今回レビューするのは、鮮やかなレッドカラーが目を引くTantrum(タントラム)のスタジオモニター「The Angry Box」と、サブウーファー「The Really Mean Sub」です。
コンパクトな「The Angry Box」だけで、どこまでのサウンドを聴かせてくれるのか。そして「The Really Mean Sub」を組み合わせることで、音はどのように変化するのか。
実際にさまざまな楽曲を再生しながら、じっくり試聴してみました。
今回レビューさせていただいた製品はコチラ!!
Tantrum ( タントラム ) / The Angry Box Pair
Tantrum ( タントラム ) / The Really Mean Sub
まず目を引くのは、鮮やかなレッド!
The Angry Boxを開梱して、最初に目に飛び込んでくるのが鮮やかなレッドカラー。
スタジオモニターというと、ブラックを基調とした落ち着いたデザインが多い印象ですが、The Angry Boxはかなり個性的です。
単に派手というだけではなく、実際に手に取ってみると質感も良好。デスクの上に置いたときの存在感があり、個人的には「カッコイイ」「映える」という言葉がぴったりだと感じました。
音楽制作環境は長時間向き合う場所だからこそ、音だけでなくデザインにもこだわりたいものですよね。そんな方にも注目してほしいモニタースピーカーです。


14cm角の超コンパクトな「The Angry Box」
The Angry Boxは、4.5インチのフルレンジドライバーを搭載したモニタースピーカーです。
本体サイズは約14 × 14 × 14cm。
キューブ型の非常にコンパクトな筐体で、一般的なスタジオモニターと比べても設置スペースを抑えやすいのが特徴です。
デスク上のスペースが限られている環境はもちろん、PCディスプレイの左右に大きなスピーカーを置きたくない場合などにも導入しやすそうです。
さらに底面には3/8インチのネジ穴を装備。対応するスタンドやアダプターを使用することで、デスクに直接置くだけでなく、さまざまなセッティングを検討できます。
コンパクトな筐体と相まって、設置の自由度が高い点もThe Angry Boxの魅力だと感じました。



リアパネルは非常にシンプル
リアパネルを見てみると、操作系はかなりシンプルです。
一般的なモニタースピーカーに見られる連続可変式のボリュームノブや複数のEQノブではなく、段階式のVolume設定と2種類のEQカーブを選択する構成になっています。
EQは以下の2種類です。
- リニア(直線マーク)
- 基本となるフルレンジ再生向けの設定。
- Mid Focus(曲線マーク)
- 中域を意識したモニタリングに適した設定。
今回はThe Angry Boxそのものの音を確認したかったため、リニア設定で試聴しました。
細かなEQ調整をスピーカー側で行うというより、用途に合わせてシンプルに設定して使う設計という印象です。
「The Really Mean Sub」もチェック
続いて、The Angry Boxとの組み合わせを想定したサブウーファー「The Really Mean Sub」を見てみましょう。
こちらにはVolume、Alignment、Modeの調整機能が用意されており、The Angry Boxや設置環境に合わせたセッティングが可能です。
今回は低域の追加による違いを確認しやすいよう、90Hzの設定を中心に試聴しました。


一般的な2ウェイタイプのモニターと聴き比べ
中高域の情報の見え方が印象的
The Angry Boxを聴いて、まず印象に残ったのが中高域の見通しの良さです。
一般的な2ウェイタイプのスタジオモニターと比較しながら試聴しましたが、The Angry Boxに切り替えると、楽曲の中に含まれている細かな音がスッと耳に入ってくる感覚がありました。
「情報量が多い」といっても、それぞれの音がごちゃごちゃと主張するような印象ではありません。
ボーカル、ギター、キーボード、ドラムなど、それぞれの音の位置や輪郭を追いやすく、楽曲全体を見渡しやすいというのが個人的な印象です。
特に違いを感じたのが、女性ボーカルを中心としたアコースティック系の楽曲。
声の艶や息遣いといった細かなニュアンスに加えて、リバーブがどこまで広がっているのか、ハイハットやベルなどの高域成分がどのように鳴っているのかも確認しやすく感じました。
普段聴いている曲でも、「ここでこんな音が鳴っていたんだ」と気付かされる瞬間があります。
これは音楽を楽しむリスニング用途でも面白い部分ですが、ミックスや編集など、細かな音を確認したいモニタリング用途では特にメリットを感じられるポイントではないでしょうか。
高価格帯のモニタースピーカーを試聴した際に「目の前で演奏しているように感じる」と表現することがありますが、The Angry Boxを聴いたときにも、それに近い感覚を覚えました。
4.5インチでも低域はしっかり楽しめる?
もちろん、物理的なサイズによる違いはあります。
The Angry Box単体の低域を、ひと回り大きな5インチクラスのモニタースピーカーと比較すると、低域の量感や深さでは控えめに感じる場面があります。
これは4.5インチのフルレンジドライバーとコンパクトな筐体を採用している以上、ある意味では自然な部分でしょう。
ただし、「低音が出ない」という印象ではありませんでした。
個人的には「控えめ」という表現が一番しっくりきます。
フルレンジドライバー1基で再生している中でも全体のバランスが取れており、ベースラインの輪郭も追いやすい印象です。
必要以上に低域を膨らませるような感覚が少なく、タイトなベースを気持ちよく聴くことができました。
小型モニターとして考えれば、The Angry Box単体でも十分に音楽を楽しめるバランスだと感じます。
試聴時の様子はこちら。
【Tantrum比較試聴してみました】
— サウンドハウス PAチーム (@soundhouse_pa) August 25, 2026
1. Tantrum/The Angry Box
2. MACKIE/MR524
3. JBL/305P MKII
4. SAMSON/Resolv SE5
The Angry Boxは、中高音域の解像度がとにかく高く、「目の前で演奏しているみたいに聞こえる」でした😆#サウンドハウス https://t.co/7LIcmtkkjK pic.twitter.com/nOdhlNv4gV
より深い低域まで確認したいなら「The Really Mean Sub」
The Angry Box単体でもバランスの良いサウンドを楽しめましたが、より低い帯域まで含めてモニタリングしたい場合には「The Really Mean Sub」の追加がおすすめです。
The Really Mean Subは、スタジオモニター用サブウーファーとしては比較的コンパクトな筐体。
実際にJBL LSR310Sと並べてみると、そのサイズの違いがよく分かります。
大型のサブウーファーは設置場所の確保が悩みどころですが、The Really Mean Subならデスク周辺や限られたスペースにも組み込みやすそうです。
特に日本の一般的な住宅環境やホームスタジオを考えると、このコンパクトさは大きなメリットになりそうです。
サブウーファーを加えると音のスケール感が一変
今回は90Hzの設定を選択し、The Really Mean Subのオン/オフを切り替えながら比較しました。
サブウーファーを加えると、The Angry Box単体では再生量が控えめだった低い帯域が補われ、音楽全体のスケール感が大きく変化します。
キックの「ドン」という重さやベースの低い帯域が加わることで、14cm角のスピーカーを中心としたシステムとは思えないような、サイズを超えた再生に感じられました。
特に違いが分かりやすかったのがヘヴィロック系の楽曲です。
The Angry Box単体でもギターやボーカルの細かな部分は非常に聴き取りやすいのですが、The Really Mean Subを加えるとキックの厚みやベースのうねりが加わり、リズムセクションの存在感が一気に増します。
個人的には、ライブハウスで音楽を聴いているときのような、身体でも低域を感じられる感覚に近づきました。
サブウーファーは「低音を増やす」だけではない
サブウーファーというと、EDMやロックなどの低音が強い音楽だけに必要と思われるかもしれません。
しかし実際にさまざまなジャンルを試聴してみると、メリットは単純に「低音が大きくなる」ことだけではありませんでした。
低い帯域まで再生できることで、キックやベースの音程・余韻を把握しやすくなり、楽曲全体のレンジや音像のスケール感もつかみやすくなります。
アコースティック系の楽曲でも、楽器の胴鳴りや空間の響きなど、低域側に含まれている情報を感じやすくなりました。
試聴動画はこちら。
【Tantrumサブありなし比較試聴してみました】
— サウンドハウス PAチーム (@soundhouse_pa) August 25, 2026
1. Tantrum/The Angry Box+The Really Mean Sub
2. MACKIE/MR524
3. JBL/305P MKII
4. SAMSON/Resolv SE5 #サウンドハウス
The Angry Box Pair https://t.co/7LIcmtkkjK
The Really Mean Sub https://t.co/p58bVvfomT pic.twitter.com/iRHlaZM0CY
【Tantrumサブウーファーありなし比較試聴してみました】
— サウンドハウス PAチーム (@soundhouse_pa) August 25, 2026
Tantrum/The Really Mean Subは、フットスイッチでサブウーファーのON/OFFをすることができるので、簡単に比較できます✨#サウンドハウス
The Angry Box Pair https://t.co/ChnUeTqvCr The Really Mean Sub https://t.co/Gn05t9WYmj pic.twitter.com/kAQCZEbp2J
まとめ:コンパクトさから想像する以上のモニター環境
「ワンランク上のモニター環境」という言葉はよく使われますが、今回The Angry BoxとThe Really Mean Subをじっくり試聴して、その言葉がよく合う組み合わせだと感じました。
The Angry Boxは非常にコンパクトながら、中高域の細かな情報を確認しやすく、ボーカルや楽器のニュアンスを追いかける楽しさがあります。
そして、より低い帯域までしっかり確認したい場合にはThe Really Mean Subを追加。
The Angry Boxのコンパクトさや中高域の魅力を活かしながら、低域方向の再生レンジを補うことで、システム全体のスケール感が大きく広がります。
特に印象に残ったのは、「小さいスピーカーだから音も小さくまとまっている」という先入観を良い意味で裏切ってくれたこと。
省スペースな制作環境を作りたい方、デスク周りをすっきりさせたい方、そしてコンパクトでも細かな音までチェックできるモニター環境を探している方には、ぜひ一度チェックしてほしい組み合わせです。
The Angry Box単体でシンプルに使うのも良し。
さらに低域まで確認したくなったら、The Really Mean Subを追加するのも良し。
見た目のインパクトだけではなく、実際に音を聴いてみてこそ魅力が分かる、非常に良いモニターシステムでした。








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