先日、以下のようなお問い合わせをいただきました。
「UNI-PAK IIにミラーボールモーターを繋ぐと回り続けてしまうのですが…」
確かにこの機材は白熱電球を点けたり消したりするのに使用しますので、フェーダーの値を0にすれば電源OFF、100にすれば電源ONになると思う方もいらっしゃると思います。
が、その使い方は否!!です。
ただ電源供給をするものではなく、交流電源の位相を利用した電気的制御を行っているためです。せっかくなので少し解説していきます。
・位相制御方式
電気エネルギーを熱エネルギーに変換してその熱を光として利用する、いわゆる白熱電球の調光に使われるのが位相制御方式です。UNI-PAK IIにも採用されている方式です。
・位相制御方式の調光の仕組み
交流電源の波長を切断するタイミングを制御し、流れる電流値を調整することで明るさを調整しています。

トライアックを使用し、図のように交流電源の波長のうちの一部分を切断しています。こうして切断するタイミングを変えることで、電流値を調整し明るさを調整するという仕組みとなっています。
・モーターには使えない?
ディマーパックは電流値を変えて制御しているため、電圧には変化ありません。
試しにフェーダーを0、MAXの状態の時の電圧をそれぞれ比較してみますと。。。


このように電圧は常時100V出力というわけです。
つまりモーター(※交流電圧駆動)などの電圧制御の機器をディマーパックに接続するとフェーダー値が0でも100でもAC100V入力されていることになるため、それに伴って常時動作してしまうというわけです。
ですので、コンセントに接続してそのまま使うタイプのモーターは、ディマーパックで回転数をコントロールすることは不可能ということになります。
(本体にボタンがついていて回転速度を調整できるミラーボールモーターは、おそらくミラーボールモーター本体の内部に位相制御をする機構などが入っているはずです。)
・まとめ
今回、一番伝えたかったことは
ディマーパックは電源タップではない
ということです。
見た目がコンセントのソケットと全く一緒なので、同じものと思ってしまうと思いますが、実際は違うものなのだとご理解いただきたいです。
もし、ミラーボールモーターや灯体などをディマーパックでコントロールするという使い方をしたい場合には、「ディマー制御対応」かどうかを前もってご確認ください。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
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