
2014年に発売され、今でも売れ続けている高音質USBマイクのベストセラーAT2020 USB+。

左からAT2020USB+、AT2020
マイクの基本性能は人気のXLRマイクであるAT2020を基に作られています。
USBコンデンサーマイク
AT2020USB+は、名前の通りUSBタイプのコンデンサーマイクです。付属のUSBケーブルを用いて、PC、ゲーム機に直接接続することが可能です。

音楽制作用途で用いられるXLR端子の場合は、PCに接続するのにオーディオインターフェイスが必要となります。また、オーディオインターフェイスは基本的にゲーム機では使えません。

その点ではUSBマイクは単体でPCやゲーム機と接続できるため、ゲーム実況やライブ配信という用途では手軽に使えて便利なわけです。
一方で、音楽制作でのレコーディングなどにおいては、ノイズ抑制、音の遅延抑制、音質向上といった点でXLRマイク&オーディオインターフェイスという組み合わせが強いです。
そのため、用途に合わせて下記のように購入するマイクを検討するのがおすすめです。

モニタリング機能

AT2020USB+は、本体にイヤホンを接続できる端子がついています。接続したイヤホンからはマイクの音とUSBで接続している端末からの音がミックスされた音が流れます。そして、イヤホン端子用に2つの調整ツマミが用意されています。

音量はイヤホンに流れる音量を調整するものですね。モニター音の調整はイヤホンから聴こえるマイクの音とUSB接続している端末の音のバランスを調整するものです。

例えば、スマホアプリでオケを聴きながら歌う場合にオケの音量とマイクの音量のバランス調整ができます。DAWやアプリからモニターを返すときは「COM」側に振り切りましょう。

USBマイクではモニターの音を細かく調整できる製品ってほとんどないので珍しいですね。歌枠のライブ配信とかnanaで使う人には大分ありがたい機能ではあります。ちなみにイヤホンから流れるマイクの音はダイレクトモニタリングになっています。
なお、本体のボリュームツマミを上げると自分のイヤホンでは音が大きくなりますが、リスナーに届く音量は変わりません。リスナーに届く音量(青線)を変える場合はOSのプロパティで入力音量を変える必要があります。

実際に配信などで流れる音量とイヤホンで聴こえる音量は連動していないので注意しましょう。ちなみに調整ツマミをCOM側に全振りすると、ダイレクトモニタリングの音が0になります。
音質はUSBマイクの中でトップレベル
AT2020USB+の一番の強みは音質です。USBマイクの中ではトップレベルにクリアな音が録れます。そして、フラットな特性なので、ボーカル、楽器、トークなど万能に使える音になっています。
実際にボーカル、アコギを別々にAT2020USB+で録った動画がこちら。
音楽制作用途でも普通に使えるレベルになっています。
トークや実況で使う分には十分すぎるレベルですね。一方で音質が良すぎるのが仇になる可能性はあります。リスナーさんが聴きやすい声で喋るのって、地味に難しいんですよね。
音が良いと口元の余計な音とか、母音・子音のバランスの悪さとか逆に目立ちます。
AT2020USB+を買う場合はそういった発声とか喋り方についても、努力して直していく覚悟は持った方が良いかもしれません。
あとは細かいところですが、サンプリング周波数・ビットレートが44.1・48kHZ/16bitまでの対応になっています。
最近はUSBマイクでも192kHz/24bitまで対応している製品もあったりします。ハイレゾ音源を作るわけでもなければ、気にする必要はないのでライブ配信とかテレワークなら意識する必要はありません。
audio technica AT2020USB+ まとめ

- 1.6万円程度で買える音質はトップレベルのUSBマイク
- モニター音のマイク音量とPC音量バランスを本体で調整できるようになっている
- 公式の対応OSはWindows・Macだが、iOSでも普通に使える
ロングセラーのUSBマイクだけあって、音質も使い勝手も良好でした。USBマイクでも高音質なものを探している方にはおすすめの製品です。