
M44G 名曲アルバム 第3回 ザ・ビートルズ/リボルバーでM44G用の針を「効き比べ」!(B面)
NAGAOKAのDJ-44G と100SOUNDSのRS-44-100B2 M44G/M44-7対応 交換針を、名作のレコードを再生して効き比べるというこのブログ。
前回はザ・ビートルズのアルバム、リボルバーのUSオリジナルのステレオ盤のA面で効き比べをしてみました。今回は続いてB面曲の聴き比べをしてみたいと思います。

このアルバムのUK盤とUS盤の音の違いはネットでもいろいろな方が書いているので詳しくは触れませんが、前回述べた通り身体に真っすぐとガツンと来る迫力のUK盤。目の前に広大なハリウッドの景色が広がっていくようなパノラマワイドなUS盤というのが私の印象です。また前回は針によっても聴こえ方がまた少し違ってくるということが改めて分かり、実に楽しく効き比べをしました。
そして、B面。極上のサイケ・ポップ・カオスが錯乱する内容だけにどんな効き比べができるのか実に楽しみです。
再生する前に、それでは効き比べ用に用意しました、二つの針をご紹介しましょう。
今回も使用する針は信頼のNAGAOKAとDJ用針の新鋭ブランド100 SOUNDSによる交換針です。
NAGAOKA ( ナガオカ ) / DJ-44G - M44G・M44-7対応 交換針
音質実剛健なタフさを損なわず、よりパワフルな音圧、かつ繊細なワイドレンジで迫力のあるサウンドを実現させたモデルということで、聴きこむにもよし、DJでもアガる音質が魅力です。かつてのSHURE純正針のように針先部分にカバーがついている拘りが実に泣けますね。
ポール・マッカートニーの「JET」のイギリス製のオリジナルシングルをかけた時は、ブラスやストリングスの鮮やかさと、ギターやボーカルの粗さの絶妙なバランンを余すことなく再現したかのようで、JETのシングルはこれで聴いています。
100SOUNDS ( ヒャクサウンズ ) / RS-44-100B2 M44G/M44-7対応 交換針
さまざまなスタイルの楽曲をトランシーに鳴らすところが魅力で、レゲエやソウルをかける際、低音域の轟音とシャウターボイスを強調するようなサウンドです。ちなみにジョージ・ハリスンのアルバム『33 1/3』をこの針でかけたときのボトムの効いたグルーヴィーなサウンドが強烈でした。
金属パッケージをスライドする瞬間にいつもテンション上ります。
さてさて、それでは効き比べを始めていきましょう!
なお、この聴き比べの感想はあくまで主観のため、プレーヤーやアンプ、スピーカーによって音質も変わってくることをご了承ください。今回も比較的庶民的なオーディオ環境で再生しておりますが、逆にそれほどハイエンドな機器でなくても、オリジナル盤とM44Gが放つ音の迫力、リアリティを結構楽しめるものとしてご参考になれば幸いです。
1. Good Day Sunshine
●100SOUNDS
ピアノが少し濁った感じかつラウドな音で、古のアメリカン・ミュージック音楽の佇まい。その中でも50'Sロックンロールに通じる雰囲気を感じ、つまりアメリカ盤の音の雑味を楽しめるところがミソ!こういう明るいポップな楽曲でもロックンロールの如何わしさを感じられるのがいいです。そういう気持ちで聴いているからかもしれませんが、ボーカルのリバーブも少し強く感じます。この曲の後にSUNレコード期のジェリー・リー・ルイスをつなげて聴いても楽しめそうな、オールディーズ心もくすぐる音です!
●NAGAOKA
ボーカルが実にリアルで、近くて歌っているような素晴らしさ!左のピアノが他のカートリッジや針で聴いた時より、更にオールドスタイルに聴こえるところは100SOUNDSと共通しているものの、こちらは古のロックンロールというより、古のボードヴィル・ソングのSP盤を聴いているような和む音色で、これも60年代製造のUSオリジナル盤の雑味を、また違った感じで活かしています。クリアなボーカルの籠ったサウンドとピアノの対比がたまりません。70年代のキンクスを聴いているときのような幸福感です。
2. For No One
●100SOUNDS
ポールのボーカルがふてぶてしいまでにラウドかつ太く響いて、実に新鮮に聴こえます。面白いのは、ポール独壇場のナンバーにもかかわらずなぜかバンドっぽさも感じる音で、どんな曲でもグルーヴを絞り上げるというのが100SOUNDSの特徴なのでしょうか?フレンチ・ホルンはGood Day Sunshineに続く、よりオールド・スタイルな音ですが、こちらはジョージ・マーティンがビートルズ以前にプロデュースしていた英国トラディショナル・ジャズ・バンド、テンペランス・セブンのアルバムを聴いているような親しみやすいサウンドです。
●NAGAOKA
こちらはボーカルが少し丁寧に歌っているように聴こえて、歌詞に説得力を与えているような響きです。悲しい歌詞を、本を読み上げながらじっくり歌っているように響き、ポールの"We All Stand Together"のビデオの出だし部分を思い出します。右のハイハットやギターの音がリアルで、フレンチ・ホルンはなめらかで高貴なサウンド。かつてNHKで放送されていたイギリスのドラマ「ダウントン・アビー」の光景を思い出します。
3. I Want to Tell You
●100SOUNDS
右のピアノが実に大きく響き渡り、ボーカルとコーラスが実に力強く聴こえてきます。ベースとドラムのボトムの効いたサウンドも逞しく、ライブっぽい感じに響き、ジョージ・ハリスンの来日公演を見に行った方であれば、否が応でもオープニングを思い出さずにはいられない音かと思います。
●NAGAOKA
イントロのギターがクリアかつ迫力のある音で、この針でもピアノは大きめですが、全体的にはジョージの声が力強く支配していくジョージの世界!そんな中、ハンドクラップの音も実にクリアです。タンバリンが程よく響きわたり、これもまたジョージの来日公演で見られた、パーカッション奏者レイ・クーパーの活躍を思い出します。
4. Got to Get You Into My Life
●100SOUNDS
この曲では100SOUNDSの針でタンバリンが大きく聴こえて目立ちますが、この曲でここまでタンバリンを意識したのは初めてで、この曲がクラブ向きでソウルフルなナンバーであることに改めて気が付いた次第です。ドラムやブラスの強弱は比較的感じず、ほぼ全外的に一定のグルーヴで鳴っていくように聴こえるので、ずっと踊っていたくなるサウンドです。ノーザン・ソウルのレコードもこの針で聴くと凄くアガりますね、確かに。
●NAGAOKA
ドラムとタンバリンの音がNAGAOKAでは大きいというよりもクリアです。こちらはブラスの強弱がわかりやすく、レコーディングスタジオを体験した時を思い出すような音です。よりボーカルはオン気味に聴こえ、このブラスの華やかさときたらたまらない音質です。ポールの2018年来日公演でこの曲を生ブラス入りでやってくれた時の感動が蘇ります。
5. Tomorrow Never Knows
●100SOUNDS
二つの針の聴き比べの醍醐味はまさにこの曲にあると思いとます。まず100SOUNDSで再生するTomorrow Never Knows。ド迫力のまま暴走ループするベースライン。そしてそれに対峙するかのごとく激しくループするハイハットが曲の核となったサウンドに聴こえます。リズム隊の強弱をあまり感じることなく、淡々とホーリックに語りかけるかのようなジョンのボーカルがそれほど大きくなく響くので、この曲のトランシーな側面にフォーカスしたような音です。こうやって聴いているとサイケデリアの古典というよりは、後に影響を与えたとするケミカル・ブラザーズの「セッテイング・サン」を例に出すまでもなく、タイムレスなフロア・キラー・クラシックとして聴きたい時に絶好の音です。「使いたい」方も実に楽しめるこの多幸感!!
●NAGAOKA
イントロのタンブーラーから凄まじい迫力で、NAGAOKAの針ではベースやハイハット音は、強弱=手癖がわかるほど音がはっきりしているこのリアルさ!その手癖も、テープループの効果音と同じくらい、この曲のカオスに貢献していることがわかります。よってハイハットはリズミカルにというよりは効果音の迫力を増幅させるように響きます。テープループなどの効果音ソロの左右への動きがより強調されていて、この曲の革新的な部分を余すことなく聴き入ることができて、実に鳥肌ものの音でした。締めのピアノもよりはっきりと聴こえながらもUS盤特有の雑味をここでも活かしているような音で、カニの肉を残さず全て堪能した気分でした!
と、ここまでザ・ビートルズのアルバム『リボルバー』を二つの針で効き比べいたしましたが、両方とも違う個性を放つM44G用交換針。正直なところ甲乙つけづらいですが、他のロック名盤で、聴き比べをすると、一体M44Gマジックがこのアルバムから飛び出すのでしょうか。
さて次回の名盤聴き比べは……?










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