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簡単操作でクオリティアップ!IK Multimedia「T-RACKS ONE」の機能解説

2024-01-19

テーマ:音楽ライターのコラム「sound&person」, 音響機材

Greetings! 新米ライターのMarkです。
2024年最初の記事はDTMに欠かせない「プラグイン」について。

ハードウェア・ソフトウェア両面において近年めざましい飛躍を遂げているIK Multimediaの「T-RACKS ONE」を紹介したいと思います。

あくまで私の認識での解説となりますが、右も左もわからないという人はぜひ読んでみてください。

■ T-RACKS ONE (ティーラックス・ワン)

T-RACKS ONE(以下ONE)はIK Multimedia T-RACKSシリーズに含まれるプラグインのひとつで「オールインワン・マスタリング・ミキシングプロセッサー」と称されています。

ひとつのプラグインの中に様々な機能を有しており、単一トラックに挿して音色を整えたり、マスターに挿して最終的な調整を行ったりできるという特徴があります。

具体的にはEQ、コンプレッサー、ハーモニック・エキサイター、ローエンド・エンハンサー、リミッターに類する機能が含まれています。

このONEは「挿すだけで音が良くなる」と言うユーザーもいるほど高評価を得ているプラグインなので導入前の人でも耳にしたことがある名前かもしれませんね。

■ 各部解説・機能解説

T-RACKSプラグインはスタンドアロン(単体ソフト)としてもプラグインとしてDAW上で走らせる事もできます。DAWで使う場合は他のプラグインと同じようにトラックへ挿すだけ。

これが実際の画面です。かっこいいですね。

それぞれのツマミには下記の役割があります。IK公式の記述(元は英語)に解説を足していきますね。

AIR

高域のブーストやカットを優しくコントロールするツマミです。

AIRという名の通り高域を変化させることで空気感に影響を与えます。

リバーブのように「響き」で空間調整するのではなく高域の量で「通りの良さ」を調整すると考えてもらえるとわかりやすいかなと思います。

FOCUS

中域の明瞭度を調整するツマミです。

抜けが良すぎるor悪すぎると感じたときに使うと道が拓けることがあります。まずは12時の位置にしておいて、他のツマミによる調整を済ませてから触れるのがおすすめです。

BODY

全体の周波数バランスを崩すことなく低域の量を微調整するツマミです。

ガッツリ低域をいじるというよりも「音のふくよかさ」を調節するとイメージしてください。これも12時にセットしておいて後で触れるのがいいと思います。

BASS PUNCH

低域のブーストと音のタイトさを同時にコントロールするツマミです。

ブーミーになることを抑えながら低域のハリを足すことができます。

ANALOG

ハーモニック・エンハンスメントを加えトラックに迫力と色をあたえるツマミです。ハーモニック(倍音)をエンハンスメント(強調)する、つまり倍音成分を増やしサウンド全体の情報量を増やしてくれるわけですが、ANALOGという名の通り若干のサチュレーション(粗さ・歪み)も加わるように思います。

デジタルテイストが強いトラックに挿して音馴染みをよくするために使うのもアリですね。

TRANSIENTS

アタックを強調したり滑らかにしたりしてミックスに理想的なインパクトのバランスを実現する……というツマミです。なんのこっちゃ。

トランジェントとは音が一番強く目立つ部分「アタック」より前にある「鳴り始め」の部分を指す言葉(表現が難しいです)。

音というものはピークに達したときが最も目立ちますが、いきなりピークから始まるわけではなく、そこに至るまでゼロから立ち上がっています。「一瞬フェードインしている」のをイメージしてください。

その立ち上がり部分を目立たせるか控えめにするか。基本的にコンプレッサー的なものと捉えてもらってOKですがアタック偏重のワンノブコンプではなくもう少し幅広いエリアを賢く調整してくれる、という認識を持つと使い道が見えてくると思います。

WIDTH

トラックのステレオイメージを微調整するツマミです。いわゆる「ステレオ・イメージャー」的なもの。音の広がり具合を変えるわけですね。

モノラル音源を加工してステレオ感を足すのではなく左右にパンを振っている音を優先的に強調して広がりを演出します。「なんか音が真ん中寄りすぎね?」と感じたときマスタートラックに挿していじってみましょう。

PUSH

穏やかなものからハードなものまでコンプレッサーのすべての設定をコントロールするツマミ……とのこと。なんのこっちゃPart2。

これはいわば「マキシマイザー」です。コンプレッサーが「ダイナミクス(抑揚)の調節」、リミッターが「ピークの抑制」を司るものとすると、マキシマイザーはそれらを総合的にコントロールして音圧を上げるもの。

PUSHを回すと全体の音量が上がり迫力が増します。ONEの目玉機能はこのPUSHと言っても過言ではないはず。ミキシングに慣れていないDTM初心者が手軽に音圧ブーストするツールとしても有用です。

音作りの最後にいじるのがセオリーかと思いますが私はEQ系のツマミと同時に軽く触ってます。他のツマミの位置によってPUSHの動きも変わってくるので。

VOLUME

アーティファクトを気にすることなく音楽をより大きく聴かせるツマミ……なんのこっちゃPart3。

ここで言うアーティファクトは「ノイズ」や「クリップ」を指します。要はゲインツマミのように歪ませながら音量を上げるものではなく「マスターボリューム」だよってことですね。ここも12時にセットしておくのが無難です。DAW側のフェーダーワークでしっくりこないときに触れてみましょう。

■ ゲットしやすい強力ツール

ONEの魅力は「直感的に音作りできる」こと。

EQでこの周波数帯を削って……ブーストして……

コンプのスレッショルドは……レシオは……

エンハンサーのパラメータは……

といった複雑な作業に慣れていない人でも「目に見える範囲のツマミを」「理想の音になるよう回していく」だけでそれなりの結果が得られる。

初心者にとって大きな助けになるのはもちろん、中級者以上の効率化にも寄与する素晴らしいプラグインだと思います。

ONEは「T-RACKS 5」「T-RACKS 5 MAX」に含まれているほか、IK Multimedia製品にバンドルされている「T-RACKS SE」に追加する形で単品購入することも可能。もちろん無料試用することもできますよ(公式サイトからダウンロード)。

おすすめの買い方はIKオーディオインターフェースを購入して「T-RACKS SE」を実質無料で手に入れ「T-RACKS 5 MAX」にアップグレードするという買い方。

セール時を狙うと99ユーロ程度でT-RACKS 5 MAX単品(約500ユーロ)の機能にアップグレードできることがあります。オーディオインターフェースが1万数千円から買えることを考えるとかなりお得です。

まず試用してみて「これは!!」と思ったらIKインターフェースと一緒にゲットしてみてください!

■ T-RACKS SEバンドル製品の一例

IK MULTIMEDIA ( アイケーマルチメディア ) / iRig Keys I/O 25

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オーディオインターフェース機能つきのMIDIキーボード。ギタリスト・ベーシスト含むDTM入門者におすすめ!

IK MULTIMEDIA ( アイケーマルチメディア ) / iRig Pro I/O オーディオインターフェイス

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IK MULTIMEDIA ( アイケーマルチメディア ) / iRig Pro Quattro I/O

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IK MULTIMEDIA ( アイケーマルチメディア ) / iRig Pro Quattro I/O Deluxe

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IK MULTIMEDIA ( アイケーマルチメディア ) / AXE I/O USB接続オーディオインターフェイス

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コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
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Mark

エントリーモデル~ミドルクラスの楽器をこよなく愛するギタリスト。これまでに購入してきた弦楽器は70本以上。ホームユースの機材に明るく、宅録やコピバンのハードルを下げ、趣味として広く普及させるべく活動中。「アマはアマなりに楽しめばいい」「ラフに使う楽器はラフに直す」がモットー。リフレットやネック矯正も自ら行うお座敷リペアマン。海外メーカーとのやり取りを縁にプラグインテスター・ローカライズを任された経験あり。モニター・テスター依頼随時募集中。

IK MULTIMEDIA / AXE I/O USB接続オーディオインターフェイス

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AXE I/O USB接続オーディオインターフェイス

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IK MULTIMEDIA / iRig Keys I/O 25

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iRig Keys I/O 25

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MIDIキーボード、25鍵盤、オーディオI/O搭載

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IK MULTIMEDIA / iRig Pro I/O オーディオインターフェイス

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iRig Pro I/O オーディオインターフェイス

¥23,800(税込)

オーディオインターフェイス、Mac/iPhone/iPod touch/iPad用

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IK MULTIMEDIA / iRig Pro Quattro I/O Deluxe

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¥52,800(税込)

iPhone、iPad、Android、Mac / PC用オーディオインターフェイス、4イン / 2 アウト、24ビット/96kHz

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IK MULTIMEDIA / iRig Pro Quattro I/O

IK MULTIMEDIA

iRig Pro Quattro I/O

¥41,250(税込)

iPhone、iPad、Android、Mac / PC用オーディオインターフェイス、4イン / 2 アウト、24ビット/96kHz

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