ライブやイベントに使うPAスピーカー。「音量は十分?」「マイクやスマートフォンを直接つなげる?」「モデル名が似ていて違いが分からない……」と迷っていませんか?
今回は、MACKIEのパワードスピーカー「Thump12v4 / 15v4」と「Thrash12v2 / 15v2」をご紹介します。便利な機能から旧モデルとの違い、使い方に合った選び方まで、PA初心者にも分かりやすく解説します。

まずはここから!Thump v4とThrash v2はどう選ぶ?
選び方のポイントは、スピーカー本体でどこまで操作・調整したいかです。
Thump v4は、複数の入力やスマートフォンからの遠隔操作、アナウンス時に便利な音量調整機能などを備えたシリーズ。会場や用途を変えて使う方に適しています。
Thrash v2は、音質モードやハウリング抑制、Bluetooth再生といった便利機能を備えつつ、アナログ入力を1系統にまとめた構成。外部ミキサーと組み合わせる場合や、マイク1本と音楽再生を中心に使う場合に選びやすいシリーズです。
| 主な違い | Thump12v4/15v4 | Thrash12v2/15v2 |
|---|---|---|
| アンプ出力の公称値 | 1400W | 1300W |
| XLR/TRSコンボ入力 | 2系統 | 1系統 |
| ステレオミニ入力 | あり | なし |
| 音質モード | Flat/DJ/Live/Wedge | Flat/DJ/Live/Wedge |
| ハウリング抑制 | あり | あり |
| Bluetooth再生・2台リンク | 対応 | 対応 |
| アプリによる遠隔操作 | Thump Connect 2対応 | 非対応 |
| ミュージックダッキング | あり | なし |
| アウトドアモード | あり | なし |
Thump12v4/15v4のおすすめ機能

用途に合わせて選べる4種類の音質モード
PAの音づくりで悩みやすいのが、イコライザーの調整。Thump v4では、SoundCheck DSPによる4種類のモードから、使い方に合った音質を選べます。
| モード | おすすめの使い方 |
|---|---|
| Flat | ミキサーなどで作った音を生かしたいとき |
| DJ | DJプレイや音楽再生で迫力を出したいとき |
| Live | 歌やスピーチの聞き取りやすさを重視するとき |
| Wedge | 床置きのステージモニターとして使うとき |
最初は用途に合ったモードを選び、実際の音を聴きながら調整していくとスムーズです。
ハウリング抑制でマイク使用をサポート
マイク使用時に突然発生する「キーン」という音がハウリングです。Thump v4は、これを自動で抑えるフィードバック・エリミネーターを搭載。司会やスピーチ、ボーカルの拡声をサポートします。
ただし、機能をオンにすれば、どんな配置や音量でもハウリングしなくなるというものではありません。スピーカーをマイクより客席側に置くなど、基本的な設置も大切です。
BGMを自動で下げるミュージックダッキング
音楽を流している途中でアナウンスしたいときに便利なのが、ミュージックダッキング。マイクで話すと音楽の音量が自動で下がり、話し終わると元に戻ります。
受付や地域イベント、パーティーなど、音楽とアナウンスを一人で担当する場面で役立ちます。
客席側から調整できるアプリ操作
Thump Connect 2アプリを使えば、離れた場所から音量やEQなどを調整できます。
スピーカーの背面まで戻らず、客席で聞こえ方を確認しながら操作できるため、一人で設営や音響を担当する方にも便利です。Bluetoothによる音楽再生や、2台をリンクした再生にも対応しています。
さらに、屋外での音の聞こえ方を補正するアウトドアモードも搭載。屋内と屋外の両方で使う方にうれしい機能です。

Thump212/215、212XT/215XTから何が変わった?
旧モデルでは、基本機能を備えるThump212/215と、Bluetoothやアプリ操作に対応するThump212XT/215XTで機能差がありました。
新しいThump12v4/15v4は、XTモデルにあった便利機能も備えていることがポイントです。
| 比較項目 | Thump212/215 | Thump212XT/215XT | Thump12v4/15v4 |
|---|---|---|---|
| アンプ出力の公称値 | 1400W | 1400W | 1400W |
| 最大音圧・12インチ | 128dB | 128dB | 129dB |
| 最大音圧・15インチ | 129dB | 129dB | 130dB |
| 音質モード | 選択機能なし | Music/Live/Club/Monitor | Flat/DJ/Live/Wedge |
| Bluetooth再生・リンク | 非対応 | 対応 | 対応 |
| アプリ操作 | 非対応 | 対応 | 対応 |
| アウトドアモード | なし | あり | あり |
| ハウリング抑制 | あり | あり | あり |
| ミュージックダッキング | あり | あり | あり |
Thump212/215からの買い替えなら、Bluetoothやアプリ操作、用途別の音質モードが大きな違いになります。
一方、Thump212XT/215XTをお使いの場合、これらはすでに搭載されている機能です。v4では音質モードの構成が変わり、高域用にLavoce Italiana製のカスタム・コンプレッションドライバーを採用。公称最大音圧も同口径モデルで1dB高くなっています。シンプルに音質を向上させたモデルと言えます。
Thrash12v2/15v2のおすすめ機能

シンプルな操作で音楽再生からライブまで対応
Thrash v2にも、Flat/DJ/Live/Wedgeの4種類の音質モードを搭載しています。
音楽再生にはDJ、歌やスピーチにはLive、ステージで自分の音を確認する用途にはWedgeと、使い方に合わせて選択できます。細かなEQ調整に慣れていない方でも、音づくりの出発点を決めやすい仕様です。
さらに、フィードバック・エリミネーターを搭載。初めてマイクを使うイベントでも、心強いサポートになります。
Bluetooth再生とマイクを組み合わせられる
スマートフォンなどからBluetoothで音楽を再生しながら、アナログ入力に接続したマイクを使用できます。
「BGMと司会用マイク」「伴奏を流しながら歌う」といった使い方なら、機材を少なくまとめられます。対応するThrash v2を2台リンクし、Bluetooth音源をステレオまたはデュアルモノで再生することも可能です。
また、XLRのMIX OUTにはBluetooth音声も含まれるため、有線で別のスピーカーへ音を送る際にも便利です。
Thrash212/215から何が変わった?
Thrash v2は、旧モデルのシンプルな構成に、音質調整やワイヤレス再生の機能が加わりました。
ただし、アナログ入力の数は減っているため、接続したい機材も確認しておきましょう。
| 比較項目 | Thrash212/215 | Thrash12v2/15v2 |
|---|---|---|
| アンプ出力の公称値 | 1300W | 1300W |
| 最大音圧・12インチ | 125dB | 129dB |
| 最大音圧・15インチ | 126dB | 129dB |
| XLR/TRSコンボ入力 | 2系統 | 1系統 |
| 音質モード | 選択機能なし | Flat/DJ/Live/Wedge |
| ハウリング抑制 | なし | あり |
| Bluetooth再生・リンク | 非対応 | 対応 |
| 重量・12インチ | 16.5kg | 13.9kg |
| 重量・15インチ | 18.5kg | 16.5kg |
※数値はメーカー公表値です。
持ち運びやすくなり、機能も充実したThrash v2。一方、旧モデルでマイク2本を直接接続していた方は、同じ接続方法を引き継げません。複数のマイクや楽器を使う場合は、外部ミキサーとの組み合わせを考えましょう。
12インチと15インチ、どちらがおすすめ?
モデル選びでは、シリーズだけでなくスピーカーのサイズもポイントです。
運搬や設置のしやすさを優先するなら12インチ。低域の量感や迫力を重視するなら15インチを候補にすると選びやすくなります。ただし、口径だけで音質や会場への適合が決まるわけではありません。
| モデル | 重量 | 選ぶ際の目安 |
|---|---|---|
| Thump12v4 | 12.5kg | 運搬性と多機能を両立したい |
| Thump15v4 | 14.8kg | 多機能に加え、低域も重視したい |
| Thrash12v2 | 13.9kg | ミキサーと組み合わせ、持ち運んで使いたい |
| Thrash15v2 | 16.5kg | 音楽再生やバンド用途で低域も重視したい |
DJイベントなどで深い低音を大きな音量で再生したい場合は、サブウーファーの追加も選択肢になります。反対に、サブウーファーと組み合わせる前提なら、メインスピーカーには運びやすい12インチを選ぶ方法もあります。
用途別のおすすめは?
| 用途・使い方 | おすすめ候補 | 選ぶ理由 |
|---|---|---|
| 一人で音響を担当するイベント | Thump v4 | 客席からアプリで調整できる |
| BGMとアナウンスを交互に使う催事 | Thump v4 | ミュージックダッキングが便利 |
| 屋内・屋外の両方で使う | Thump v4 | アウトドアモードを搭載 |
| マイク1本とスマートフォンの音楽再生 | Thrash v2 | 本体の入力とBluetoothで構成できる |
| 外部ミキサーを使うバンドPA | 両シリーズ | 入力数より、必要な調整機能や運搬性で選べる |
| 床置きのステージモニター | 両シリーズ | Wedgeモードを活用できる |
| DJ・ダンスイベント | 両シリーズの15インチを候補に | 低域を重視し、必要に応じてサブウーファーも検討 |
これは各シリーズの機能を踏まえた選び方の目安です。ライブだからThump、練習だからThrashという区分ではなく、必要な接続や操作方法から絞り込むと、選びやすくなります。
購入前に確認したい3つのポイント
1. マイクや楽器は何台つなぐ?
少数の機器なら本体へ直接接続できますが、複数のマイクや楽器を個別に調整したい場合は、外部ミキサーが便利です。特にThrash v2は、アナログ入力が1系統である点を確認しましょう。
Thump v4も、2つのコンボ入力が両方とも同じマイク入力仕様ではありません。CH1にはMic/Line切り替えがあり、CH2はライン入力として使う構成です。
2. Bluetoothは何に使う?
Bluetoothは、BGMや休憩時間の音楽再生に便利です。一方、演奏に対する遅れが問題になるライブ入力やモニター用途では、有線接続を基本に考えましょう。
また、「2台をワイヤレスでリンクできる」ことと「接続したマイクやミキサーの音をすべて無線で送れる」ことは、同じ意味ではありません。Bluetooth音源の再生と、アナログ入力の配線は分けて確認すると安心です。
3. スタンドやケーブルも用意しよう
パワードスピーカーはアンプを内蔵しているため、別体のパワーアンプは不要です。ただし、電源と、使用する機材に合った音声ケーブルが必要です。
客席に向けて設置するならスピーカースタンド、持ち運ぶなら保護バッグも用意すると便利。床に置いて鳴らす場合とスタンドで持ち上げる場合でも、音の届き方は変わります。
Thump v4のアウトドアモードは音質補正のための機能です。屋外使用時は、雨や水濡れへの対策も別に考えましょう。
自分の使い方に合ったMACKIEを選ぼう
本体の入力を活用しながら、アプリ操作やアナウンス補助まで使いたいならThump v4。外部ミキサーと組み合わせたり、マイク1本とBluetooth音源でシンプルに使ったりするならThrash v2が候補になります。
さらに、持ち運びやすさを重視するなら12インチ、低域の迫力を重視するなら15インチを検討してみてください。
接続したい機器、運搬方法、必要な便利機能を整理すれば、自分に合った1台が見えてきます。
ぜひチェックしてみてください。






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