古代から日本人は高山を崇めてきた。山には神が厳つくと信じられていたからだ。そして人々は頂上を目指して山を登り、山頂に祠を建てて神を拝した。そのDNAを引き継ぐ日本人だからこそ、今日では世界一の登山国として知られるようになった。日本列島ではちょっとしや小高い山にはすべて名前が付けられ、連日、山々は大勢の登山人で賑わっている。

登山が面白く、かつ大事に思える理由はいくつもある。まず、大自然とのふれあいの中で、新鮮な空気を吸いながら、思う存分、季節の醍醐味を満喫できる。また、斜面を登ることにより足腰が鍛えられ、健康寿命の延命策にもなる。しかも山々には遺跡が多く残されており、山に纏わる神社を参拝するだけで、歴史の流れを学ぶことができる。とにかく心が潤され、誰もが自分と向き合う大切なひと時を過ごすことができるのだ。
だから自分も40代前半でマラソンのトレーニングを始めた頃から、古代史の研究がてら、山に登りはじめた。そして日本全国を旅する最中、その地域の最高峰にまず、足を運ぶことにしたのだ。その地域一帯のいちばんてっぺん、頂上に自分がいる、という気分は格別だ。天に一番近く、自らの存在が大勢の人々の上にあるということには、何かしら意義があるように思う。
そんな思いを巡らしながら、サウンドハウスでも社員全員に対して登山を推奨することにした。何故なら、徳島オフィスのある四国には、石鎚山と剣山という2つの霊山が存在するからだ。しかも不思議なきっかけをもって、自分の会社が剣山の山麓、見ノ越にある大きなロッジを取得することになったのだ。17部屋もあるロッジだけに、大勢が一緒に集い、そこから剣山の頂上を目指して歩んでいくことができる。これもまた、考えるだけで楽しい。

しかしながらコロナ禍にあって3年近く、登山プログラムは中断せざるをえなかった。よって、そのコロナ禍が終焉を遂げつつある2022年の秋、愛する会社の仲間と共に是が非でも「四国の霊山を登るぞ!」と、心に決めた。今、再スタートをきらなければ、おそらくこのまま登らなくなってしまうことを危惧したのだ。以前、新卒は全員登山ツアーに出かけたものだが、この数年間で登山をしたことのないスタッフがめっきりと増えてしまった。登山経験者が少なくなり、語り継がれることもなくなれば、自然消滅することになる。
そこで2022年の10月初旬、遂に西日本の最高峰、石鎚山登山を決行することとした。実は10月11日は自分の某XX歳となる誕生日であり、天気予報を見ながら登山日をずらしていくうちに、何とその誕生日と重なってしまったのだ。元々その前後はアメリカに行き、3日間を思いのまま過ごす予定だった。が、そんな自分の誕生日よりも、この登山が大切に思われ、すべてキャンセルして皆と一緒に山を登ることにした。何故か?一言で言えば、何としてでも全員、登頂させたかったからだ。

実は、剣山の登山は思ったより簡単だ。途中までリフトもあり、そこから1時間も歩けば、頂上に着いてしまう。よって誰でも問題なく登頂できる。しかしながら、石鎚山の登山はハードルがグンとあがる。標高差が1350mもあり、距離も往復10㎞ということで、延々と階段を上っていくイメージだ。だからこそ、普段から足腰を鍛えてない人にとっては、つらいのだ。それでもこれまで自分が同行した登山ツアーでは、脱落者がひとりもでたことはない。みんなで準備し、協力して励ましあい、手をつないで引っ張ってでも頂上までなんとか辿り着くことができた。だから、自分が行かねば、脱落者がでることになると思い、誕生日をよそに登山することとした。
今回、特に心配したのは新卒のひとり。あまり運動しているようにも見えず、普通に考えたら石鎚山を登頂することはおろか、その山麓にはばかる74mにも及ぶ長い「試しの鎖」をその女子がよじ登ることなど、想像もつかない。よって彼女を登頂させることを自分の使命と捉え、ツアープランを練り直すこととした。それはツアーの中で、連日にわたり足腰を短期に鍛えていくことに他ならない。
ツアー1日目だけは京都でゆっくり観光を楽しむ。2日目は徳島の竹ヶ島に行き、午前中は斜面が続く山道を歩きながらハイキング。そして急斜面の岩場、海をめざして下りていく練習をする。午後はひたすら島の清掃をしながら、汗をかき、体を動かすことに努める。これだけでも体中の細胞が目覚めてくる。3日目は剣山の登山。前日の島ツアーで疲れた足に若干の痛みが残る中、登山するのだ。そうすることにより、足が徐々に山道を歩くこと覚え始め、つらくなくなってくる。そして4日目に石鎚山登頂にチャレンジするのだ。

今回、6名のスタッフが参加し、入念なミーティングを繰り返した後、2つのグループに分かれて先発隊は朝5時に宿舎を出て登頂開始とした。5時間かけてでも10時までに頂上に到達しないと帰りが遅くなり、徳島で夜の打ち上げもできなくなってしまうからだ。また、自分は早朝の仕事を終えたのち、もしもの脱落者を助けるために朝7時半に出発して、先行するグループを追いかけることとした。全員が鎖を上り、登頂できるか心配でならなかった。よって、何が何でも全員登頂させる、という一心で誕生日の翌日、遂に石鎚山の山頂を目指すこととなる。
石鎚山の登頂は結果がすべてだ。そして感謝なことに、自分が「試しの鎖」に到達した8時20分の時点でちょうど、先行した全員が頂上に辿り着いていた。しかも心配していた女子スタッフも、超ロングの「試しの鎖」を登り切り、頂上まで到達できたのだ。これで一安心!一気に心が楽になり、そこから猛烈なスピードで山道を駆け上がり、みんなと頂上で合流することができた。そして頂上にある天狗岳、西日本最高峰の1982m地点でほっと一息つき、感謝をささげた。それが、自分にとって最高のバースデー・プレゼント。全員登頂成功!そのチャレンジは言葉で言い尽くせないが、この1枚の画像を見れば、思いが伝わってくる。ガンバ!



















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