サウンドハウスが京都に進出?遂に出陣の時がきたのか?!この原稿を書いている場所は、京都の青龍というホテル、そのルーフトップだ。旧清水小学校が廃校となり、その場所をNTTと京都府がコラボして国内最高級のホテルを創り、究極の廃校利用の事例として全国にその名を馳せている。確かにホテルの造り、内容、サービスレベルはリッツカールトンやマンダリン、ペニンシュラと比較しても、勝るとも劣らない完成度を誇る。その極めが、屋上に造られたルーフトップという超豪華なバー・レストランだ。バルコニーは広く、京都を一望。食事ができるだけでなく、屋内のバーは間違いなく京都No.1。いや、関西トップの最高レベルのカクテルバーであり、大人気だ。
そのルーフトップにあるK36というバーでバーテンダーをしている方が、関西1の職人と言われる西田氏だ。彼の作るカクテルは、すべて芸術品。人間国宝とまで言えるのではと思うほど、その達人ぶりを極めている。今もって自分の目の前で、自らのチョイスで鳥取産のスイカを切り、それを絞り、何を作っているかと聞いてみると、真夏のソルティードックを、ウォッカではなくて京都の「季の美」というGINを使って作っている、というのだ。そしてゆっくりと、まろやかにシェークされている。まあ、店に来る前に日本酒も飲んで来られているというので、酔っ払いながらシェークしているのか、と思いきや、ちやう!なんと、スイカの味をそのままカクテルに活かすために、軽やかにシェークして提供するとのこと。カクテルは全く無知な自分なので、不思議な光景だと眺めていると、突然、そのカクテルが自分の目の前に出てきた。これが絶妙の味だ。。。。実に美味しい!
不思議な縁だ。そもそも、この青龍というホテルは女川に繋がっている。旧女川中学校を取得するにあたり、廃校利用を研究する必要があった。そこでどのように学校を改築してホテルにしたか、ということを学びたく、ある日、京都の事務所に行ったついでに高額なのを承知で、青龍に宿泊して、建物の中を研究することにした。そこで目の当たりにしたのが、国内最高級ホテルの出来栄えであった。そして最も感動したのが、この「ルーフトップ」という屋上のレストランとK36のバーだ。
そんな話を女川に社員用の社宅アパートを建てるためにお手伝いしていただいている大阪の大手設計事務所の社長である辻本氏に話をすると、「そのK36のバーテンダーで西田という有名な奴がいるけど、僕の弟子なんですよ。。。」というのだ。ということで、辻本氏もルーフトップに合流し、西田氏と会うことになり、お付き合いが始まった。これも、サウンドハウスの女川進出のおかげだ。リサーチしながら、出会いがあり、人脈の輪も広がる。音楽の世界を超えて、友達が増えてくるのは、ありがたいことだ。知人は多いにこしたことがない。
サウンドハウスもいつか、本社を京都に移転したいと思っている。何故か。それは京都が日本の中心であり、東京はあくまで東の都、東の京なのだ。歴史的にみても、日本の首都は京都。それが明治天皇の時代から、ちょいお散歩に行かれた天皇が京都に戻らず、東京にお住まいになられたことから、皇居が東京に移転された。しかしながら、それは一過性のもの。京都は地理的に見ても日本の中心であり、災害にも強く、古代では水路がつながっていることから日本海、大阪湾などからもアクセスができる。そして地震にも強い地盤がある。それに比較して、東京は東海大震災が来たら、ひとたまりもなく、東京都の大半が海の下に沈む可能性まで心配されるほど、大自然の災害にはひとたまりもないのだ。よって、今上天皇陛下がその危険性に気づき、京都に戻られるのも時間の問題とみている。
ということで、これからは京都の時代ではないかと、ひそかに夢をみている。政治経済には関心がなく、100年後の日本にも興味がない人たちにとっては、つまらんトピックにしかすぎないかもしれないが、日本の将来を危惧し、サウンドハウスの使命を心して考えている自分にとっては、「継続は力なり」と言われるごとく、いかにして今、もっている力を持続し、社会に貢献できるかが鍵となる。そんなことのために、何とか自分も貢献したいと、ますます夢を大きく描いている。孤独な旅はまだ続く。。
