を崩してはいませんか?
体調もそうですが、楽器や音響機器も熱によって壊れることや動作不良を起こすことがあります。
今回は熱によっての不良動作が起きた例や対処方法を書きたいと思います。
スピーカーの動作不良例
スピーカーと言ってもパッシブ、パワードと違いがあります。特に動作不良が起こりやすいのはパワードスピーカー。電源を取って熱を発するからです。
屋外イベントが増える時期、炎天下で使用していたら音が途切れるといった事例もよく聞きます。排熱が追いつかずパワーアンプ部分を守るために保護動作が働き、音の出力を抑えたと考えられます。
● 対処方法
屋外で使用の場合、まず簡単にできる対処方法としては日差しの当らない場所に設置することです。これだけで熱の上昇を抑えることができます。
それでも音が途切れたりする場合は音量を上げすぎていないか確認してみてください。出力を上げることによって使用するエネルギーも増加し、発熱も増えるからです。気温が高すぎると機材スペックどおりの動作を行えないこともあります。この場合は音量を下げて様子を見るのがよいでしょう。

< 屋外では日陰に設置 >
パワーアンプの動作不良例
前記したパワードスピーカーと不良動作は似ていますが、パワーアンプは設置場所が室内のラックに固定されていたり、野外で使用するにしてもテント内のPA席に設置したりと、日差しや環境の影響を受けにくいのでは?と思いがちです。
しかしパワーアンプの形状が故の問題も起こることがあります。ラックに入れてある場合だと、隙間がなく複数の機材に挟まれてしまい、排熱に問題が生じていることがよくあります。
また、排熱用のファンや空気取り入れ用の穴が開いているのですが、埃が詰まって排熱がうまくされないというケースも多いです。排熱がされないと動作不良の原因となり、音が出なかったり出力が弱くなったりします。
● 対処方法
ラックに入れる場合は機材間の温度や通気に問題がないかチェックし、熱がこもりがちなら間隔を変えてみてください。
通気口やファンの周りに埃が詰まっている場合はクリーニングを行ってください。

< パワーアンプのファン、天板も掃除した方がいいな! >
照明機器の動作不良例
照明機器も熱によって正常に動作しなくなることがあります。照明自体が熱を発する機材なので排熱に対しての造りは確りとされていますが、夏という季節はその造りを上回る熱量を発生させます。
小型のLED照明は消費電力も少なく熱量も低いのですが、大型のLED照明やハロゲン球を使用したスポットライトなどが多くの熱を発生させるため動作不良に繋がることがあります。
● 対処方法
照明機器の多くのモデルに排熱ファンが付いています。まずはその周りが埃やゴミで汚れていないかチェックをしてみて、汚れている場合は吸気口やファンを掃除してください。
設置場所に影響を受けることが多く、空気が循環していない箇所での温度上昇による動作不良が起こるケースがあります。設置場所の配置変更やサーキュレーターを使用して空気を循環させてみてください。

< LEDパーライトのファン >
まとめ
暑い日はまだまだ続きます。機材の管理は大変ですが、トラブルなく夏を乗り越えていただければと思います。この記事が少しでも役に立てれば幸いです。