ここから本文です

ギター・ベースの命「木材」についてまとめてみた

2022-01-17

テーマ:音楽ライターのコラム「sound&person」

こんにちは! 作曲家のKaoruです!

今回は、ギター・ベース・ドラム・弦楽器などに使用される「木材」についてのお話をしていきたいと思います。
楽器の仕様書に必ず記載される木材ですが、それぞれに特徴があります。

それらを知ることで自分に合った楽器選び方が分かってくるので是非一読ください!

■ 木材の特徴

まずはボディに使用されることが多い木材をピックアップしていきましょう。

○ アルダー(alder)

アルダー材は、ヨーロッパの北米エリアを中心に分布されている広葉樹を切り出した無垢材の一種。
伐採後は白っぽい色をしていますが、時間が経つにつれ淡紅褐色や淡黄褐色に変化していくのが特徴です。

木目の主張が激しくなく、とても美しい見た目が人気となっており、楽器だけでなく家具にも用いられています。
また、柔らかい材質なので加工がしやすい点もギターにピッタリだといえます。

塗装やコーティングが施される楽器類では分かりにくいですが、時間が経つにつれ色合いが変化するのもポイント!

サウンドは、すっきりとしたクセのない抜けの良いトーン。 全体の音域をバランスよく鳴らしてくれます。

フェンダー社のストラトキャスターやテレキャスターで採用されていることが多いです。

○ アッシュ(ash)

温帯から熱帯を中心に、広く分布している広葉樹の一種。
闊葉樹(かつようじゅ)ともいいます。
楽器・家具・床材・建築など、さまざまな用途で使われています。

大きな特徴としては、木目がとても美しく「木のクイーン」と称されるほど!
乾燥するとかなり硬くなるので、個人でで加工をすることが困難です。

サウンドは、アタックとレスポンスに優れており、メリハリがあります。
繊維が詰まっているので重たいのも特徴。
重量があるほど低音域が豊かに響くと言われています。

○ バスウッド(basswood)

北米の中央部と東部でよく知られている中~大型の樹木。
彫刻、モールディング材、家具、内装材、楽器といった用途で使われています。
加工がしやすく、釘打ちしても割れることはありません。
また、塗装乗りも良く、接着もしやすいです。
軽量・柔軟・安価なので、廉価版/量産型のギターに採用される事が多いです。

サウンドはクセがなく、ピックアップの特性や本体の設計をしっかり反映してくれるので高級ギターのバック材にも採用されていたりします。

アイバニーズ、ジャクソン、シェクターといったヘヴィ系ギターにも多く採用されています。

○ メイプル(maple)

米国やカナダの北米地域に広く分布されています。
日本では「楓/カエデ」又は「紅葉/もみじ」と呼ばれており、日本人にとっても身近な木材。
非常に多く杢が出やすく、外見上の美しさから装飾として広く使われています。
工芸品・自動車のパーツ・楽器・家具に使用されることが多いです。

ちなみに、バーズアイはとても珍しい杢で数万本~数十万本に一本ぐらいの割合でしか取れないためとても高価。
楽器では、ハイエンドモデルなどで使用されています。

杢が入るということは木目が均一でないということになり、杢の無い木材に比べて強度が落ちるためベースのネック材には不向きです。

○ マホガニー(mahogany)

中南米・東南アジアなどで人工的に多く植林されています。
導管が大きく柔らかいため加工しやすく、繊維方向に現れるリボン杢と呼ばれる立体的な見た目が特徴。
高級家具や高級楽器などに使用されることが多いです。

ギターでは、Gibson系ギターのレスポールのバック材やSGのボディ材などに使用されていることで知られています。
昔からボディ材やネック材として採用されていますが、指板材として使用されることは全くと言っていいほどありません。

サウンドは、やや中域の出た粘り強く太い音。
このような特性から、マホガニー材はハムバッカーピックアップと相性抜群です。

○ エボニー(ebony)

インド~東南アジアに広く分布している広葉樹。
日本では黒檀と呼ばれています。
その名の通り、とても黒い木色が特徴。

サウンドは、明瞭なアタックと立ち上がりの良いタイトなサウンドです。
ギター/ベース全般の指板として使用される事がほとんど。

木自体が減少傾向にあるため、希少性が上がっています。
それに従い、価格も高騰しています。

○ ブビンガ(Bubinga)

アフリカ原産の木。
赤みがかった見た目と耐久性に優れており、フローリング材、装飾材、家具の材料として使われています。

ネックの補強材として使用され、「5ピースネック」などと呼ばれるネックに使用されることが多いです。
また、和太鼓に使用されることもあるとのこと。

Warwickのベースで使用されることが多いイメージです!

僕が注目しているギターをご紹介!

SUHR ( サー ) / Modern Plus RM Trans Blue Denim Slate

上記で説明したとおり、ボディのトップ材にフレイムメイプルを採用しています。
フレイムメイプルならではの杢目がとても美しいですよね!

バック材には、クセのないバスウッドを採用。
また、ピックアップにはSSV(ネック)、V60LP(ミドル)、SSH+(ブリッジ)を搭載しているので、多彩なサウンドキャラクターの切り替えが可能。
さまざまジャンルに対応できるオールラウンダ―なのではないかと予想できます!

以上、ギター/ベースの「木材」について解説してみました!

それぞれの特徴を知ることで、木材から何となくのイメージを想像することができます。
把握しておくと良いでしょう! 楽器選びの参考にしてみてください!


コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
投稿についての詳細はこちら

Kaoru

2017年から作曲家、編曲家として本格的に活動を開始。
楽曲提供・MIDIデータ制作・ミックス・マスタリング・オンラインでの講師など幅広く活動中。
また、Webデザイナーとしても活動しています。
website https://kaoru113portfolio.wordpress.com

SUHR / Modern Plus RM Trans Blue Denim Slate

SUHR

Modern Plus RM Trans Blue Denim Slate

¥658,000(税込)

エレキギター、Modern Plus、ローステッド・メイプル指板、トランスブルー・デニムスレイト

ブログ有り

お取寄せ

数量
 
 
 
サウンドマートスキル出品を探す サウンドナビアフィリエイト記事を書く

カテゴリーから探す

翻訳記事

ブログカレンダー

2025年4月

  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30

ブランドから探す

ブランド一覧を見る
FACEBOOK LINE YouTube X Instagram TikTok