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現役バンドマンが語る ~ネックジョイント編~

2021-08-31

テーマ:音楽ライターのコラム「sound&person」

傷彦 & ホーリー 傷彦 & ホーリー

さて、今日の話題はどうしましょ?

ギター、ベースのネック!

ん?それは以前にやったでしょ。

…のジョイントについて!

ジョイント?それはやってへんけど…そもそも語れるかなぁ?

安心して!僕が調べてきたから!

お?偉いですね(棒)

ドヤ!偉業やろ!

いや、偉業は言い過ぎ…

さあ、泥舟に乗ったつもりで!

自分で言うてる…(笑)では、出航しましょうか。

僕の魅力に好きなだけ溺れるがいい…!

はい。そうですね(棒)ではとっとと進めて下さい。

はーい。ここ最近はホーリーの解説に乗っかってばかりで悪かったので今回は僕が!

はい!お願いします!

ネックジョイント、つまりボディーとネックの接続方法だけど、おおまかに3種類あります。

ですね、自分も思いつくのは3種類ぐらいですね。

まずはボルトオン!

これが一番一般的なのかな。

そうだね!デタッチャブルとも言う。

どーゆー意味ですか?

デタッチが取り外す、のような意味なので「取り外し可能な」だね!

なるほど。では特徴を教えて下さい。

要するに、ネックをボディーにネジで留めるやり方なんだけど。

はい。直接ネジどめパターンと、画像のようにプレートごとネジどめパターンがありますね。

そうだね。フェンダー系の棹はほとんどボルトオンじゃないかな。

自分が使ってきた棹もほとんどそうです。あ。でもギブソン系は違うか…それは後程。

というわけで一番ポピュラーなんだが、と言うのもこの手法だとボディーとネックを別々に製作作業出来るから効率的だし価格を抑えやすい点がメリット!

ですよね。分担作業が出来るのは大きなメリットですね。

デタッチャブルの名の通り、ネジをゆるめるだけで取りはずしも容易でメンテナンスしやすいし、ボディーあるいはネックだけを取り換えることも可能!

フツー替えるならネックですよねえ。ワーモスとか?

うん、ネックに特化したブランドもあるぐらいだからね!万が一ネックが折れてもカムバックできます!

あとはリプレイスメントでネックジョイントプレートも売ってますよね。

替えたらやっぱり音が違うんだろうねえ。

でしょうね。以前も当コラムに登場した友人ベーシストのワサダくんが、ジョイントプレートの弾き比べ動画をYouTubeにあげてますので、興味ある方はググってみてくださいね。それに、ネジも素材によって音が変わるんでしょうね。沼が見えるな…とりあえずボルトオンはこのぐらいですかね。

さて次はセットネック!

これも良く聞きますね。

こちらはギブソン系に多く使われてます。

そんな印象ですね。昔ギブソン系ばかり使ってた頃はセットネックばかりだった…はず。今の所有ベースだとセミアコベースがそうかな。

では特徴を!

はいっ

ネックとボディーを接着剤でくっつけます!以上!

以上!てこたないでしょう。手を抜かないで下さい(笑)

セットネックの手法は古くからバイオリンなど多くの弦楽器で使われてきた伝統的なやり方!

ギターの歴史以前からあるんですもんねえ。

そう、だからボルトオンよりも伝統的、というか古式ゆかしい方法。

長所を教えて下さい!

構造上ネックとボディーの密着度がデタッチャブルに比べ高くなるため、鳴りの面では有利!なはず!

理屈ではそうですね。

以上!

え?もうちょい下さいよ。

うん…僕もねギブソン系てほとんど使ってこなかったからさ、馴染みがないんだよ…あ!

あ!?

ギブソン系、持ってた!

ひょっとして?

そうさ、我らがプレイテックのフライングV!

出た!

しかもピンク!

色はこの際何でもいいんですけど(笑)

どれどれ、ネックジョイントは…?

あれ?

ボルトオンだ!

ですね…何やらステッカーも貼ってありますね。

岡本太郎!芸術は爆発だ!

はいはい、ところでセットネックに使う接着剤の種類で…

やはり音は変わるんでしょうねえ。

その前段階のネック差し込み?が肝のような気もしますが…

ああ、職人さんによっては凄い精度で仕上げるんでしょうねえ。

たぶん。

しくじったらネックだけにクビ、なんてね。

うまいうまい(棒)

では最後のジョイント、スルーネック!

スルーネックは馴染みないですね。

僕も!なんとなく憧れはあるんだけどさ!

分かります。何故か高級品のイメージありますよね。今はどうなんだろな?

スルーネックは…何て説明すれば良いんだろ。ネックがボディを通り抜けて端までスルーしてる!

言葉ではわかりづらいですね…

これで察して下さい!

おー、ネックの材がボディーのはじっこまで貫いてるのが分かりますね、色が違う。

うむ!スルーネックの利点はなんといってもサステインが長い!そしてハイフレットのネック裏側を滑らかに加工できるのでハイポジションが弾きやすいものが多いです!

おお、演奏面での利点が大きいですね。

ただし、作るコストは(紹介した3種類のジョイントの中では)一番かかるらしい。

でしょうね…

現在主流のネックジョイント、みっつ紹介してきましたが、

が!?

僕らで新たなジョイントを考案してみようよ!

え!思いつくかなあ…?

一緒にジョイントして考えようよ!

仕方ないな。

まずひとつ目!ジョイント部分をLEGOにしちゃう!

デンマークの伝統的なブロック玩具ね。ちょっと接続部が頼りないか…いや、ちょっとじゃない。かなり頼りない(笑)

じゃーですね、ネックエンド自体が巨大なネジになってる、ってのはどうかな?

それ、いいですね。出来るかどうかはさておき…多分出来ないでしょうけど(笑)サンダーバードのジェットモグラみたい!

でっしょー?

若干オモチャに引っ張られてる…

じゃあ、次が本命です!

本命?どうぞ。

ボディーと一体成形!

ん?どゆこと?

仏像でいう、一木造り!ドヤ!

ドヤ!じゃなくて(笑)どゆこと?

まず、仏像には寄木造りっていう技法があってさ。

はあ…

身体のパーツをいくつかに分けて、別々の木から削り出してそれぞれを作ったあとに合体させる。

はあ…

それに対して一木造りは文字通り一本の木から身体を削り出す!

はあ…

なので、ギターってのはネックとボディーを別々に作ってジョイントする、寄木造り的に製造されてる、ってことになるんだけど

は、はあ…

そこを思い切ってさ、一本の木からヘッド、ネック、ボディーをすべて繋がったまんまで削り出せたらさ!

究極ですけどね…あ。でも仏像の一木造りも、ものによっては、頭部を含めた胴体を一本の木から削り出して、手や他の部分は別というパターンもありますよね?ということは、スルーネックも一木造りと言えるのでは?あれも、ボディは両サイドに別の木材を貼り付けて削り出すんですよね。

そうか!スルーネックは一木造りなのか!でも、本当に全て一本の木から削り出せたら、ネジ止めとか接着剤も要らないからさ、何にも振動が邪魔されない!すごいサステインが得られるよ、きっと!

そうでしょうけど…木材の伸縮とか計算しなきゃならないでしょうし、強度の面でもやはり難しいんでしょうね。弦の張力は凄いですからね。

うーん…ボディーとヘッドをつなげる、スタビライザー的な構造でも良いなあ。

お?昔のRolandのギターシンセ的な感じ?あれは好きですけど…ジョイントとして含まれるのかなぁ?(笑)

夢は膨らむばかり!そう、すべては?

二人で・愛ゆえに!


コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
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傷彦 & ホーリー

一風変わったギター・ベース・エフェクターを愛する二人の現役バンドマンの対談形式でお送りしていきます。

傷彦(kizuhiko) 最後のグループサウンズ、ザ・キャプテンズのリーダー。
website www.thecaptains.jp
twitter https://twitter.com/captains_kizu

ホーリー(horry) ナショヲナル、らいむらいと、Sバのベーシスト。
website www.nacional.jp
twitter https://twitter.com/headless_bass

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