皆さんこんにちは!管楽器担当の牧野です。金管楽器には多くの種類のオイルがありますよね。今回はピストンオイルに絞って、役割についてご紹介していきます。

① 潤滑
皆さんが「オイルの意味って?」ってきかれた時、最初に思いつくのが【潤滑】と思いつくのではないでしょうか?例えば、ピストン楽器でオイルを挿さず動かしていたらピストンとケーシング(ピストンの外側の管)が直接当たるため、摩擦が起こります。ピストンとケーシングには目に見えないぐらいの「隙間」があり、その隙間にピストンオイルが入る事により摩擦を防ぎ、滑りが良くなります。
赤く丸したところが「隙間」になります。

② 摩耗を防ぐ
① でお話しましたとおり、オイルがないとピストンとケーシングが直接擦れてしまいます。そうなると摩耗が進みどんどん隙間が広くなります。摩耗といっても数日挿さなかっただけですぐ削れるという訳ではなく、目に見えないぐらいで摩耗しています。しかし塵も積もればなんとやら…で数日、数ヶ月、数年とオイルを挿さずにいると当然摩耗するため、ピストンのがたつき、動作不良等に繋がります。そこで①で出てきた「隙間」にオイルが入る事により摩耗を防げます。
③ 錆防止
ピストンは金属製のため、オイルを挿さずそのままにしていると錆ついて動かなくなってしまいます。ピストンオイルを挿すことにより、錆びる事を防いでいます。
④ ノイズを防ぐ
ピストンオイルにはノイズを防ぐ、という役割もあります。こちらも「隙間」にオイルが入ることにより金属同士が擦れるノイズを防いでいます。
他にもピストンオイルの役割はありますが以上が主になります。オイルを挿さないとすぐに動かなくなるといった症状は起きませんが、長期間で見たときに大きく故障のリスクが高くなります。ピストンオイルは毎日差すようにしましょう。