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完全DIY機材への道!!2024年 第一弾 またまた番外編 その2 (重要な内容につき保存をお勧めする)

2024-05-09

テーマ:実録 ! サービスマン日記, ギター, PA

前回のブログでは大変重要な話をしたが、今回もぜひ読んでもらいたい話をする。
今回は信号の話、次回は真空管の話になるので最後までしっかり読んで、しっかり保存だ!
……何?Fuzzはどうしたかって?……黙って次々回を待て。


商売柄、機材のトラブルを色々検証するのだが、意外と理解してもらっていないのがバランス信号とステレオ信号の違い。
これがPA屋や楽器屋の店員でさえちゃんと説明できない事に驚く。

その理由は、私の勝手な想像だが信号の種類をプラグで判断しているからではないかと思う。
分かりやすく説明すると、音を電気的に伝えようとすると必ずプラスとマイナス2本のケーブルで信号を流す必要がある。
最低限このプラスとマイナスがあれば音は伝わる(例:ギターやベースのシールド。スピーカーに繋ぐケーブルなど)
伝える音の大きさや種類、またはインピーダンスに関係なく、必ずプラスとマイナスである。

人間とは常に便利さを求める生き物であって、その要求も非常に図々しい。
ある人がヘッドホンを使用する際、右と左に違う音を流して臨場感あふれるステレオで聴こうと考えた。
そうすると、単純に考えて右のスピーカーにプラスとマイナス、左にもプラスとマイナスで4本のケーブルが必要になる。
どこぞの原住民じゃあるまいし、両耳からブラブラ4本ものケーブルをぶらぶら下げるのもどうかと思ったのだろう、これを1本にまとめる事にしたそうな。
しかもまとめるなら邪魔にならないように出来るだけ細くしたい。 で、結局こうなった。

信号のマイナスは必ず0V。つまり、どんなに大きい音でも小さい音でも変動しない、常に0Vである。
逆にプラスは音量に応じて自由自在に大きくなったり小さくなったりする。
これが音を伝えるという事だ。

という事は、ヘッドホンの右のマイナスと左のマイナスを一緒にしちゃってもいいんじゃないの?どーせ0Vで変動しないんでしょ?ということになる。
そう、その通り!0Vに何個0Vを足しても0Vで何も変わらない、何も変動しない。
その代わり、右と左はそれぞれ違う動きをするのでそれぞれ別のコードが必要になる。
と言う事はヘッドホンに必要なケーブルは3本で足りる。
右左共通のマイナス(0V)と右のプラス、左のプラスだ。
これを1本にまとめたのが上の画像。

これがステレオケーブルの基本。
ケーブルの中身が3本なのだから当然プラグもそれぞれ3か所の接点がある。

どうかな?ステレオ伝送の意味が分かってもらえたであろうか。
※例外的にステレオなのに4本の中身のケーブルも有る。これはケーブルを作ったメーカーが、「右の0Vと左の0Vじゃ同じ0Vのはずはない!!」……との考えから来ている……と思われる。

そして最重要事項の一つ、同じ3本を束ねたケーブルにも拘わらずステレオじゃないケーブルがある。
それがバランスケーブルだ。
これはステレオと同じケーブルを使用するのだが、プラグとケーブルそのものの役割が全く違う。
マイクの音など、微小な信号を伝送するために編み出された方法だ。
ステレオの時と0Vは同じだが、0Vを境目にしてプラスに振れた信号と、マイナスに振れた信号を出している。
分かりづらいと思うので図で分かりやすく説明する。

音声や信号を形で表すと大体波線になる。
①が1サイクル。分かりやすく言うと深呼吸して一回息を吸って、その息を出した状態。
例えば、息を吸いながら声を出すことは可能だ。
また、息を吐きながら出すことも可能だろう。
バランス信号とは、同じ声を出す際に吸いながら出す声と吐きながら出す声を連続して1つの物とする考え方。
②と③は同じ音である。
これに対し、アンバランス信号は吸っている時だけの声のみ、もしくは吐きながら出す声のみのどちらかだけを音にする考え方。
当然バランスの方が効率がいい。

しかし、この信号を流すためには吸った時用のケーブルと、吐いた時用のケーブルが必要になる。
そこで最初に出たステレオケーブルがその役目を果たすのだ。
0Vを中心にして吸ったときの信号、吐いた時の信号をそれぞれのケーブルで伝送するのがバランスケーブルだ。
またこの音は同じ波形にはなるが、厳密には同じ音ではない。
プラスとマイナスが入れ替わっているので「位相」が180度違う逆位相になる。
一番大事なところ!!
そのため、ステレオの信号を扱っているジャックに差すと音が出ない、どころかその機器を破損する恐れまである。
その逆もしかり!
バランス入力用のジャックにステレオ信号を入れてもまともな音は出ない!

段々難しくなってきたので、一旦ここまでにする。
ステレオ信号とバランス信号の違い、理解してもらったであろうか?

次々回こそはThe Fuzzの続き。

技術サポート / 盛 寿

Bogner、 ENGLのカスタマーエンジニア経験を経てあらゆるメーカーのAMPを修理し続け早や20年、中でもMarshallの修理では他の追従を許さぬほどの経験値あり。Noasharkエフェクターの回路設計者でもあり、あらゆる音響機器に造詣が深く、自分用のエフェクターは自分で作るがモットー。しかしただのビンテージコンデンサーフェチではないか?と噂されている事を本人は知らない。

 
 
 

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