今回はaudio technicaモニターヘッドホンの中でも人気急上昇中の3機種をピックアップして、個人的な感想を交えながら徹底比較レビュー!

今回比較するのは、こちらの3モデル!
「モニターヘッドホンって種類がたくさんあって、どれを選べばいいか分からない」「それぞれの違いって具体的に何?」など、疑問をお持ちの方も多いはず。わたし自身も普段から愛用しているモニターヘッドホンですが、それぞれの機種にどんな個性があるのか、じっくりとご紹介します。

まずはATH-R30x 「エントリーモデルでもしっかりモニターできる優等生」
最初にご紹介するのは、ATH-Rシリーズの入門機「ATH-R30x」。
率直な感想としては「この価格帯でこの音質はかなり良い」という印象。初めてモニターヘッドホンを使ってみたい、でも予算はあまりかけられない……という方には、ぜひ一度試していただきたいモデルです。
音質の印象
音のバランスは非常にニュートラル。特定の帯域が強調されるような感じはありません。低域はタイトで引き締まっていて、過度な膨らみもなく、ベースラインやキックの音作りをする際にもしっかり把握することができます。中域から高域にかけてもクリアで、ボーカルや楽器の定位が分かりやすい印象。解像度も価格を考えれば十分。細かい音のニュアンスまで聞き取ることができます。
個人的に気に入ったのは、聴き疲れしにくい音質というところ。長時間作業していても、耳への負担が少なく、集中力を保ちやすいと感じました。これは、モニターヘッドホンを選ぶ上で意外と重要なポイントですね。
装着感
本体は非常に軽量で、側圧も強すぎず弱すぎず、ちょうど良いバランス。イヤーパッドも柔らかく、耳全体を包み込んでくれるので、長時間の装着でも快適さを保てます。眼鏡をかけていても比較的ストレスなく使えるのは嬉しいポイントでした。

ATH-R30xはこんな方におすすめ!
- 初めてモニターヘッドホンを購入する方
- 予算を抑えつつ、質の高いモニター環境を構築したい方
- 宅録やDTM初心者の方
- 長時間の作業でも疲れにくいヘッドホンを探している方
R30Xは、まさに「モニターヘッドホンの入り口」として最適なモデルだと思います!

続いてATH-R50x 「プロの現場でも活躍するネクストスタンダード」
次に「ATH-R50x」を見ていきましょう。
原音の忠実さ、音場の表現力、自然でクリアなサウンドを突き詰めたサウンドが魅力の、プロ用モニターヘッドホン。
音質の印象
R30xと比較すると、まず感じるのは音場の広がりと、より一層の解像度の高さです。特に中域から高域にかけてのクリアネスが際立っており、ボーカルの息遣いやアコースティックギターの弦の響きなど、繊細な音まで鮮明に聴き取ることができます。
低域もR30xより量感が増し、さらにパワフルな印象。決してブーミーになることはなく、しっかりと輪郭を保っています。全体的に音の分離が良く、複数の楽器が鳴っていてもそれぞれの音の細部まで確認できるのはさすがですね。
装着感
R30xと同様に、装着感は非常に快適です。イヤーパッドは厚みがあり、耳へのフィット感も抜群。遮音性も高く、外部の音を適切に遮断してくれるので、集中して作業に取り組むことができます。ヘッドバンドも調整しやすく、頭の形にしっかりフィットしてくれます。

こんな方におすすめ!
- 本格的にレコーディングやミキシングに取り組みたい方
- プロの現場でも通用するモニターヘッドホンを探している方
- 音の細部までこだわりたい方
- R30xからステップアップしたい方
R50xは、まさに「モニターヘッドホンの新定番」として、期待を裏切らない素晴らしいサウンドを体感できます。

そしてATH-R70xa 「“究極のリスニング体験”」
最後に最上位モデルの「ATH-R70xa」です。このモデルは、Rシリーズの中でも最上位に位置する、開放型モニターヘッドホン。僕も初めて聴いた時は、その音の広がりと自然さに驚きました。
音質の印象
R70xaの最大の特長は、やはり「開放型」であることによる音場の広がりと、圧倒的な自然さです。密閉型ヘッドホンで感じられる頭の中に音が閉じ込められるような感覚は全くなく、まるでスピーカーで聴いているかのような、開放的で広大なサウンドステージが特徴的です。
音の分離感、解像度、そして定位感は、今回比較した3機種の中でも群を抜いています。それぞれの楽器がどこに配置されているのかが、手に取るように分かります。クラシックやジャズなど、アコースティックな音源との相性は抜群。コンサートホールにいるかのような臨場感を味わうことができます。
低域は膨らむことも無く、深みがあり上品な音質。中域は艶やかで、ボーカルの表現力が際立ちます。高域も非常にクリア。細かな倍音成分までしっかりと聴き取ることができ、音の余韻まで美しく表現されます。
装着感
開放型ならではの軽さと独自のヘッドバンド構造により、非常に快適な装着感を実現。側圧も感じず、頭に載せているような感覚で、長時間のリスニングでもストレスを感じません。まるでヘッドホンを着けていないかのような自然さは、一度体験すると病みつきになりそうですね。

こんな方におすすめ!
- より高品位なリスニング環境を求める方
- 音源の持つ情報を最大限に引き出したい方
- 開放型ヘッドホンならではの音場感を体験したい方
- ミックスの最終チェックやマスタリングなど、シビアな判断が必要な方
- 純粋に音楽を最高の音質で楽しみたい方
結局のところ3モデルとも個性があり、とても良いヘッドホン。
サウンドハウスでも好評発売中!ぜひ自分の耳で音を確かめて、お気に入りのヘッドホンを見つけてみてはいかがでしょうか。