こんにちは。
昨今のギターには音楽ジャンルの多様化へ対応したり、演奏性を向上したりするため各メーカー、ペグやブリッジ、ピックアップなど多種多様なパーツが取り付けられていますね。
またそれと共にボディやネックの形状にも様々な工夫を凝らした加工が取り入れられています。
その中でも今回はフレットサイドの加工に注目してみたいと思います。
かなり地味なところではありますがギター、ベースを演奏するうえでとっても大切な部分でもありますよね。
一言にフレットサイドの加工といっても多くの種類がありますので、ちょっとだけいろんなギターのフレットサイドの加工を見ていきましょう。
最初はMARTIN「D-35」。ギターと言えばマーチン、マーチンと言えばギターってくらい、ギターを演奏されない方でもご存じの世界的ギターメーカーですね。
バック材が3ピースでおしゃれな「D-35」、個人的には2ピースの28よりも豪華な感じがして好きなのですが、元々は時代とともに木材を大きな幅で取ることが困難になったために3ピースで作られるようになったみたいです。
限りある資源、大切に使っていかなくてはですね。
こちらは有名なギターですし、私より詳しい方が沢山いらっしゃいますのでサクッとフレットサイドを見ていきましょう。

フレットサイドは丁寧に斜めに落とされていて演奏性にも優れ、見た目もスッキリ!!
そして指板の木材がすごくきれい。さすが世界的ギターメーカーですね。
この後紹介するフレット加工はこの斜め落としの発展系みたいなものなので、最初にマーチンのギターを紹介させていただきました。
こちらの加工を基準として次に紹介していくギターがどのようなフレットサイドになるのか見てみてくださいね。
FENDER ( フェンダー ) / American Ultra Luxe Stratocaster
こちらのギターは、FENDERには珍しくブリッジにFloyd Rose Originalを使用しフレットはミディアムジャンボ、ピックアップはUltra Noiseless Hot ingle-coilとUltra Double Tapの組み合わせでカラー的にも、メタルな感じのギターですね。

フレットのサイドはガッツリ丸めたボールエッジ加工がなされていますね。
いわゆるハイエンド系ギターと呼ばれるメーカーで多く採用されている印象のフレットサイド加工で、フレットの角がきれいに丸めてあるのでネックを握りこんでの演奏やスライド奏法もノンストレスです。
この加工、実際にやってみると結構手間で時間もかかってしんどいんです。
FENDERのギターでは斜めに落としたものが多いのですが、こちらは丁寧にサイドを丸めてあって技術力を感じますね。
こちらのモデルは言わずと知れたスーパーベーシスト、Marcus Millerさん監修のモデルです。
本人のベースは大きなピックガードのついたJazz Bassにピックアップフェンスが印象的ですよね。
Sireのものはボディの見た目とコントロールパネルもJazz Bassスタイルですが3バンドEQやアクティブ/パッシブの切り替えスイッチも搭載しており、Marcus Millerさんのこだわりがギュッと詰まったモデルになっています。
ちなみにピックアップフェンスも付属していますよ。

フレットのサイドはかなり特徴的です。
ネックのグリップから指板サイド、フレットにかけて大きくグイッと丸めてあります。
ボールエッジ加工のようにフレットの全体を丸めるのではなくネックのグリップとフレットを一体型にするような丸め方なので、こちらはネックを握りこんだ際のフィット感がいいですね。
シグネチャーモデルや監修と聞くと見た目やパーツに注目しがちですが、こういった細かいところにもMarcus Millerさんのこだわりが出ていると感じます。
YAMAHAといえばアコギ!!近年は某アニメの影響でPACIFICA!!の印象が強いかもしれませんが、こちらのREVSTARもPACIFICAに負けず劣らずの機能や仕様が満載です。
違いとしてはボディのチェンバー加工(ボディの木材をくり抜く加工)や、5WAYのレバースイッチの使用が挙げられますが、特筆すべきはフォーカススイッチです!!ここがPACIFICAとの大きな違いですね。
Push / Pull式のスイッチがトーンノブについており、コレを引き上げると中音域がブーストされるんです。
しかも電源不要の小型電源トランスを用いているので電池いらず。
これは他の様々なメーカーのギターでも見たことがない機能なので、REVSTARの唯一無二の特徴と言っていいでしょう。
ちなみに1つグレードの低いRSEはフォーカススイッチではなくドライブスイッチ(音色を明るくするスイッチ)になっています。

商品紹介が長くなりましたがフレットサイドの方はと言いますと、今までと比べたら普通な感じ?
いやいや、フレットの角張っている部分はしっかりと落とされていて上面部分も程よい丸み。この価格帯でここまでやっているのはかなりコストパフォーマンスが良いと思います。
加えて指板にはセルバインディングが施されているので見た目も演奏性も◎です。
チェンバー加工、フォーカススイッチなど楽器の個性を出しつつ、演奏性に関して抑えるべきところはきっちり抑えているのは、さすが老舗のYAMAHAといった感じですね。
さて、今回4本のギターのフレットサイドを紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
フレットサイドについては他にもいろいろな加工がありますので、ぜひインターネットなどご自身で調べたり、楽器屋さんに行ってみたりして調べてみてくださいね。
行くつく先はきっと沼です。
また、サウンドハウスのようにインターネットショッピングサイトで楽器を購入する際には気が付きにくい部分でもあるので少しでも参考にしていただければ幸いです。
それではまたサウンドハウス・スタッフブログで会いましょう。
さようなら。