皆さまこんにちは。
いきなりですが、最近オーディオアナライザーという検証機器にハマっておりまして。
こちらがその機材です。

この機材は、内蔵マイクまたはライン入力された音声を視覚的に表示してくれるもので、周波数ごとに棒グラフで表示し、音圧(dB SPL)は右上の数値で表示してくれます。
サウンドハウスの社内環境音は大体45 dB SPLのようですが、ただ環境音を測るだけでは寂しいので少し実験をしてみました。
遮音実験
音源とオーディオアナライザーの間に遮蔽物を置き、どれだけ音を遮る効果があるかを検証していきます。
用意した物はACファンです。金属の筐体にそれなり大きめな羽が付いており、手元のファンの中で比較的大きな音を発生させるので採用した次第です。

まず何も無い状態でACファンの動作音を計測してみると、約60 dB SPLでした。
これを基準に遮音実験を行っていきます。
遮蔽物は下記5点を用意しました。
- コピー用紙
- 雑誌
- 段ボール
- 金属トレー
- アクリルトレー
コピー用紙
どこにでもある普通のコピー用紙です。かなり薄いので、効果はあまりありませんでした。-1~2 dB SPLといった感じですね。

雑誌
雑誌を間に置いてみると、約-8 dB SPLの効果がありました。
コピー用紙と同じ紙とはいっても、厚みと重さが増した分なのか、遮音効果はコピー用紙よりもかなり高いようです。

段ボール
段ボールは-5 dB SPLでした。丁度コピー用紙と雑誌の中間で、まぁまぁな結果です。

金属トレー
約-8 dB SPLの効果がありました。金属ですが、雑誌と同じ数値となるとは思いませんでした。面白い結果です。

アクリルトレー
約-7dB SPLくらいとなりました。やや金属よりは劣るものの、ほぼ同じくらい遮音効果はあるようです。

結果
金属トレー = 雑誌 ≧ アクリルトレー > 段ボール >> コピー用紙
となりました。
順番に比較してみると、物質の重さと密度が大きくなるにつれ、遮音効果があることがわかりました。重くて硬い物質が遮音には適しているようです。
豆知識
大きめのホールでのライブなどで、ドラムの前にアクリルパネルが立てられているのを見かけたことがあると思うのですが、あれはコロナ対策ではなく、じつは遮音のために立てられています。
大きめの会場は一音一音が広がりやすく、何本もあるマイクで会場内の音を拾うとカブリがでます。そのため音のコントロールがしづらくなるということが多々あるのですが、アクリルパネルで音を遮ることで、マイクに届く音を制限しているのです。
物理的なノイズフィルターとも言えるかもしれませんね。
ということで、今回はこの辺で。お付き合いいただき有難うございました。
アクリルパネルは、サウンドハウスでも販売を行っております。
ぜひとも、チェックしてみてください。