マウスピースの個性ってどこで変わるかご存じですか?今回はTheo Wanne(セオ・ワニ)についてご紹介します!
Theo Wanne(セオ・ワニ)とは
サックスとクラリネットのマウスピースを設計・製造する世界的なデザイナーです。

彼は、ヴィンテージサックスやマウスピースのリペア技術者となるため、ボブ・カーペンターに弟子入りし、マウスピースのリフェイスにおけるエキスパートとなりました。
2007年にサックスとマウスピースの製造を開始。有名なプレーヤーのために数年を費やして設計を行っています。一例を挙げると
Joshua Redman
Chris Potter
Eric Alexander
Jan Garbarek
Nelson Rangell
Tim Price
全てのマウスピースは精密な設計に基づいて作られており、ハンドメイドのマウスピースのようにバラつきの少ないことが特徴です。
Theoさんは何度も日本に来日し、その度に日本のサックスプレーヤーのマウスピースをリフェイスしプレーヤーに感動を与えています。
音色の違い
下の図は、Theo Wanneが現在販売しているエレメントシリーズ以外の音色イメージです。
左から右に移るにあたり現代音楽に合った音色に近くなってきます。

マウスピースの音色は大きく分けるとBAFFLE(バッフル)とCHAMBER(チェンバー) 2つの要素から構成されます。
1. BAFFLE(バッフル)
マウスピースの先端から約2cmの部分を指します。
形状については様々ありますが、Theo Wanneでは主にフラット、ロールオーバー、ステップの3種類を採用しています。
■ FLAT BAFFLE(フラットバッフル)

深みがありながら柔らかな音色になります。
■ ROLL-OVER BAFFLE(ロールオーバーバッフル)

深みがありながら、オーバートーンの少しあばれた感じの音色になります。
■ STEP BAFFLE(ステップバッフル)

明るい音色になり、息のスピード感が早い音色になります。

2. CHAMBER(チェンバー)
チェンバーは簡単にいうとマウスピースの内径のサイズになります。内径が細いとスピードが速くなります。
■ LARGE CHAMBER(ラージチェンバー)

ネックの入り口より大きな内径のためしっかりとした息が必要となります。
■ MEDIUM CHAMBER(ミディアムチェンバー)

ほぼストレートな息になり芯のある音色になります。
■ SMALL CHAMBER(スモールチェンバー)

内径が小さくなりパワフルな音色になります。

今回はマウスピースを選ぶ際の豆知識をご紹介しました。