こんにちはコンセルバリオです。
「ウクレレの演奏」というと音を出す事が全てだと考える方が多いです。
メロディーを弾く、コードを弾く、ストロークするなどは全て音を出す行為です。
しかし実際には音を出すのと同じくらい「音を消す」、「止める」というのが大事だったりします。 やり方と実践的な練習を紹介します。
音を消す時のやり方とフォームを紹介します。
大きく2つの方法があります。
左手で止める方法、右手で止める方法の2つです。
■ 左手で止める
コードはC7を押さえます。
人差し指で1弦の1フレットを押さえるとC7というコードになります。
1回試しに弾いてみましょう。
ジャーーーン、これでC7を”弾く”と”伸ばす”という所までは出来ました。
しかし音を出したなら”止める”という動作もしないといけません。
永久に音が伸び続ける事はないので、放っておいても勝手に消えますがその考え方は音楽的ではありませんし初心者のままです。
いつ音を止めるのか意識して止めたいタイミングで止められるようにしましょう。
では具体的な音の止め方に移りましょう。
C7を押さえている時に使う指は人差し指だけです。
中指、薬指、小指は何も押さえていません。
この3本を使います。
ジャーンと弾いたらこの3本を弦に軽く触れさせます、そうすると音が止まります。


この時に注意してほしいのは3本の指は”触れるだけ”という事です。
押さえるのではありません、触れるだけです。
力一杯3本で押さえてしまうと音が消えません。
それどころか叩くように弦に触れたら音が出てしまいます。
音を止めるべき所で音を出してしまったら本末転倒です。
3本を軽く触れる動きに慣れて下さい。
■ 右手で止める
左手で止める方法が出来るようになったら右手でも止められるようにしましょう。
C7のような指1本で押さえられるコードなら使っていない3本でミュート出来ます。
しかしコードによっては指が余っていない場合も多いです。
例えばG7というコードがあります。
3弦2フレット、2弦1フレット、1弦2フレットの3つを押さえるとG7というコードです。
通常の押さえ方では3本既に使っているので小指しか余っていません。
小指だけでサッとミュートするのは中々難しいと思います。
こんな時には右手で音を止めます。
やり方は左手の時よりも簡単かもしれません。
ジャーーーン、と弾いたら右手の側面(手刀の部分)を弦に載せます。

そうすると音が止まります。
左手で音を止める方法よりこの右手で音を止める方法の方がメジャーなのでやった事のある方も多いかもしれません。
注意点は4本しっかり右手を触れさせる事です。
適当にパッと乗せると1弦だけ触れなかったり4弦だけ触れなかったりという事が起こります。
当然音は伸び続けてしまうので止めるべき場所でピーーーンと1本だけ鳴っているのでかなり目立ちます。
きちんと4本の弦に右手の側面が触れるように押さえましょう。
■ まとめ
音の止め方、2つの方法を紹介しました。
何度かコラムで書かせていただきましたが、音をきちんと止めるというのはすごく大事な事です。
読者の方も誰かの演奏を聞いて「上手いなあ」と感じたり、はたまた「なんか微妙だな」と感じたりする事があると思います。
そう感じる理由は人それぞれですが、この”音を止める”というのが上手い方は上手く聞こえます。
逆に色々なコードが弾けたり、細かい音符が弾けたりするのになんだか微妙……という方は音を止めるのが適当だったり下手な方が多いです。
ストロークを弾く時もソロウクレレを弾く時も、この音を消す技術が役に立ちます。
シンプルに4回ダウンでストロークをするとします。
この時ただ4回ジャンジャン弾いたらおもしろくない演奏になりますが、音の長さ・止めるタイミングを変えて下さい。
ジャーーーンジャーンジャン、という風に弾いたら飽きない音楽的な演奏になります。
もちろんシンプルな演奏が悪いという訳ではありませんが、音楽的な演奏を目指す場合には止めるというのはすごく大きな意味を持ちます。
練習というのは音を出す、出来る事を増やす、というだけが全てではありません。
今回紹介した音を止める・減らす、というのも練習すべき事です。
演奏の上手い方というのは、その事の重要さを分かっているので目立つ所は弾いて、押さえる所は音を減らして演奏します。
結果的にそれが上手い演奏に聞こえる要因の1つになっています。
どうか読者の方も音を消す練習をおろそかにせずやってみて下さい。
ストロークのパターンを増やす、難しいコードに挑戦する、というのももちろん大事な事ですが、それにばかり目がいくと上達まで遠回りになる可能性があります。
基本的な演奏が出来るようになったら、ぜひ音を止めることも意識して出来るようにしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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