ドラムのサウンドや叩き心地を大きく左右するドラムヘッド。
各メーカーからさまざまなシリーズが発売されていますが、メーカーによってシリーズ名や製品の特徴を表す名称が異なるため、製品名を見ただけでは違いが分かりにくいこともあります。
そこで今回は、EVANSのスネア用打面ヘッドに注目。まずは基本となるヘッドの構造から、「G1」「G2」「UV」「Dry」「Reverse Dot」などEVANS製品でよく登場する名称、さらに各シリーズの特徴まで順番に解説します。
現在EVANSを使用している方はもちろん、これまでEVANSを使ったことがない方も、ヘッド選びの参考にしてみてください。
まず知っておきたい「1プライ」と「2プライ」
EVANSのシリーズを見る前に知っておきたいのが、ヘッドの「プライ」です。プライとは、ヘッドに使用されているフィルムの枚数を表します。
- 1プライ
- 1枚のフィルムで構成されたヘッド。比較的オープンな鳴りで、倍音を含んだ豊かな響きと繊細なレスポンスが特徴です。
- 2プライ
- 2枚のフィルムを重ねたヘッド。1プライと比較して倍音やサステインがまとまりやすく、太く力強いサウンドが特徴です。また、耐久性を重視する場合にもおすすめです。
EVANSの基本「G1」と「G2」

G1 ― 1プライ
1プライのスタンダードヘッド。オープンな鳴りと豊かな倍音、繊細なレスポンスが特徴で、スネア本来のキャラクターを活かしたい場合におすすめです。
REMOでいうAmbassadorのような、1プライの定番モデルにあたるシリーズなので、普段スタンダードな1プライヘッドを使用している方にも選びやすいモデルです。

G2 ― 2プライ
2プライのEVANSの定番シリーズ。G1と比較して倍音やサステインがまとまりやすく、太く力強いサウンドが特徴です。耐久性を重視する場合にも適しています。
REMOでいうEmperorのような、2プライの定番モデルに近い位置づけです。
「UV」って何?
EVANSの製品で特徴的なのが「UV」という名称です。UVシリーズでは、UV硬化処理を施した独自のコーティングを採用しています。一般的なコーテッドヘッドを使用していて、「コーティングの摩耗が気になる」「できるだけ長くコーティングを維持したい」という方は注目のシリーズです。

UV1 ― 1プライ構造&UVコーティング
1プライらしいレスポンスや鳴りを活かしながら、コーティングの耐久性にも配慮されています。
UV2 ― 2プライ構造&UVコーティング
2プライらしい太さや耐久性に、さらにUVコーティングを採用しているのが特徴です。
「Reverse Dot」とは?
スネア用ヘッドでよく見かける「Dot」は、ヘッド中央部分を補強するためのパッチです。EVANSの「Reverse Dot」は、このドットを打面ではなくヘッドの裏側に配置した仕様。中央部分の耐久性を高めながら、芯のあるスネアサウンドを実現します。

Power Center Reverse Dot
1プライのヘッド中央部に補強用のドットを配置したモデル。1プライならではのレスポンスを活かしながら、中央部分の耐久性とサウンドの芯をプラスします。表面側にドットがないため、ブラシ演奏時にも使いやすい仕様です。
「Genera」は何が違う?

Generaシリーズは、倍音をコントロールしやすい設計を取り入れたスネア用ヘッドです。内蔵されたコントロールリングによって不要な倍音を抑え、まとまりのあるサウンドを作りやすくしています。 一般的な1プライヘッドでは倍音が多いと感じる場合や、外付けのミュートを減らしたい場合にもおすすめです。
「Dry」ってどんなヘッド?
EVANSの「Dry」は、ヘッド外周部に小さな穴「Dry Vents」を設けた仕様です。この穴によって余分な倍音やサステインを抑え、短くまとまりのあるスネアサウンドを生み出します。

Genera Dry― 1プライの自然なレスポンス
10milの1プライフィルムに、倍音を抑えるコントロールリングとDry Ventsを組み合わせたモデル。
1プライらしい繊細なレスポンスを活かしながら、余分な倍音を抑えたまとまりのあるサウンドが特徴です。

HD Dry(Heavy Duty Dry)― 2プライで倍音をコントロール
7.5milと5milの2プライ構造に、コントロールリングとDry Ventsを採用したモデル。
2プライならではの耐久性と適度なアタックを備えながら、余分な倍音やサステインを抑えます。

ST Dry(Super Tough Dry)― 耐久性と力強いアタック
7.5milのフィルムを2枚重ねた、耐久性に優れたモデル。
Dry Ventsによって余分な倍音を抑えながら、輪郭のはっきりしたアタックと力強いリムショットサウンドを生み出します。ハードヒッターにもおすすめです。
「EC(Edge Control)」とは?
「EC」はEdge Controlの略。ヘッドのエッジ部分で倍音をコントロールするEVANS独自の設計です。

EC Reverse Dot
EC Reverse Dotでは、エッジ部分で不要な倍音を整理しながら、Reverse Dotによって中央部分に耐久性と輪郭のはっきりしたアタックを実現します。
まとめ
EVANSにはさまざまなスネアヘッドがありますが、それぞれの名称が表している特徴を知ると、製品選びがぐっと分かりやすくなります。
- G1: 1プライのスタンダード
- G2: 2プライのスタンダード
- UV: 耐久性に優れたUVコーティング
- Reverse Dot: 裏面にセンタードットを配置
- Dry: ベントホールによって倍音やサステインをコントロール
- EC: エッジ部分で倍音をコントロール
まずはプライ数やコーティングといった基本的な構造から選び、そこから「もっと倍音を抑えたい」「耐久性を重視したい」「アタックを強調したい」といった好みに合わせて選択肢を広げていくのがおすすめです。
ヘッドそれぞれの特徴を知って、自分のスネアや演奏スタイルに合った1枚を探してみてください。






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