機材の選び方でお困りのDJ必見、機材の人気ランキングをご紹介します!第3回となる今回は【レコード針・カートリッジ編】ということで、2023年春現在の売れ筋商品をランキング形式で比較&紹介!
カートリッジ・レコード針とは?
そもそもレコード針・カートリッジとは何でしょうか?
「レコード針」と「カートリッジ」は同じものを指すことが多く、オーディオ機器の用語として「レコード針」のことを「カートリッジ」と呼びます。レコード盤に直接触れて音(振動)を生み出すため、カートリッジの個性や特徴によって、オーディオシステムの音色が変化します。大きく分けてオーディオ用途、DJ用途の2種類が存在します。

最適なレコード針を選ぶうえで、まずはアナログレコードとレコードプレーヤーで音が出る仕組みを理解しておくのが良いでしょう。
1. アナログレコードの盤面には非常に細い溝が彫ってある

レコードを実際に触れたことのある方でしたら見たことがあるかと思いますが、レコードの盤面には非常に細い溝が彫ってあります。その幅はなんと1mm以下。この溝がレコードの外周から中心に向かってグルグルと1本に繋がっています。この溝のことを音溝(オンコウ)といい、溝の外周側内壁にはR(右)チャンネルの音が、内周側の内壁にはL(左)チャンネルの音がそれぞれ記録されています。
2. レコード盤の溝に対してレコード針がなぞることで振動(音)がなる
音溝に対してレコード針の先端をなぞることで、針先がわずかに振動します。この振動はレコード針内へ電気信号として伝わります。レコード針の種類や材質、針先の形状によっては、溝に対して深く入り込むことで解像度の高い音を再生できるものや、DJ時にレコードの再生位置がずれる(針飛びする)のを防いでくれるものもあります。 また、レコードを再生中に耳を澄ましてみると、かすかに「シャカシャカ...」といった音が聴こえることがあります。これは「ニードルトーク」と呼ばれるもので、本当に針で音を拾っていることが分かる現象です。
3. レコードプレーヤーを経由し専用のアンプやイコライザーで音の信号を大きくする

レコード針から送られた微弱な電気信号は、レコードプレーヤーのトーンアーム、そしてレコードプレーヤーへと進み、専用のアンプやイコライザーへ信号を送ることができます。送った先でさらに電気信号を大きく変換することで、スピーカーを通じて音が聴こえるという仕組みです。
要点のみをかいつまんでの解説となってしまいましたが、レコード針とはレコード盤から音を出すとき一番はじめのステップに関わる、重要な個所ということがお分かりいただけるかと思います。
今回のランキングにてご紹介するのは、数あるレコード針・カートリッジの中で、今もっとも選ばれている製品です!DJ用やホームオーディオ・リスニング用、あるいは特定のジャンル向けの物などさまざまな種類がありますが、予算や用途に合わせてピッタリなレコード針を探してみましょう!
レコード針・カートリッジの人気ランキング5選
1位 100SOUNDS / RS-44-100B M44G/M44-7対応 交換針
SHURE / M44G、M44-7対応の交換針!
世界中のDJたちから惜しまれつつも2018年に生産・供給終了したSHURE / M44G、M44-7のカートリッジに使用できる交換針です。本家と比較しても引けを取らない力強いサウンド、ビートはもちろん煌びやかなシンセパッドの音もぼやけることなく再生できる能力は、これまでSHUREの針を使っていたDJにも納得いただける性能です。NAGAOKAのGD 63-44G、JICOのJ44シリーズなど、ほかのSHURE / M44G、M44-7対応製品と聴き比べてみるのもおもしろそうですね。
2位 NAGAOKA / MP-110
国産レコード針を手頃な価格で楽しめる!
国産レコード針のメーカーとして、オーディオマニア、DJ達から長年愛されているNAGAOKAのMPシリーズより、MP-110がランクイン!
一般的なMM式(ムービング・マグネット)のカートリッジとは異なるNAGAOKA独自のMP式(ムービング・パーマロイ)カートリッジは、カンチレバーと呼ばれる針先の動きの自由度が高く、繊細かつ 高い出力を得ることができ、MM型よりも比較的微細な音を表現することが可能です。ジャンルを問わず使いやすいサウンド特徴のため、ホームリスニングはもちろん、ジャンルレスに選曲するDJにもオススメです。
初めてレコード針を購入する方には、MP-110にNAGAOKA純正ヘッドシェルがセットになったMP-110Hもおすすめです。
3位 ORTOFON / OMEGA オールジャンル向けカートリッジ
圧倒的なコストパフォーマンス!リスニング用にオススメ
ORTOFONのOMシリーズより、リスニング用途に人気のレコード針OMEGA。針先にはトレース性能(レコードの溝を読み取る能力)の高い楕円針を採用し、楽曲を忠実に再現してくれるようなサウンドが魅力です!出力電圧は4mVと標準的。リスニング用途にうってつけですが、チューニング次第でDJ用途にもお使いいただけます。5,000円前後という手頃な価格帯ながら、レコードを楽しむには十分すぎる性能を兼ね備えます。なお、2023年頭時点で供給終了のアナウンスがされており、在庫限りでの終売となります。同シリーズでは、オールラウンド向けのOM Pro S、出力の大きさとDJプレイに特化したOM Qbertをラインナップ。
4位 ORTOFON / VNL DJ向けMM型カートリッジ
激しいプレイでも安定した再生能力。自分好みに選べる針先も魅力
2020年末発売開始の最新モデル、発売開始からDJ界隈で大きな注目を集めた話題のカートリッジです。DJライクなパワフル且つビートを際立たせるサウンド特徴は、SHURE / M44G、M44-7に代わるニュースタンダードとなりうるカートリッジと言えます。初回入荷分を対象にカートリッジ本体1つに3つの交換針がついてくるお得なセット・キャンペーンが開催されていましたが、予想を上回る人気で既にキャンペーン分が終了。通常バージョンのみの販売となっています。対応の交換針を3種類はそれぞれ側面に「I」「II」「III」のデザインがあしらわれ、ダンパーを含むサスペンション機構の違いにより「I」が最も柔らかく数字が大きくなるにつれ硬い感触となります。また、針飛びしにくい独自設計がなされており、ビートの頭出しはもちろん、激しいスクラッチやド派手なバックキューイングをするDJにも特にオススメのレコード針です。
5位 ORTOFON / Concorde MkII MIX TWIN ヘッドシェル一体型カートリッジ
初心者でも取付け簡単!コンコルド(一体型)カートリッジのエントリーモデル
ORTOFONのDJ向けレコード針、Concorde(コンコルド)シリーズよりConcorde MkII MIXの2本セット。本モデル以外にもCLUB、DJ、SCRATCH、DIGITALというモデルをラインナップし、モデル名のとおりそれぞれの用途で優れたパフォーマンスを発揮できるようチューニングされています。なかでもConcorde Mk II MIXはまさにオールラウンド向け。
2本セット+ハードケースがついて2万円台中盤というシリーズ随一の手頃な価格帯から、DJ用途はもちろん、リスニング用途のユーザーにも幅広く親しまれています。ヘッドシェルやリード線との組み立てを必要としない「一体型カートリッジ」と呼ばれるタイプのため、初心者でも扱いやすいのが特徴です。
レコード針・カートリッジ 売れ筋&人気モデル比較表
商品 | 画像 | ポイント | 詳細情報 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
針先形状 | 出力電圧 | 周波数特性 | 適正針圧 | 交換針 | |||
RS-44-100B | ![]() |
SHURE / M44G、M44-7対応の交換針。本家と比較しても引けを取らない力強いサウンド | 丸針 | - | - | 3.5g | - |
MP-110 | ![]() |
国産メーカーNAGAOKAのエントリー向けカートリッジ。ジャンルを問わず使いやすいサウンド。 | 楕円針 | 5mV | 20-20,000Hz | 1.75g | JN-P110 |
OMEGA | ![]() |
5,000円前後という手頃な価格帯ながら、レコードを楽しむには十分すぎる再生能力。 | 楕円針 | 4mV | 20-21,000Hz | 1.75 g | Stylus OMEGA |
VNL Single Pack | ![]() |
硬さが異なる3種の交換針を選べる。スクラッチなど激しいプレイにもオススメ。 | 丸針 | 6mV | 20-20,000Hz | 4g | Stylus VNL |
Concorde MkII MIX TWIN | ![]() |
組み立てから取り付けまで非常に簡単な一体型カートリッジ。 | 丸針 | 6mV | 20-20,000Hz | 3g | Stylus MkII MIX |
まとめ
メーカーや種類も多く、選び方で悩みがちなレコード針ですが、用途や価格、最適なプレイスタイルを比較して自分にピッタリなレコード針を探してみるのはいかがでしょうか?
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