みなさまは、“のだめカンタービレ”というドラマをご存じでしょうか?
放送されたのは2006年。音楽大学を舞台に、自由奔放な野田恵(のだめ)と、なんでもできるエリート千秋真一という2人の音大生の波乱万丈な音大ライフを描いた作品です。
連続ドラマ放送後は、新春スペシャル、最終楽章前編・後編も放送されていますね♪
今回は、のだめカンタービレで使われたクラシック曲をご紹介します!きっとドラマを見ていた方は「この曲といえばのだめ!」と思い出していただけると思います♪
♪ ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」 第2楽章 op.13
のだめと千秋を繋ぐきっかけになったのがこの曲。
酔っ払って玄関前で眠ってしまっていた千秋を、なんとたまたま隣の部屋に住んでいたのだめが、家に入れてあげることに。千秋は、のだめが演奏する「悲愴」に聴き惚れる…が…。その先はぜひドラマをご覧ください!笑
ベートーヴェン3大ソナタの1つ。「悲愴」は3つの楽章に分かれているのですが、1番有名なのがこの第2楽章です。ゆったりと温かな空気に包まれるようなメロディーは、きっと1度は聴いたことがあると思います。
「悲愴」とは、漢字の通り悲しく痛ましいという意味です。
ですが、ベートーヴェンの作曲した「悲愴」のソナタは、ただ悲しいという感情だけではなく、辛くありながらも必死に前に進んでいこうという気持ちが感じられませんか?最初の穏やかなメロディーに始まり、後半に行くにつれてどんどん音のエネルギーも強くなっていきますよね。
難聴になってしまったベートーヴェンだからこそ、内に秘めた強い気持ちを感じます。
♪ ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
ドラマのエンディングで流れていた楽曲です。のだめがマングースのきぐるみを着て鍵盤ハーモニカを演奏していたのが印象的です(^-^)
ガーシュウィンはクラシック音楽だけでなく、ジャズなどのジャンルも作曲しています。楽曲を聴いてもらうとすぐにわかると思いますが、ベートーヴェンやショパンに比べると、ハーモニーもよりおしゃれで、音符が弾んでいるかのような自由なメロディーの動きに心躍らされる楽曲です♪
♪ ショパン:エチュード Op.10-4
まだ小学生だったのだめが、先生の前で弾いたあの楽曲。難易度の高い曲なので、小学生で弾きこなすというのは驚きです。コンクールで演奏するため、師事していた江藤先生の自宅に泊まり込みでのレッスン。弾き終わった後、ピアノに撃沈していましたよね…
最初から最後まで呼吸をする暇もないくらい駆け抜けるので、体力必須。一息つく場所なんか一切ありません笑。演奏するのは大変ですが、ショパンのエチュードの中で個人的好きな曲TOP3に入ります。とにかくかっこいい、力がみなぎってくるような曲です。
♪ ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
千秋がピアノのソリストとしてオーケストラと演奏する、まさに感動的シーンの1つ。
なんといっても出だしがかっこいい!聴衆者の全魂を楽曲の世界へと引き込むようなピアノソロ。それも千秋が弾いている姿がたまらないです。
ちなみに…フィギュアスケートの浅野真央さんがオリンピックで使用していました!
ラフマニノフは、この作品を作曲する前に極度のうつ状態に…しかし治療によって病気は完治し、また作曲家としての活動が再開したころにこの作品が完成しました。
前向きな気持ちを取り戻したラフマニノフの穏やかな心や、活力も現れているように感じます。
演奏時間は35分にもなる大曲ですが、一度聴いたら頭に残るシンプル、且つ印象的なメロディーが多く、最後まで楽しみながら聴くことができます。
♪ ドビュッシー:喜びの島
見たことがある方はきっとご存じ、「恋しちゃってルンルン♪」のあの曲!のだめがコンクールの二次予選で演奏していました。
喜びの島は、ジャン・アントワーヌ・ヴァドーの絵画「シテール島の巡礼」からインスピレーションを受けて作曲されました。ドビュッシーは印象派を代表する作曲家のひとりで、まさに楽曲から風景や情景が浮かんできます。
ドビュッシーは奥さんがいたにもかかわらず、別の女性と恋に落ちジャージー島に向かいます。そんな2人が行き急いでいるかのような細やかなメロディー、禁断の恋ではありながらも、どこか喜びを感じるような壮大なハーモニー、聴き応え抜群です。
いかがでしたでしょうか?私もこのブログを書いているうちに、のだめカンタービレをもう一度見たくなりました(^-^) 普段クラシック音楽を聴かないという方も、このドラマを通してクラシック音楽にしかない、人の心を豊かにする力を感じてもらえると思います。
ぜひ、のだめカンタービレを見たことがないという方も見てみてください!