前回に引き続き今回も「のだめカンタービレ」に出てくるクラシック曲を紹介していきます。前回の「桃が丘編」を観ていない人はそちらもぜひチェックしてくださいね。
では、さっそく行きましょう~~♪
まず❕のだめカンタービレ「パリ編( inヨーロッパ)」について
前回のブログ「桃が丘編」では、千秋とのだめの日本での大学生活が描かれています。なぜ後半は日本を飛び出した「パリ(ヨーロッパ)」が舞台になったかの説明を少しさせてください❕
そもそも千秋は早く海外に行きたかった❕
日本にいた時から、ピアノ&指揮の才能を認められていた千秋。みんなから「留学するでしょ?」と言われていましたが、なんと大の飛行機嫌い。。。幼い頃の飛行機事故のトラウマで乗れなくなっていました。ですが、大学卒業前にのだめに謎の催眠術を掛けてもらい、見事に克服❕無事、大学卒業後フランスに渡り指揮者コンクールに出場&優勝、マルレ・オケの常任指揮者となりました。(同時にシュトレーゼマンの事務所にも強引に契約させられる)
一方、のだめは大学を留年&中退。ですが、スパルタ講師の江藤先生(あだ名:ハリセン)とタッグを組んで出場したマラドーナ・ピアノコンクールの審査員シャルル・オクレールの目に留まり、フランスにある音楽アカデミー・コンセルヴァトワールへ留学することになりました。このように「パリ編( inヨーロッパ)」は千秋の指揮者&のだめのピアニストとしての道筋が描かれています。
前置きが長くなってしまいました。では「パリ編( inヨーロッパ)」に出てくる曲を紹介していきます❕
01.ラヴェル:組曲「鏡」より第4曲「道化師の朝の歌」から
千秋とのだめがパリのアパルトマンに引っ越してきてはじめて、のだめが弾いた曲です。 のだめの初リサイタルでも演奏されたこの曲は「亡き王女のためのパヴァーヌ」でお馴染みのラヴェルにより作曲されました。全5曲からなるピアノ組曲「鏡」の第4曲「道化師の朝の歌」はスペイン風のリズムとモダンな曲調が魅力です。また高度な技術が必要な曲でもあります。
02.ハイドン:交響曲第104番二長調「ロンドン」より第1楽章から
若手指揮者の登竜門といわれる指揮コンクールに出場した千秋。一次予選の課題曲はくじ引きで決まります。そのくじ引きで引きあてたのがハイドン:交響曲第104番二長調「ロンドン」でした。「指揮者泣かせ」「交響曲の父」といわれるハイドンにより作曲されたこの曲は物語(漫画)でも「ドーーーン」と曲風を表現されるほどの重圧楽曲。また明快な曲調が特徴のハイドンの曲は演奏方法により、退屈になってしまいます。しかし、千秋はむしろハイドンで試されるなんて光栄だと見事指揮をしてみせました。
03.ショパン:ポロネーズ第6番 変イ長調作品53「英雄」
さまざまな形式のピアノ曲を残してきたショパン作のこの曲、力強く情熱的でかっこいい曲ですよね。物語では私の推し、ターニャが演奏します。ターニャは千秋&のだめと同じアパルトマンに住むロシア人の留学生。千秋は若いうちから1人でパリに留学した苦労話をターニャから聞かされ同情し、「ピアノ弾いてよ。ぜひ聴きたいな」と演奏をおねがいします。ですが、ターニャの演奏は酷く、まさかの全然弾けないというオチ。それには千秋も「お前一年間も何を学んだんだ、何がバカンスだ、そんなもの犬にでもくれてしまえ!」と激おこ。鬼の指導が入ってしまいました笑
04.バッハ :平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第22番 前奏曲とフーガ BWV 867 変ロ短調
卒業を控えた、同じアパルトマンに住むターニャとユンロン(中国人留学生)が出場したカントナ国際コンクールでターニャが弾いたこの曲。物語でもフランク(同じアパルトマンに住む学生(のだめ&ターニャと同じ大学)が感動して涙をながしていましたね。美しさと、どこか儚さを感じるこの曲を物語ではターニャの故郷(ロシア)を描写しています。
05.ベートーベン:ピアノ・ソナタ 第17番「テンペスト」第1楽章
カントナ国際コンクールのピアノ部門一次予選でユンロンが弾いたこの曲はまさしくテンペスト(嵐)。冒頭のゆったりとしたラルゴからは想像できない、突然のアレグロで曲が動き出します。まさしく嵐の前の静けさ。私は3楽章が好きでよく聴いていました。
ちなみに残念ながらユンロンはこの後弾く「ショパン :スケルツォ 第1番 Op.20 ロ短調」でこのテンペストのテンションが空回りし敗退してしまいます。
06.プーランク:ピアノとオーボエとバソンのための三重奏より第1楽章から
のだめと黒木君、ポールの室内楽の授業で組んだヤキトリオによって演奏されました。ちなみに黒木君とポールはのだめと同じコンバトの学生。のちにマルレオケに入団します。
オーボエとバソンの柔らかく温かみのある音とユーモアでどこか物悲しいメロディが印象的な曲ですね。
07.ショパン:ピアノ協奏曲第1番変ホ短調作品11
壮大なオーケストラの序奏からピアノの独奏が入るこの曲はショパンにより作曲されました。物語でのだめはいきなりリハーサルと違うかなり遅いテンポで入り、曲を展開していきましたね。物語では、Ruiと千秋のコンチェルトを聴き、音楽に対して正々堂々と向き合うことに疲れてしまったのだめは千秋へ結婚を申し込み、音楽から逃げようとします。ですが、千秋にプロポーズをはぐらかされ、泣くのだめをシュトレーゼマンは自分のロンドン公演で、この曲で突然デビューさせました。いい意味でピアノが独奏するこの曲をシュトレーゼマンはのだめの好きなように演奏させます。特にⅢ.ロンド:ヴィバーチェは、のだめの多彩な音の粒が良く生きるめちゃくちゃいい選曲ですね。コンサートは見事に大成功で終わりました。
おわりに
いかがでしたか?前回に引き続き「のだめカンタービレ」で出てくる曲を紹介しましたが、後半は曲を絞るのに苦戦しました。ピアノの曲が多くなってしまいましたが、全てとてもいい曲なので、ぜひ聴いてみてくださいね