新年あけましておめでとうございます。
本年も「完全DIY機材への道」をどうぞ宜しくお願い致します。
去年は怠けに怠けて1年で3作という情けない結果でしたが、今年はバリバリ設計して(時間があれば)、どんどん作り(時間が有れば)、バシバシ発表して(やる気があれば)いくつもりでいます……多分。
どうか見捨てず、なが~く生温かく見守ってください。
さて、本年の第一弾はもう決めてある。
今年の事始めは「The Fuzz」の製作である。
……言い忘れていたが、私はFuzzが大嫌いである。
過去に何度も設計し、作ってはみたが一度も良い評価をいただいたことが無い。
それもそのはず、Fuzzが嫌いなのに良いFuzzを作れるハズなどあるわけがない。
そこで今年は思い立ち、ならば徹底的に嫌いな音にしてみよう!!
私が嫌いな音であればあるほど、もしかしたら評価の高い物になるかも?と思った次第。
それではまず今回の生贄……ではなくベースになる回路を紹介する。
シンプルが一番なのでやっぱりここはFuzz Faceを基にして部品数は最小限に、そして効果は最大限にいきたいと思う。
今回の部品探しで最大の難関はトランジスターである。
ゲルマニュームトランジスターは希少かつ高価なので除外する。だいたい、寒いと歪が減るとか環境で効果が変化する物は役に立たない。
ココはやはりシリコントランジスターが良い。
しかし、トランジスターにより同じ回路でも出てくる音が天と地ほども違うのがFuzzの怖い所。
現在選定中なので決定次第お伝えするが、最も私の嫌いな音のトランジスターを選ぶので覚悟しておくように。
ここまで進めてしまったが、やはりというか何というかFuzzは闇が深い。
最も部品数の少ない回路なだけに部品の定数を一つ変えただけでガラっと音が変わってしまう。下手すると音が出なくなってしまう場合もある……。
では、使用部品を指定する。
- コンデンサー
- 電解2.2uF/16V以上 ×1
- 電解22uF/16V以上 ×1
- フイルム ERO KC-1860 4700pF/400V ×1
- フイルム MKT-1813 0.01uF~0.022uF/50V以上 ×1
電解コンデンサーは鮮魚と一緒で新鮮さが命!
何度も言うが、ハーメチックシールされたタンタルコンデンサーでもない限り古い物や中古などは使用しないこと。
フイルムコンデンサーは入力部にドイツ製EROのポリカーボネイトコンデンサーKC-1860、出力部に同じくドイツ製ERO MKT-1813を使用する。
ドイツ製EROのポリカーボネイトコンデンサーKC-1860はサウンドハウスの サウンドマート を調べてみると入手できるかも知れない。
瑞々しさたっぷりの透明感はこのコンデンサーでないと味わえない。
ギターやベースのトーン回路に使用するのとは違い(ギターやベースはコンデンサーを通った音をショートさせて捨てている)、コンデンサーを通った音を歪ませるのだから滅多矢鱈なものは使わないこと。
抵抗も金皮抵抗を指定するが、DALEやKOAならともかく、ブランド名も分からないただ金皮としか表示されていないようなものは使用厳禁。
それと今回、ノイズや発振の元になるので巻き線抵抗も使用不可。
どこぞのメーカーで使っているからと、素性の分からないカーボンモールド抵抗を使用するのはもうやめた方が良い。
使用数値は
- 330Ω×1
- 1KΩ×1
- 8.2KΩ×1
- 10KΩ×1
- 33KΩ×1
- 100KΩ×1
それから可変抵抗500KΩA(CTSポット)×2、50KΩB(何でも良いが出来ればCTS)
SCUD ( スカッド ) / CTS-A500MM CTS製ミリサイズ互換ポット
これにIN-OUT用のステレオジャックとモノラルジャック(スイッチクラフト)が各1個ずつ。
SWITCHCRAFT ( スイッチクラフト ) / 12B
エフェクトON-OFF用のフットスイッチ3PDTの9Pを1個。
MONTREUX ( モントルー ) / Cliff 3PDT foot switch [806]
バッテリースナップとケースが有ればOKだ。
トランジスターは現時点でまだ発表できない。
私の大嫌いな音が出るトランジスターを捜索中である。
回路図と共に次回のブログで発表したいと思う。
それでは新年早々、完全DIYに挑戦しているチャレンジャー諸君!
本年も宜しくお願い致します。