皆さんこんにちは!管楽器担当の牧野です。前回はピストン楽器の消耗品について紹介しました。今回はロータリー楽器の消耗品について紹介します。
① ロータリーストッパーゴム
ロータリーストッパーゴムは写真の場所についているゴムです。

黒いゴムのパーツが「ロータリーストッパーゴム」です。

このゴムがクッションになりノイズを防いでいます。ゴムのため、フェルトなどに比べると耐久性はありますが次第に潰れていきます。潰れるとどうなるか…
ノイズが出る
パーツ同士が直接ぶつかるのを防ぐためにゴムが入っています。しかしそれが潰れてくるとクッション性が低下しノイズが出るようになります。またゴムは油に弱い事はご存じかと思います。ロータリーストッパーゴムも同じようにロータリーオイルなどで劣化します。気づいた時にはオイルによる劣化でボロボロ…なんてことも…
音が出しにくくなる
新品のゴムの厚みで設計されているため、潰れてくるとロータリー内部で管の穴位置が合わなくなり、音が出しにくくなったり、当たりにくくなったりする原因となります。
ロータリーの蓋をとると穴の位置に合わせて印がついているため、分解しなくても分かるようになっています。
↓新品のゴムを使用しているため、印の位置もピッタリです。

↓画像では分かりにくいですが上の画像よりも若干位置がずれているのが確認できます。

ロータリーストッパーゴムはご自身で交換できます。
② コルク
ピストン楽器と同じようにほとんどのロータリー楽器にもウォーターキイが搭載されています。そこにはコルク(一部の楽器はゴム)がついており、管内の水分が出てくるのを防いでいます。しかし、コルクも水分を吸収したり乾燥したりを繰り返す事ことにより劣化します。劣化すると水分が漏れ出てきたり、息漏れしたりする原因になります。コルクもご自身で交換可能です。息漏れする前に劣化していると感じたら交換してしまいましょう。
まとめ
ピストン楽器と同じくロータリー楽器にも多くのパーツがあります。そして、ここでは紹介しきれない物もあります。今回はある程度、交換できるパーツを紹介しました。なお、ロータリー楽器はピストン楽器と異なり、分解するのに高い技術が必要となります。自分が持っている楽器の動きが悪くなってきたと感じたら、一度パーツが消耗していないか確認してみてください。