楽器自慢 ― 小型軽量ドラム GigPigその後。

前回、楽器自慢でGigPigを紹介したら、結構な反響をいただいたので、今回はその続き。ドラマーにとっては、「軽量化」は興味の尽きない話ですよね。前回「一時期、ドラムセットの軽量化を追求したことがあります」と書いただけで、他のコンパクト・ドラムについて触れていませんでした。今回はその辺のお話を。GigPig以前にはFLATS、リズム・トラベラーを購入しました。それぞれにメリット、デメリットがありました。FLATSは海外のオークションで入手。「娘に買ってあげたのに、まったく興味を示してくれませんでした。」という悲しい文章と共に売りに出されたドラムはコンパクトに見えて、フルで揃えると実は結構な重量。やはり一番重くかさばるのは、各種スタンド類です。また、コンパクトなバスドラはキックの力に耐え切れず、ヘッドが抜けてしまいます。初期の安いセットだったことも影響していると思います。正直、勿体ない残念な買い物でした。練習キットとしても使えず、海外とのやり取りだけが楽しい思い出となりました。


そこで、バスドラムだけ購入したのがリズム・トラベラーでした。これは安定感のあるイイ音がしました。ただし、FLATSのバスドラに比べると、さらに大きく重い。その時に出会ったのがGigPigです。その話は前回のコラムを読んでもらうとして。GigPigを手放した後も、小型化に挑み続けました。コンパクト・ドラムのメリットは、スタジオに行かずとも、野外で楽しめることと、小さなユニットとしてならライヴも即席で使えることなどです。その後、リズム・トラベラーのバスドラを半分に切りました。さらに目指せ!軽量化です。これまでの経験から、次に行うのはシンバルスタンドのコンパクト化。ハイハット・スタンドを使用しないと、それだけでコンパクトになるのですが、個人的にはハイハットは外せないパーツだったので、ハイハット・スタンドにクランプを付けて、そこにスネア・スタンドを付けました。このスネアは10インチ用のものです。

タム代わりにメロタムを配置。この辺で終わりにしたかったのですが、どうしてもライドとクラッシュは外せないというわけで出来上がったのが、このセット。なんとか両手で運べる大きさにまとめられました。出音も良かったです。このセットでセカンド・ドラマーとしてキング・クリムゾンの「太陽と戦慄pt2」、ウェザー・リポートの「ブラック・マーケット」を演奏しました。

ここで、また問題発覚。半分にカットされたバスドラはキックの力で床を滑ってしまいます。10インチのスネアはスティックの打撃に耐えられず、気がつくとスナッピーが外れることがあります。う~ん、道のりはまだまだ遠い~。