宝塚記念のメイショウタバルの鮮やかな逃げ勝ち、すごくなかったですか!?あんな完璧な騎乗をされたら文句のつけようがありません。文句のひとつくらいつけさせてほしいです。そんな感じで1年も半分が終わろうとしていますが、皆さんお元気でしょうか?
今回の題材は、人によってはかなりこだわるポイントにもなるナット材。「チューニングへの影響」、「ナットの消耗しやすさ」、「鳴りが変わる」等々、いろんな言説があります。しかし実際のところ、家で弾いていてたまにスタジオでも~ってくらいの使用感だと特に気になることもないっていうのが大多数ではないでしょうか。加工難易度の高さもあいまって、多少の違いはあれどもその差を感じることは少ないポイントではないでしょうか。
そこで今回は筆者が所有するベースを被験体として、どんな違いがあるのか体感してみたいと思います。

交換前はこれ。ブラスナットです。このベースはずっとこのナットだったので、こんなもんなんだなぁとしか思っていないのが正直なところ。2弦の弦溝を応急処置しているのは気にしないでください。強いて言えば金属ですから、曇る!錆びる!の連続で、ちょっとだけ嫌気は差していました。
交換するのは定番中の定番、オイル漬け無漂白ナットです。筆者のデスク端にはオレンジオイルが入ったペットボトルが置いてあり、牛骨ナットを入れて漬け込んでいます。最後にナットを入れてから2年近くは経っている気がしますから、十分でしょう。

交換するとこんな感じ。なんというか、普通です。まあド定番の素材を普通に加工して取り付けただけですからね。
通常であればナット交換にあたって弦交換と全体のセットアップをやり直すのですが、今回は交換前との比較ということもありナット以外何も変えていません。弦もそのままなのはちょっとムズムズしますがこのまま。アンプを通した音と生音、それぞれで比較しています。
結果
- やや倍音感が落ち着き、音が素直にまとまるようになった
- トーンを絞った際の音が若干ではあるがさらに丸くなった
- スラップでプルした際の音が結構落ち着いた
- チューニングの安定度はそんなに変わらない
- 開放弦と押弦した際の音の差もあまり感じない
筆者程度の耳だとこれが精いっぱいでした。さらに補足しておくと、この差は開放弦の時のみです。すごく厳密にいえば差はあるのでしょうが、それを感じながら弾ける程度ではなかったです。開放弦と押弦した際の音の差については、そもそも押弦をすると弦長が一気に変わるため、それによる変化のほうが大きいのではと思います。耐久性に関しては交換から日が経っていないためノーコメントで。
唯一ほかの点より大きく感じた差であるプルの音ですが、むしろ交換前がうるさかったんだなという感じ。いい感じに落ち着きました。
なんか手間の割に微々たる変化で終わったなというのが非常に正直なところなのですが、こういった微妙な変化を各パーツで拾っていって楽器全体を好みのほうに向けていくんだろうなと感じました。皆さんもいろいろ試して、自分にとっていい感じのパーツやセッティングを見つけてみてくださいね。それでは!
ナット材 もいろいろあるよ