今回は検証で使用している機材を紹介したいと思います。
検証機材といっても多くの物があるので、自作した機材に絞って紹介します。
紹介する前に、そもそも何で検証機材を自作するのかを説明します。
検証機材は基本的には既製品や校正された計測機類を使用して、検証環境に余計な情報を入れないようにします。
そのうえで自作の機材が必要になる場面もあります。例えば、市販されていない機材を必要とする場合や使い勝手をよくしたい場合などです。そういった理由で検証機材を自作します。では紹介させていただきます。
1. エフェクター

まず紹介するのはエフェクター、シンプルなクリーンブースターです。
どういった使い方をするかというと、信号の増幅や複数のエフェクターが必要な検証に使います。ここまでの説明だと自作でなくてよいのでは?となりますが、電源に関係する検証を行う際に自作の強みがでます。その強みとは「壊れてもOK」ということです。
電源からの動作不良や破損は起こり得ることで、エフェクターが壊れたとしてもシンプルな回路なので簡単に直すことが可能です。今までに数えきれないほど壊れて(壊して)きていて、その度に直しています。かわいいやつです。
2. ケーブル

自作したケーブルは定番です。ほとんどの技術者が自作されているのではないでしょうか。
理由はいくつかあり、
- 既製品よりコストが小さく済む。
- 欲しい長さにできる。
- 既製品では手に入らないプラグの形状を選択できる。
といった理由が挙げられます。
3. コンデンサー計測器

これは市販されているキットで作りました。微妙ですが一応自作として紹介します。
コンデンサー用のテスターは別であるのですが、コンパクトかつ軽量でコンデンサーの足をクリップで挟むだけで簡単に計測できるので、コンデンサーの良し悪しのみの判断はこの計測機で行っています。
精度の高い計測が必要な場合は別のテスターで行うように切り分けています。
4. 変換ボックス

最後に紹介するのは変換ボックス。
検証でよく使うプラグがキャノン、フォン、RCA端子。検証する機器の中には変換を付けないとミキサーに信号を送れないなんてこともよくあります。もちろん変換やケーブルはあるのですが、検証の度に準備することに手間を感じるように…という訳でマルチに変換できるボックスを作りました。
この変換ボックスのよいところは、LR分けてステレオで使うこともできればモノラルで信号をパラレルにすることも可能。フォンに関してはTRSとTSを選択できてステレオとして出力することも、バランスとして出力することも可能。使い勝手がよい一台です。
以上、修理の裏側教えます!自作検証機材編でした。
おまけ. ファン

気温が上がると技術者のデスクには扇風機ではなくファンが置かれることがよくあります。