
こんにちは
先月、後輩に勧められ「ガンバの冒険」全26話を見た後に後輩とガンバの話をしていたら彼があまりにもガンバの冒険に精通しており、また私が一気見したせいか覚えていない所がいくつかありましてダメ出しを受けてしまいました。
といった感じで見直す事となり今月もガンバ漬の毎日を送っている者です。
1周目はイカサマかっこいいなって思っていましたが、2周目はガクシャの自信満々でやらかす感じも結構好きです。
さて、ピックアップについてのブログも早5本目、初回から読んでいただいている方はピックアップについてかなり詳しく鳴れた頃ではないでしょうか?そして「そろそろ自分で交換をやってみたいな」といったことを考え出している頃合いではないでしょうか。
と、思いまして今回のブログの内容はピックアップ購入後、取り付け前に確認する事についてです。
じつは私、この事について以前からめちゃくちゃブログを書きたかったんです。
というのもピックアップは取り付けるのに配線材を切ったり、はんだ付けしたり、場合によっては取り付け穴を拡張したりしなくてはいけないので配線後に不良が見つかっても加工済みのため、販売店やメーカーで対応してもらえないケースが多々あります。
つまり、取り付ける前の確認がとても大切なのです。
取りつける前の無加工の状態であればほとんどの場合、販売店などで返品や交換といった対応をしてもらえますからね。
ネットや本に載っているピックアップ関連の記事でも、この事について書かれていることはほとんどないので以前からどうしても皆様にお伝えしたかったんです。
加工済とは言っても購入したものが不良品だった場合に対応してもらえないのは、なんだか後味悪いですよね。
そういった思いをしないためにも今回の内容はか~な~り大切ですよ。
○ 見た目の確認
ピックアップを購入したらまず確認する事、それは見た目の確認です!!
ピックアップに穴が空くんじゃないかってくらいよーく目視してください。
と言ってこれはどんなものでもそうなんですけどね。
もっと具体的に書きますと
- ① 本体の外観
- ② 付属品の有無
- ③ ポールピースのピッチは正しいか
- ④ エナメル線や配線材の断線の有無
- ⑤ ハンダがきちんとされているか
- ⑥ 配線材の長さ
といったところですかね。
① 本体の外観
これは本体の全体をじっくり見て確認ですね。
キズはもちろんの事ですが、ゼブラを買ったら中身がリバースゼブラだった、なんてこともあったりします。箱の表記と中身がきちんと合っているかを確認することも大切です。
② 付属品の有無
これはメーカーのホームページにも付属品の詳細が書いてないこともあるのでこれと比較すれば100%間違いないです、とは言えないのですが例として試しに確認してみるとこんな感じです。


SEYMOUR DUNCAN / TB4 ですと説明書、取り付けビス×2、スプリング×2、エスカッションが入っています。
基本的にはどのメーカーでも上記のものが入っていれば問題ないのですが、同メーカーのTBと一部のモデルにしかエスカッションはついていませんし、メーカーによってシングルコイルPUはスプリングのものとチューブのモノがあります。
また、製造ロットの切り替え時期に付属品を変更または減らすなんてこともあるため、申し訳ないですが前文で申し上げたようにこれで絶対と断言することはできません。
しかし付属のビスが1本しか入っていない、ネックとブリッジのセット品なのにスプリングが2本しか入っていない。
なんてことがあったら明らかに不自然ですよね。
このような場合はすぐに購入した販売店やメーカーにお問い合わせください。
③ ポールピースのピッチは正しいか
③については①と似ているのですがネックポジション用のモノを購入したのに中身がブリッジポジション用、箱にはちゃんとネックポジションと書いてあるのに中身が違うなんてこともあります。
また購入者がSH4を購入したつもりが間違えてTB4を購入していたという場合もあります。
この場合も取り付け後に気が付き問い合わせても後の祭り、しかし購入後すぐに気が付いて行動すれば取り返しがききます。
無駄な出費とメンタルをすり減らさないためにも確認した方が良いですね。
④ エナメル線や配線材の断線の有無
⑤ ハンダがきちんとされているか
まずは写真を御覧ください

こちらのPUパッと見なんの変哲もないのですがよーく見てみると

断線していますね。
これだと当然不良品なのですぐに販売店に問い合わせです。
また、このような場合も

こんな風にエナメル線の巻きが甘いこともあります。
このような状態でも取りつければ音は出るには出るのですが、大体は下の写真のように他の個所でもエナメル線が緩んでいたり出力が不安定だったり何かの拍子に簡単に切れてしまったりします。


何よりちゃんと音が出ていても中身のエナメル線が緩んでいるのを知っていたら精神衛生上良くないですよね。
次にここです。

エナメル線と配線材がはんだ付けされていますね。
当然の事ながらこの部分がきちんと配線されていないと音が出ませんので配線が取れかかっていないかなどしっかり確認してください。
また、この部分

ここも断線の割合が高い部分ですので確認が必要です。
そしてハムバッカーの場合です。

基本的にハムバッカーはコイルの周りに絶縁のためのテープが巻かれています。
エナメル線の断線の確認は大切なのですが、確認のためにこのテープを剥がすと本当に初期不良で断線していたとしても問い合わせ先に「テープを剥がすときに切れたのではないか」と言われたら何も証明できません。
ですので、断線の疑いがあっても返品、交換希望の場合は絶縁テープを剥がさない事を推奨します。
⑥ 配線材の長さ
これは写真の通りですね。

配線材が長すぎる場合は切ってしまえばよいので問題ないのですが、ごく稀に短いものがあったりします。
この場合は配線に支障をきたす場合があるので、こちらも確認した方が良いですね。
余談ですがPU関係でお客様からのお問い合わせが多いのがこちら


SEYMOUR DUNCANのSTKシリーズの背面なのですが写真◯印にご注目、抵抗が付いているものといないものがあるのです。
このことで特にセットで購入されたお客様からのお問い合わせが多いのです。
他にも「3つともついている抵抗の値が異なるのですが不良ですか?」などのお問い合わせも多いですね。
ですがこちらについては仕様となっており、なんの問題もないのです。
ではなぜ、抵抗があったりなかったり、異なる値が付いていたりするのか?
それはPUの直流抵抗値を整えるためなんです。
SKTはスタックタイプのシングルコイルPUでシングルサイズのコイルが2つ上下に重なった構造になっています。
で、このコイルの抵抗値というのは構造上どうしてもズレが生じる場合があるんです。
このズレを調整するためのトップコイルの抵抗値を基準にボトムコイルに抵抗を入れているのです。
当然2つのコイルの抵抗が製品基準範囲内であればボトムコイルに抵抗は入れないでいいことになります。
このあたりは構造について理解していないと少し話がややこしいかもしれませんので、スタックタイプのPUについてもブログを書いてお伝えしますね。
要はこの抵抗が付いていてもいなくても、値が異なっていてもPUの直流抵抗値が製品基準範囲内であれば不良品ではないですよ、ということです。
さて、次に確認するところは……といきたいところなのですがちょっと長くなってしまいましたので今回はこの辺で。
自分でも見た目の確認だけでこんなに長くなってしまうとは思っていませんでしたので驚きです。
ですが取り付け前の確認というのはそれくらい大切なことなんです。
ピックアップ購入後に確認する事についてはまだまだお伝えしたい事がたくさんあるので次回もブログを読んでいただけたら幸いです。
それではまたサウンドハウススタッフブログで会いましょう。
さようなら。