機材の選び方でお困りのDJ&アナログレコード好き必見!
レコード針の選び方のポイントや長持ちさせる使い方のコツ、買い替えのタイミングを見極める方法をご紹介します! 第3回となる今回は【レコード針・カートリッジ編】ということで、2025年上半期の売れ筋商品をランキング形式で比較&紹介!
目次
- レコード針(カートリッジ)とは?
- レコード針の選び方/失敗しないためのポイント
- レコード針の取り付け方/使い方
- レコード針の寿命/買い替えるべきタイミング
- レコード針のオススメ&売れ筋・人気ランキング
1. カートリッジ・レコード針とは?
そもそもレコード針・カートリッジとは何でしょうか?
「レコード針」は、アナログレコードの盤面に刻まれた溝に触れることで振動(=音)を拾い、その振動を電気信号に変換するパーツです。「レコード針」と「カートリッジ」は多くの場合、同じものを指すことが多いため、今回の記事中では「レコード針とカートリッジは同じもの」とします。
おおまかな構成要素としては、「スタイラスチップ(針先)」「カンチレバー」「マグネット/コイル」「ハウジング(ボディ)」「リード線(リードワイヤー)」「ヘッドシェル」があります。厳密にはさらに細かなパーツも含まれますが、今回は初心者の方に向けて全体像をイメージしていただくことを目的とするため割愛します。これらの要素が変わることで、カートリッジそれぞれの個性や特徴が生まれるとともに、音質や価格も大きく変わってきます。

最適なレコード針を選ぶうえで、まずはアナログレコードとレコードプレーヤーで音が出る仕組みを押さえておくと、より理解が深まるかと思います。要点をかいつまんで紹介していきます。
アナログレコードの盤面には非常に細い溝が彫られている

実際にレコードを触れたことのある方でしたら見たことがあるかと思いますが、レコードの盤面には非常に細い溝が彫ってあります。その幅はなんと1mm以下。この溝がレコードの外周から中心に向かってグルグルと1本に繋がっています。この溝のことを音溝(オンコウ)といい、溝の外周側内壁にはR(右)チャンネルの音が、内周側の内壁にはL(左)チャンネルの音がそれぞれ刻まれています。
※モノラルレコード盤の場合は、モノラル信号1チャンネルの音声信号が刻まれています。
レコード盤の溝に対してレコード針がなぞることで振動(音)が生まれる
音溝に対してレコード針の先端をなぞることで、針先がわずかに振動します。この振動はレコード針内へ電気信号として伝わります。レコード針の種類や材質、針先の形状によっては、溝に対して深く入り込むことで解像度の高い音を再生できるものや、DJをする時にレコードの再生位置がずれる(針飛びする)のを防いでくれるものもあります。また、レコードを再生中に耳を澄ましてみると、かすかに「シャカシャカ...」といった音が聴こえることがあります。これは「ニードルトーク」と呼ばれるもので、本当に針で音を拾っていることが分かる現象です。
レコードプレーヤーを経由し専用のアンプやイコライザーで音の信号を大きくする

レコード針から送られた微弱な電気信号は、レコードプレーヤーのトーンアーム、そしてレコードプレーヤーへと進み、専用のアンプやイコライザーへ信号を送ることができます。送った先でさらに電気信号を大きく変換することで、スピーカーを通じて音が聴こえるという仕組みです。
要点のみをかいつまんでの解説となってしまいましたが、レコード針とはレコード盤から音を出すとき一番はじめのステップに関わる、重要な個所ということがお分かりいただけるかと思います。
2. レコード針の選び方/失敗しないためのポイント
レコード針選びは音質や使いやすさに直結してきます。選び方で失敗しないためにはいくつかのポイントをしっかりと押さえておくことが大切です。
2-1. 用途/ジャンルで選ぶ
まず選ぶ基準として、DJ用途で使用するのか、リスニング用途で使用するのかを明確にイメージすることが重要です。
DJ用途の場合:針飛びしにくいタイプのレコード針
DJ用途で使用する場合は、針飛びしにくいタイプのレコード針を選択しましょう。例えばスクラッチやバックキューイング(レコードを逆回転させるプレイ)を多用する場合ももちろんですが、振動に対して強い(≒針飛びしにくい)タイプが最適です。自宅でプレイする場合は問題なかったとしても、クラブやライブハウスなど大音量の環境下、かつ普段と異なるような環境で使用することを想定すると、針飛びなどのトラブルを少しでも回避できるレコード針を選択することが最適です。
また、DVS(=Digital Vinyl System)という、DJソフト内の楽曲をターンテーブルで再生する用途の場合、DVS専用のレコード針を使用する方が信号トラブル(読み取りエラーなど)を回避しやすい傾向にあるため、こちらも併せて自分の用途がどういったものか把握しておきましょう。
リスニング用途の場合:音質を重視したレコード針
リスニング用途で使用する場合は、音質を重視したレコード針を選択しましょう。とくに聴きたいジャンルが明確に定まっている場合は、『ボーカルが強調されて聴こえるもの』『楽器が全面に押し出されて聴こえるもの』など、自分の好みに合わせて選択することが重要です。

2-2. 針先(スタイラスチップ)の形状で選ぶ
レコード針の先端には、半径が1,000分の1~3インチ前後(=約25~75マイクロミリメートル)という極めて小さなチップがついています。このチップは「スタイラスチップ」といいます。スタイラスチップはレコード針とレコード盤が唯一直接触れ合う部分です。そのため、簡単には摩耗しないように、ダイヤモンドやサファイアなど非常に硬い鉱物を用いて作られることが多く、レコード針の用途や求める性能に合わせてさまざまな形状のチップが作られています。宝石加工技術が発展した昨今においては、耐久性に優れたダイヤモンドが使われるようになりました。一方でチップの形状は多岐にわたり、代表的な丸針と楕円針以外にもシバタ針(ラインコンタクト針)、SAS(Super Analog Stylus)針など、レコード針メーカー各社から多様な種類のものが発売されています。
DJ用途の場合:力強いサウンドと耐久性を兼ね備えた「丸針」
DJ用途で使用する場合は、円錐型のスタイラスチップを採用したレコード針「丸針」がおすすめです。丸針はチップの先端が球状ため、レコードの溝に対して「点」で接する状態になります。そのため、針先がレコードの溝に深く入り込まず、物理的負荷の高いスクラッチやバックキューでも針が跳ねにくく耐摩耗性に優れています。さらに、力強く安定した低音を再生できる傾向にあるため、クラブやパーティーの現場で求められるパンチのあるサウンド兼ね備えています。
リスニング用途の場合:繊細なサウンドとトレース(読み取り)性能を兼ね備えた「楕円針」
リスニング用途で使用する場合は、楕円型のスタイラスチップを採用したレコード針「楕円針」がおすすめです。楕円針はスタイラスチップの正面と背面を削って楕円形に仕上げられており、丸針と比較するとスタイラスチップとレコード盤の溝(音溝)が接触する面積が広くなる傾向にあります。そのため、音溝の細かな起伏をしっかりと読み取り、振動として伝える能力に優れています。また、丸針と楕円針を比較すると、楕円針の方が溝に対して接触位置が変わりにくい傾向にあるほか、楕円形ゆえに音溝に対して深く入り込むことができるために理論上の歪みの発生を減少させることができます。
「丸針」や「楕円針」の中にもさらに種類があり、先端部分にチタンなどの金属の台座とダイヤモンドが用いられた接合針、針先の根本部分から全体にダイヤモンドを用いた無垢針といった具合に細分化されます。接合針と無垢針を比較すると、接合針の音質はアナログライクな太く柔らかな傾向、無垢針はよりクリアで高解像度かつワイドレンジな音質という傾向があげられます。これは、チップ内を伝達する信号の伝達スピードの違いによるものです。しかしながら、あくまでも"傾向"となるため、音色の好みや感じ方も人それぞれです。レコード針を選ぶ際の知識の一つとしてご活用ください。

2-3. 発電方式(MMタイプ or MCタイプ)で選ぶ
レコード針のボディ内部には、微細な振動を電気信号に変換するための発電機構としてコイル磁石が入っています。スタイラスチップからカンチレバーを経由して伝わってくる振動で磁石を動かすのがムービングマグネット型(MM型)レコード針、コイルを動かすのがムービングコイル型(MC型)レコード針です。
気軽に楽しみたい場合:MM型レコード針
DJ用途とは限定せずに、「気軽に楽しみたい場合」にはMM型レコード針が最適です。MM型はカートリッジ内部の小さな磁石が振動することで電気を生み出す仕組みになっています。特徴としては、後述のMC型と比較して出力電圧(≒音量)が大きく、ダイナミックなサウンドを出力してくれます。また、価格面でも比較的安価なモデルも数多く流通しているほか、針先部分は簡単に交換できるため、カートリッジさえ手に入れれば、針先が消耗してきた場合でも交換針(針先部分単体)のみ購入すれば、良い音でレコードを楽しむことができるという特徴があります。ダイナミックなサウンド、耐久性と使いやすさ、予算/価格といった側面から見ても、現場に繰り出すDJから自宅で気軽にレコードを楽しみたいアナログ初心者の方まで幅広いユーザー層に最適です。

音質を追求したい場合:MC型レコード針
一方のMC型レコード針は、音質を追求したいオーディオファン/オーディオマニアの方に最適です。MC型はカートリッジ内部のコイルが振動することで電気を生み出す仕組みになっています。出力電圧は非常に小さいため、MC型カートリッジ対応のフォノアンプ(フォノイコライザー)を併用する必要があります。音質の傾向としては、伸びやかな高音域と繊細な音の再現能力に優れており、ジャズやクラシックはもちろん、ポップスやライブ盤などのリスニングにも最適です。全体的に高価格なほか、針先部分の交換ができない場合やメーカーサポート依頼が必要な場合もあります。専用アンプや取り扱うための知識はもちろんのこと、ある程度の予算も必要になるため導入ハードルは高い傾向にあります。しかし、それに見合った繊細なサウンドと音楽的表現力は、アナログオーディオの真髄を楽しみたい人にとっての最適な選択肢になりうることでしょう。

3. レコード針の取り付け方/使い方
レコード針の先端には、先ほどご紹介したようにダイヤモンドなどの宝石を主に用いた非常に小さいチップが取り付けられています。そのため、丁寧に取り扱っていても不意の事故でチップを破損させてしまったりする場合があります。特にターンテーブルにレコード針を付ける場面や針先を交換する場面では、どうしてもトラブルが生じやすい傾向にあります。取り付け手順を事前に把握するとともに、安全・丁寧にセッティングしていきましょう。
【How to】レコード針の組み立て方法
まずはレコード針の組み立て方法を解説していきます。MM型カートリッジを用いてヘッドシェルとカートリッジの固定、リード線とカートリッジの配線についての紹介となるため、組み上げの必要がないヘッドシェル一体型レコード針(ORTOFON / コンコルドタイプなど)をお使いの方は次のセクション”How to「ターンテーブルのセッティング方法」”からご確認ください。
サウンドハウスの公式YouTubeチャンネルに手順をまとめた動画を公開しているので、動画と併せて解説していきます。
■ 解説で使用している機材
- レコード針: ORTOFON / VNL
- ヘッドシェル: TECHNICS / TPBGA003
- 工具類: 精密マイナスドライバー、ピンセット
PROCESS.1 レコード針とヘッドシェル、および工具類の準備
レコード針とヘッドシェル、精密マイナスドライバーを用意します。レコード針にマイナスドライバーが付属している場合は、付属の物で十分作業を進められます。また、可能であれば、ピンセットを用意します。ピンセットがあると、PROCESS.4で紹介するヘッドシェルリード線の配線作業が安全かつ格段に進めやすくなります。
PROCESS.2 付属品の確認
レコード針に「ヘッドシェル固定用のネジ・ナット」、ヘッドシェルに「リード線」が付属しているかそれぞれご確認ください。
レコード針に付属しているネジであれば特に問題ありませんが、別途用意したネジの場合は、ヘッドシェルとレコード針に対してネジが長すぎたり短すぎたりしないかを事前に確認しておくと良いでしょう。「リード線」は多くの場合、赤・白・緑・青の4本で構成されています。
PROCESS.3 レコード針からスタイラス部分を外す
レコード針からスタイラス(針先)部分を外し、スタイラスカバーに入れて保管しておきます。この作業自体は必須ではありませんが、この後の作業を進めていく際に針先にダメージを加えないようにする安全策として推奨しています。
PROCESS.4 レコード針の背面とヘッドシェルをリード線で接続
レコード針の背面に端子が4つあり、多くの場合はそれぞれの端子周辺に色付けされています。それぞれ、赤→R ch(プラス)・白→L ch(プラス)・緑→R chアース(マイナス)・青→L chアース(マイナス)の役割を担っており、各色に対応したリード線と端子を接続します。先端の端子(篏合部分)はメーカー各社によって太い細いといった差があります。端子を接続する前にリード線側の金具部分をわずかに広げておいて、調節後に少し締め込むなど工夫が必要な場合もあります。こればかりは機材の相性や個体差も多少はあるため、お手持ちの個体に合わせてゆっくりと作業を進めていきましょう。
PROCESS.5 ヘッドシェルとレコード針をネジで固定
リード線が暴れないように指で押さえながらレコード針をつかみ、ヘッドシェルの根元に向かってリード線を曲げます。ヘッドシェルに対して真上から見て、ヘッドシェルのネジ穴から、レコード針のネジを通す窪み(もしくはネジ穴)を見える位置に合わせます。
レコード針を固定するためのネジをヘッドシェル側から差し込み、固定ナットを取り付けます。左右合わせて2箇所を固定するため、一旦仮止め程度で問題ありません。
PROCESS.6 固定ネジを締める
精密マイナスドライバーを使用して、ヘッドシェル固定ネジを締めていきます。ここできつく締め過ぎてしまうと、PROCESS.8~9の固定位置の調節(オーバーハング調節)がやりにくくなる場合があります。そのため、ネジが外れない程度まで閉めることを意識すると良いでしょう。
PROCESS.7レコード針にスタイラス部分を取り付ける
PROCESS. 3で取り外していたスタイラス(交換針)部分をレコード針に取り付けます。動画ではスタイラスを保護するためのカバーを装着したまま作業をすることで針先を保護していますが、作業がしにくい場合はカバーを外して安全に作業を進めるようにしましょう。
PROCESS.8 レコード針の固定位置を調節(オーバーハング調整)
最適な固定位置はターンテーブルによって異なります。ターンテーブルに「オーバーハングゲージ」という調整用パーツが付属している場合は、そのゲージを使用してゲージの先端とスタイラスの先端の位置が合うようにレコード針の位置を調整します。「オーバーハングゲージ」が付属していない場合でも、ターンテーブル側のオーバーハング長さえ確認できれば、定規などを使ってヘッドシェルの根元からスタイラスまでの長さを推奨値に合わせれば問題ありません。定番のターンテーブルを例に出すとSL-1200MK7のオーバーハング長は52mm、PLX-1000のオーバーハング長は54mmです。
PROCESS.9レコード針の固定位置を調節(オフセット[角度]調節)
PROCESS. 6の増し締めとして、ヘッドシェル固定ネジを締めていきます。この際、多くのターンテーブルにおいてはヘッドシェル固定ネジの位置が動画内で紹介しているように曲がっていないようにしましょう。一方で、トーンアームがまっすぐなストレートタイプでは、レコード針をまっすぐに取り付けると針先が音溝に対して角度がつきすぎるためにトラッキングエラー(音溝と針先の向きのズレ)が大きくなります。それを解消するために、あえてレコード針をわずかにレコードの中央に向くように取り付けるケースもあります。絶対的に正しいセッティングと断言することはできず、また、ピュアオーディオの界隈でも意見が分かれるためここでの明言は避けます。
なお、SL-1200MKシリーズやPLX-1000といったS字トーンアームを搭載しているターンテーブルは、ネジの固定位置は横並び(水平)になるようにセッティングしておけばまず問題ありません。念のため製品マニュアルも確認したところ、ネジの固定位置は横並び(水平)になっていました。
動画でまとめると数分の作業ではありますが、正しいセッティング方法と手順、その理由を含めて解説すると、やや込み入った内容になってしまいました。『自分でできるか不安』『意外と面倒かも』と感じた方もいらっしゃるかと思いますが、そういった方々には組み上げ不要なヘッドシェル一体型レコード針(ORTOFON / コンコルドタイプなど)がおすすめです。取扱いの手軽さから、現場でも多くのDJの方が使用されており、初心者からプロのDJまで幅広いユーザー層から支持されています。
4. レコード針の寿命/買い替えるべきタイミング
レコード針の先端のチップには、簡単には摩耗しないように耐久性に優れたダイヤモンドなどが使われています。耐久性に優れているとはいっても、長時間の使用によってチップは摩耗し、だんだんと本来の再生能力を失っていきます。また、ターンテーブルの操作中にレコード針の先端をプラッターなどにぶつけてしまったり、不意に落としてしまってチップ自体が取れてしまったりというケースもあります。さらには針圧の掛け具合や再生するレコード盤の状態など、複合的な要素によってもレコード針の寿命は大幅に変化します。正しく安全に使用していたとしても、以下のような症状/状態が伺われる場合には、レコード針の買い替えるべきタイミングを迎えた可能性があります。
交換タイミングの目安
- 音質の変化: ノイズが出る、音質が劣化して聴こえる
- 使用感の変化: 針飛びしやすくなる、レコードのうえを滑るように動いてしまう
- 目安の使用期間を迎えた: メーカー各社で異なっており、以下はあくまでも目安です。
- 丸針: 200~500時間
- 楕円針: 150~300時間
- S楕円針:400~800時間
- シバタ針: 400~800時間
- SAS針: 500時間
ここで挙げた以外にも、いつもと様子が違う場合はセッティングを今一度見直しつつ、それでも改善しない場合は原因の一つとしてレコード針の寿命を疑ってみるとよいでしょう。また、何年も使われていないレコードプレーヤーに付属していたレコード針もまず交換したほうが良いでしょう。レコード針は消耗品です。製品として数十年先まで保管して使用されることを想定して作られていないことも容易に想像できます。奇跡的に再生可能な状態にある個体でも、いつ使用不能になるか分かりません。大切なレコードを傷つけてしまわないためにも、先述の交換タイミングの目安や使用中の違和感を見逃さないようにしましょう。
レコード針・カートリッジの人気ランキング5選
1位 100SOUNDS / RS-44-100B M44G/M44-7対応 交換針
SHURE / M44G、M44-7対応の交換針!
世界中のDJたちから惜しまれつつも2018年に生産・供給終了したSHURE / M44G、M44-7のカートリッジに使用できる交換針です。本家と比較しても引けを取らない力強いサウンド、ビートはもちろん煌びやかなシンセパッドの音もぼやけることなく再生できる能力は、これまでSHUREの針を使っていたDJにも納得いただける性能です。NAGAOKAのGD 63-44G、JICOのJ44シリーズなど、ほかのSHURE / M44G、M44-7対応製品と聴き比べてみるのもおもしろそうですね。
2位 NAGAOKA / MP-110
国産レコード針を手頃な価格で楽しめる!
国産レコード針のメーカーとして、オーディオマニア、DJ達から長年愛されているNAGAOKAのMPシリーズより、MP-110がランクイン!
一般的なMM式(ムービング・マグネット)のカートリッジとは異なるNAGAOKA独自のMP式(ムービング・パーマロイ)カートリッジは、カンチレバーと呼ばれる針先の動きの自由度が高く、繊細かつ 高い出力を得ることができ、MM型よりも比較的微細な音を表現することが可能です。ジャンルを問わず使いやすいサウンド特徴のため、ホームリスニングはもちろん、ジャンルレスに選曲するDJにもオススメです。
初めてレコード針を購入する方には、MP-110にNAGAOKA純正ヘッドシェルがセットになったMP-110Hもおすすめです。
3位 ORTOFON / OMEGA オールジャンル向けカートリッジ
圧倒的なコストパフォーマンス!リスニング用にオススメ
ORTOFONのOMシリーズより、リスニング用途に人気のレコード針OMEGA。針先にはトレース性能(レコードの溝を読み取る能力)の高い楕円針を採用し、楽曲を忠実に再現してくれるようなサウンドが魅力です!出力電圧は4mVと標準的。リスニング用途にうってつけですが、チューニング次第でDJ用途にもお使いいただけます。5,000円前後という手頃な価格帯ながら、レコードを楽しむには十分すぎる性能を兼ね備えます。なお、2023年頭時点で供給終了のアナウンスがされており、在庫限りでの終売となります。同シリーズでは、オールラウンド向けのOM Pro S、出力の大きさとDJプレイに特化したOM Qbertをラインナップ。
4位 ORTOFON / VNL DJ向けMM型カートリッジ
激しいプレイでも安定した再生能力。自分好みに選べる針先も魅力
2020年末発売開始の最新モデル、発売開始からDJ界隈で大きな注目を集めた話題のカートリッジです。DJライクなパワフル且つビートを際立たせるサウンド特徴は、SHURE / M44G、M44-7に代わるニュースタンダードとなりうるカートリッジと言えます。初回入荷分を対象にカートリッジ本体1つに3つの交換針がついてくるお得なセット・キャンペーンが開催されていましたが、予想を上回る人気で既にキャンペーン分が終了。通常バージョンのみの販売となっています。対応の交換針を3種類はそれぞれ側面に「I」「II」「III」のデザインがあしらわれ、ダンパーを含むサスペンション機構の違いにより「I」が最も柔らかく数字が大きくなるにつれ硬い感触となります。また、針飛びしにくい独自設計がなされており、ビートの頭出しはもちろん、激しいスクラッチやド派手なバックキューイングをするDJにも特にオススメのレコード針です。
5位 ORTOFON / Concorde MkII MIX TWIN ヘッドシェル一体型カートリッジ
初心者でも取付け簡単!コンコルド(一体型)カートリッジのエントリーモデル
ORTOFONのDJ向けレコード針、Concorde(コンコルド)シリーズよりConcorde MkII MIXの2本セット。本モデル以外にもCLUB、DJ、SCRATCH、DIGITALというモデルをラインナップし、モデル名のとおりそれぞれの用途で優れたパフォーマンスを発揮できるようチューニングされています。なかでもConcorde Mk II MIXはまさにオールラウンド向け。
2本セット+ハードケースがついて2万円台中盤というシリーズ随一の手頃な価格帯から、DJ用途はもちろん、リスニング用途のユーザーにも幅広く親しまれています。ヘッドシェルやリード線との組み立てを必要としない「一体型カートリッジ」と呼ばれるタイプのため、初心者でも扱いやすいのが特徴です。
レコード針・カートリッジ 売れ筋&人気モデル比較表
商品 | 画像 | ポイント | 詳細情報 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
針先形状 | 出力電圧 | 周波数特性 | 適正針圧 | 交換針 | |||
RS-44-100B | ![]() |
SHURE / M44G、M44-7対応の交換針。本家と比較しても引けを取らない力強いサウンド | 丸針 | - | - | 3.5g | - |
MP-110 | ![]() |
国産メーカーNAGAOKAのエントリー向けカートリッジ。ジャンルを問わず使いやすいサウンド。 | 楕円針 | 5mV | 20-20,000Hz | 1.75g | JN-P110 |
OMEGA | ![]() |
5,000円前後という手頃な価格帯ながら、レコードを楽しむには十分すぎる再生能力。 | 楕円針 | 4mV | 20-21,000Hz | 1.75 g | Stylus OMEGA |
VNL Single Pack | ![]() |
硬さが異なる3種の交換針を選べる。スクラッチなど激しいプレイにもオススメ。 | 丸針 | 6mV | 20-20,000Hz | 4g | Stylus VNL |
Concorde MkII MIX TWIN | ![]() |
組み立てから取り付けまで非常に簡単な一体型カートリッジ。 | 丸針 | 6mV | 20-20,000Hz | 3g | Stylus MkII MIX |
まとめ
メーカーや種類も多く、選び方で悩みがちなレコード針ですが、用途や価格、最適なプレイスタイルを比較して自分にピッタリなレコード針を探してみるのはいかがでしょうか?
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