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サーモスタットについて

2021-10-12

テーマ:実録 ! サービスマン日記

サーモスタットという部品についてご存じでしょうか?
温度や熱を表す「Thermo」と、一定にする「Stat」を合わせた、名前の通り温度をコントロールする役割の部品です。
日常では電気式ストーブ、シャワー、トースターなど身近な物にも使用されています。

今回はバイメタル式のサーモスタットについて説明したいと思います。
バイ=2つの メタル=金属 といったように金属を使用したサーモスタットです。
金属は温度によって膨張・収縮をしますが、この原理を利用して接点のON/OFFを行います。

<バイメタルサーモスタット>

照明演出機器の多くは高い熱を発生させるため、サーモスタットを使用し温度コントロールする必要があります。
灯体だと電球が熱を発生させたり、フォグマシンだとヒーター部分が高温になった時など、一定の温度を超えると冷却用のファンが始動したり、ヒーターへの電源供給を止めたりと重要な役割を担っています。

<フォグマシンのヒーターとサーモスタット>

サーモスタットの特徴としては温度の感知を正確に行うために熱源に直に付いているか、近い箇所に取り付けられることが多いです。

上記で紹介した以外にも手動スイッチ付きの物もあります。
これは規定温度を超えて接点がOFFになった状態からONの状態に戻るため通常は温度低下で自然に戻るタイプとは違いスイッチを押してONに戻す必要があります。
何故このようなタイプがあるかというと、温度用のブレーカーとしての役割も果たす事が出来るからです。
温度感知による電源のコントロールは基盤側で行い、温度が必要以上に上がってしまったらブレーカーが落ちるといった機能の使い分けを行っています。

規定値以上の温度になりブレーカーが落ちるという現象は何に原因があるのでしょうか?
いくつか考えられます。
まず一つに基盤側の温度センサーに問題があるというケース。この場合ブレーカーが機能すれば熱源側やその周辺パーツの保護をしてくれます。
もう一つに空調や気温環境により熱源周辺が高温になっているというケース。これは修理で受け付けることもよくあるのですが、夏季の高温時期で空調が効いていないところで起こる場合が多いです。設置場所を変更したり、周辺の物を移動させたり、ホコリを掃除すれば改善します。
この他にはサーモスタット自体の劣化といった事も考えられます。

<手動スイッチ付きサーモスタット>

手動スイッチ付きのブレーカーとしての役割は安心できるものですが、スイッチが付いてないタイプはどうかというと、サーモスタットとは別で温度ヒューズというパーツが合わせて使用されていることが多いです。
その名の通り温度用のヒューズで規定値以上の温度を感知すると断線するといった仕様になっています。オーバーヒートの際はこれで他のパーツを保護します。

<温度ヒューズ>

サーモスタットは熱を持つ機器にとって重要なパーツであるという事はご理解頂けたかと思います。
ブレーカーとしての役割は、あくまでも保護のため。
熱を長く持たせる事はそれだけパーツの寿命を縮めるという事です。
使用しない際は定期的にクールダウンさせると長持ちします。

この記事が役に立ち、機材を末長く使用していただくきっかけになれば幸いです。

技術サポート / 黒巣 翔太

音楽とお酒と自然で成り立っています。ギタークラフトやエフェクター製作の勉強を経てPAマンとなり、その経験を生かして修理業務に従事。

 
 
 

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