いきなりですが、金管楽器を楽しむうえで最も重要な要素はなんでしょう?
僕はマウスピースだと思っています!いくら銘品と名高い楽器を吹いていても、奏者にあったマウスピースを使用しなければ本来の楽器の良さを引き出せないでしょう。
また、マウスピースのみを変えるだけで、まるで楽器ごと変えたかのように吹奏感や音色が大きく変化します。曲によって、音色を使い分けるのも楽しみのひとつではないでしょうか。
ということで、なんとなく僕が普段使っているマウスピースからひとつ紹介したくなってしまったので書かせていただきます…。マウスピース選びの参考になればうれしいです。
今回紹介するマウスピースはこちら!
DenisWick ( デニスウィック ) / 4C クラシック トランペットマウスピース SP

DenisWickってどんなブランド?
イギリスの名門 ロンドン交響楽団でトロンボーン首席奏者を務めたデニス・ウィック氏が手掛ける金管楽器用マウスピース・ミュートブランドです。
彼の演奏技術は、今もなおイギリスの金管楽器奏者に大きな影響を与えるほどです。首席奏者時代には映画「スターウォーズ」のオープニング録音にも参加しており、聴いたことがある人も多いのではないでしょうか。

また、指導者としても活躍しておりトロンボーン教本の執筆や、金管アンサンブル、吹奏楽団の指導も積極的に行っています。
そんなデニス・ウィック氏がロンドン交響楽団の同僚や自身の要求に応えるマウスピースやミュートを製作するために誕生したのがDenisWickブランドです。
クラシックシリーズとは
デニスウィックは幅広いシリーズ展開を行っていますが、そのなかでも一番スタンダードなモデルがクラシックシリーズです。円錐形のカップが特徴的で、豊富なサイズ展開の中から自分にあったものを選択できます。
特に高次倍音(基音に対して高い倍音)が綺麗に響くのが特徴で、より明瞭で煌めくような音色が得られます。なにより僕が気に入っているのがコントロールのしやすさ。低音域から高音域まで音質が安定するほか自由な表現が可能なので、様々なジャンルに適応します。

4Cのサイズってどんなもん?

クラシックシリーズ全体でみるとちょうど真ん中か少し小さめのサイズです。
写真だと分かりづらいですが、浅めのカップも特徴のひとつです。
また、デニスウィックのトランペット用マウスピースは、吹奏感や音の響きに影響を与えるバックボアの形状がV-type、Barrel、Openの3つに分かれています。
4Cの場合はBarrelタイプです。

マウスピース出口付近の管形状がバックボア形状です。
他メーカーで近いものだと
- YAMAHA/11A4
- Bach/7C
- Silky/11A
サイズ的には上記が近いですが、リムやバックボアの形状はメーカーにより大きく異なります。
プレイテックのマウスピースと比較してみた!
ちょうど手元にあったこちらのプレテクマウスピースと見比べてみました。
PLAYTECH ( プレイテック ) / TPM7C トランペットマウスピース 7c
カップ(リム)内径:16.20m
リム幅:5.30mm
ボアサイズ(スロート):3.66mm
と、サイズ的には全体的に近いですがカップは深めです。
そして、なによりもカップの形状が大きく異なりますね。

これは、デニスウィックのマウスピースが特徴的な形状だからです。
一般的にはプレテクのようなお椀型が多いと思います。
もうひとつ僕が気にするのが、リムの形状です。
同じリム幅でも、角ばった形と丸みを帯びた形のリムでは吹き心地が大きく変わります。ここから音の響き方から口の持続力まで、様々な影響がでてきます。

プレテクとデニスウィックを見比べてみると、プレテクのリムの面部分が丸めなのがわかると思います(写真だとあまりにも分かりづらい…)
雰囲気プレテクの方が丸っぽいのをお分かりいただけるでしょうか…
とりあえず、表記されているサイズだけでなく細かな形状を見てみると
よりマウスピース選びが楽しくなりますよ!ということです。
少し話がそれましたが、以上がDenisWick/4Cの紹介でした!
なによりもこのサイズはカップが浅めなので、吹奏楽やオーケストラなどのクラシックよりもジャズやポップスといったジャンル向けかなと思います(クラシックシリーズなのに)。サイズ展開も相当な数があるので、自分にぴったりのマウスピースを探してみてください!