前回、ミックスウェーブ様からAmphionスタジオモニターをお借りして実機レビューをしました。
前回の記事はこちら
⇒ 「【製品レビュー】憧れのスタジオモニターAmphion One12、One15」
前回に引き続き、あらたにお借りした注目アイテムを実機レビューしていきます。
今回試してみるのは……コチラ!
DMSD/Slenderです。
DMSD ( ディーエムエスディー ) / DMSD Slender

これは何かと言うと、ずばり「インシュレーター」です。

DMSD Slenderは高さの微調整ができます
インシュレーターが何かというと、Wikipediaでは
オーディオ分野においては、スピーカーやアンプなど各機器から生じる振動を設置面または他の機器との間で干渉させないために用いられる。振動の吸収を目的としたもの、振動を速やかに逃すのを目的としたものがあり、材質や形状もゴム等の弾性素材の他、石材・金属等の硬質素材など多岐にわたり、構造・形状も様々な物が販売や製作されている。
と説明されています。
すごい簡単に言うと、スピーカーの邪魔をする様々な要因による振動を最小限にして、スピーカー本来のサウンドを聴くことができるようにしてくれるものです。
「一聴は百聞にしかず」ということで、さっそく実験してみました!!
01. スタジオモニター JBL 305P MKII or 306P MKII + モニタースタンド
レコーダー:ZOOM/H6、録音ソフト:Audacityを使用してシンプルに収録。
マイクとスピーカーの距離は1m、DMSD Slender自体に高さがあるので、ありとなしでマイクの高さも同じになるように調整しました。





いかがでしたでしょうか。
あくまで私個人の感想ですが、
- 低音の余分な広がりがだいぶ抑えられてタイトな感じ
- それもあってか全体的にシュッとまとまり感が向上
- 余分な音が抑えられたスピーカー本来のサウンドが聴けた感じ
録り終わった後に気づいたことですが、DMSD Slenderは、対応重量が12-180kgのため、305P MII(4.7kg)、306PMKII(6.1kg)ではちょっと軽すぎたようです。それでも体感できる差があったので、「もっと大きなサイズのスピーカーであればもっと効果が明確になるのでは?」ということで、次いってみました。
02. ベースアンプ(約25kg、床置き)
レコーダー:iPhone内蔵マイク+通常の動画撮影モードを使用して、一発録りしてみました。演奏がへたくそなのは気にしないでくださいw
最初に「DMSD Slenderあり」、その後に「DMSD Slenderなし」となります。

これは、けっこう違いがわかる動画になっていると思います。
実際に弾いていても、低音、特に4弦のロングトーンの振動が違うのがわかりました。
エレキベースの場合、どっちがいいのか?という点については難しいところですが、自分なりの見解としては、
マイクを立ててレコーディングしたい → DMSD Slenderあり
ベースアンプ本来のサウンドを録りたいなら間違いなくこっちです。個人的にはベースアンプのブワッと広がるような低音成分、芯の部分の周りにある余計な部分と感じるところは排除したい(なので、いつもEQのBASSはややカット気味)派なので、弾いていて気持ち良かったです。
低音の共振も含めたサウンドで音作りしたい → DMSD Slenderなし
これに関しては、若手スタッフにも聴いてもらったのですが、「あり」より「なし」のほうが低音の量が多くて深みがあるように感じたとのことでした。確かに普段はインシュレーターが無い環境がほとんどなので、共振成分も含めて音作りをしているし、それをベースの音として聴いているので馴染みのある音はこっちだと思います。
いかがでしたでしょうか。
私は今回、「インシュレーター」のスゴさについて、かなり体感することができて、とても満足しています。もちろんインシュレーターが無い状態でも、「良い音」は鳴っていると思うのですが、その先に「もっと良い音」があるということを知ることができました。DMSD Slenderは「周辺環境に左右されない“純粋な音”」を追求したい方にぜひ使ってもらいたいアイテムです。
アイソレーションパッドを紹介しているブログもありますのでこちらもチェックしてみてください!