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MR.BIGが使っていたMakitaドリルを解説してみた!

2023-04-30

テーマ:音楽ライターのコラム「sound&person」, 楽器

今年の7月に来日するMR.BIG!
超絶技巧かつアグレッシブなライブパフォーマンスはいつみても圧巻されますが、そんな彼らのお家芸といえば電動ドリルを使ったライブパフォーマンス。

“Daddy,Brother,Lover,Little Boy(The Electric Drill Song)”

この時使っているのは日本の工具メーカー“マキタ”製の電動ドリルということは有名ですが、詳細についてはあまり知られていないと思います。
今回は実際に彼らが使っていた電動ドリルをレビューしていきたいと思います!

Makita 6012HD

こちらがPaul GilbertとBilly Sheehanが使っていたマキタドリルです!

生産時期は不明ですが、おそらく80年代後半から90年代ごろに生産されていたものと思われます。(ちなみに筆者のモデルは1990年製)

回転数は高速時で毎分1,100回転。Paul Gilbert(以下PG)はドリルソロ時3枚のピックを使用したビットを使っていたので、毎分3,300回ピッキングしていたことになりますw

(A4ノートと同じくらいの大きさ)

機体寸法は長さ260mm×幅56mm×高さ257mm
重量は1.6kg(バッテリー含む)

実際に持ってみるとかなり大きく、そして非常に重い・・・
これをライブの時に軽々と扱う2人はやっぱり凄いです・・・

ちなみに、PGはMR.BIGの前に組んでいたバンド“Racer X”の時から電動ドリルを使ったライブパフォーマンスをしていました。

ドリル奏法を始めたキッカケとして本人曰く、毎晩のライブに来てくれるお客さんに飽きられないようにするためのショーの一環として始めたとのことです。

PGが6012HDを愛用する理由

PGはこのドリルを愛用する理由をインタビュー動画で説明していました↓

↓意訳するとこんな感じです

PG)古いモデルはスイッチを離すとゆっくり止まるんだ。
それをギターのピックアップで拾うとクールな感じになるんだけど、でも新しいやつは離すと急に止まるんだ。
指の力で徐々に戻さないとゆっくり止まらない。
だから古いモデルを使ってるんだ。

(だいたいこんな感じのことを言ってます。)

実はあの人もマキタを使っている

Lean Into Itがリリースされた1991年にVan Halenも”Poundcake”という楽曲で電動ドリルを使っているのですが、なんと彼が使っているのも同じMakita 6012HD!
ちなみに彼のドリルはEVHカラーに塗装されています。

(冒頭でEVHカラーの6012HDが見えます)

現在のMR.BIGでは・・・
2014年の来日公演時には6012HDを使用していましたが、2017年来日時には現行品に置き換わっていました。

Paul自身もeBayなどのオークションサイトでスペアを購入していたそうですが、やはり30年以上も昔のドリルということもあって故障などのトラブルに対応できなくなってしまうことから現行品に置き換わったものと思われます。

現行品の方が高回転だからか分かりませんが音が軽めの印象です。

※ちなみに、ドリルの回転の向きは2人とも反時計回りで使用してます。

サウンドについて

6012HDのノイズ音をアナライザーを使って調べてみました↓

倍音成分についての説明は自分もいまいち理解しきれていないので割愛しますが、倍音成分が豊かであるということがなんとなくお分かりいただけるかと思います。

ちなみにこれだけだと分かりにくいので、比較対象として自分が6012HDを買う前に使用していた同じ時期に作られていたマキタの8400VDという電動ドリルを用意しました↓

この8400VDのノイズ音をアナライザーで調べてみると↓

ピークポイントは似ていますが、6012HDに比べて倍音成分が少ないですね。

実際、アンプで通して見た時も6012HDの方が音楽的な響きだなと思いました。

今回は手元にあったビンテージMakitaで比較しましたが、他社ドリルだとどうなるのか気になったので、時間がある時に調べてみたいと思います!

ビンテージMakitaについて注意点

この記事を読んで6012HDが欲しいと思った方もいるかもしれないので、ビンテージMakitaについての注意点を補足します。

ビンテージMakitaはリサイクルショップやオークションサイトを探せばたまに見つかりますが、その多くは不動品やバッテリー不良に伴う動作未確認のいわゆるJunk品です。

専門の知識なしで修理や動作をさせると怪我や事故につながる恐れがあるので、絶対におやめください!(購入及び使用は自己責任でお願いします!)

また、電動ドリルを演奏用途で使うというのは本来の正しい使い方ではありません!
大切な機材を傷つけたり怪我をする恐れがあるので、周りの安全を確認した上で自己責任でおこなうようお願いいたします。


最後までお読みいただきありがとうございます!
私がここまでドリルのことを熱く語れるのはひとえにMR.BIGのファンであり彼らに憧れがあるからなのですが、そんな彼らも今度のツアーで解散してしまいます・・・

すでに東京/名古屋/大阪の3公演はソールドアウトしたみたいですが、つい先日追加の東京公演のアナウンスがされたので、まだ見たことがないよという方や、ドリルソロの見納めをしたい!という方はぜひ一度見に行ってみてください!

Paul Gilbert使用機材

Billy Sheehan使用機材


コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
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航平

千葉県生まれ。15歳の時に80~90's洋楽に目覚め、ギターとベースを始める。 高校卒業後はMI TOKYOへ入学。卒業後は同校でTA(補助講師)としてレッスンをする傍ら、BGM・カラオケ音源制作やサポート業をおこなっている。自身のバンド”Tokyoite”(トーキョーアイト)ではベーシストとして活動中。
Twitter https://twitter.com/ike_kohei
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