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Blues Driverで出来る爆音のすゝめ

2025-01-24

テーマ:音楽ライターのコラム「sound&person」, 楽器

バンドマンなら誰しも爆音に憧れるんじゃないでしょうか。
音はデカければデカい方が″良い″ですからね。
爆音は体だけじゃなく、時に人の心を揺らし、 感動や情熱を作ると思っています。
でもじゃあ実際「爆音を鳴らそう」となった時、意外といろんな壁があるもんですよね?

ライブハウスで音を出す場合なら

  1. 中音が大きすぎるとPAさんから「下げてほしい」と言われる
  2. 基本の音を大きくしすぎるとブースター等でさらに音を大きくしたい時に大きくならない

主にこの2点が色んなバンドマンを悩ませているんじゃないでしょうか?

1について
ライブハウスは基本的に左右にスピーカーを置いていて、そこから中音、ステージ上で鳴っている音全てをまとめてお客様にお届けしています。
ギターやベースはアンプから音を出し、それを拾ってPAスピーカーで大きくしています。ボーカルのマイクはほとんどPAさんが音を作っているので、その時、楽器の中音が大きすぎると、PAさん側でコントロール出来る範囲がすごく狭くなってしまいます。結果的にボーカルが聞こえなかったり、無理に上げてハウリングしたりします。
なので楽器隊はPAさんから「中音を下げてほしい」と言われたりします。
2について
アンプには″ヘッドルーム″というものがあります。
これは「これ以上音を出すと音が割れちゃうよ!!」って所までの余裕のことを指します。
当たり前ですがどのアンプも、″音量の最大値″は決まっています。
音が無限に大きくなり続けるアンプなんてものはありません。
そうなると当然、基本の音が大きければ大きいほどブーストされなくなっていきます。
人間の耳的にも、常に爆音よりも″一部だけすごく大きい音″の方が感想として 「あのバンド音大きかったな!」 となると思います。

そんなよくある問題点を踏まえ、それでも魅力的な“爆音”を、今回は安価で簡単に鳴らす方法の一つを僕なりにお伝えできれば嬉しいです。

Blues Driverにおける爆音の鳴らし方

まず必要なものはこれだけです。

BOSS ( ボス ) / BD-2 Blues Driver オーバードライブ

BOSS ( ボス ) / BD-2 Blues Driver オーバードライブ

バンドマンなら誰しも一度は使ったことがあるであろうBlues Driver(BD-2)

↑自分の持ち物には名前を書いておいたほうが良いです。

これを使ってのやり方はすごくシンプルです。
それは
「Blues Driverをアッテネーター代わりに使おう」
というものです。

アッテネーターとは、簡単に言えば減衰機です。ブースターの逆。
音を適切な入力値まで下げる機械のことを指します。

具体的にそれでどうするかというと、
アンプのボリュームを上げます。
Blues Driverでボリュームを絞ります。

これだけです。あら簡単。

あとは基本的にBD-2を踏みっぱなしにしておけばメインの音が、BD-2を切ればアンプ本来の爆音が出ます。ただこの時、後述しますがアンプではあまり歪ませず、クランチくらいのほうが良いです。

実はこの手法はナンバーガールの田淵ひさ子さんが実際にしているものになります。 田淵さんは BD-2W

BOSS ( ボス ) / BD-2W オーバードライブ

BOSS ( ボス ) / BD-2W オーバードライブ

こちらを使って、ヴィンテージのマーシャルアンプ、通称″プレキシ″と呼ばれるもののボリュームを上げてBD-2Wで音作りしているみたいです。

この手法の良いところは、 もちろんヘッドルームに余裕が生まれる(アッテネーターを挟んでいるので)のでBlues Driverを切った時は勿論、そうでなくても単純にブースター等を踏んだときの音がすごく抜けやすくなります。

そしてもう一つは、これはあくまで僕の実体験での音作りや理想の音の話なのですが、アンプというのは、それ本体のボリュームをある程度上げないと本来の音が出てくれません。
いわゆる″キャビ鳴り″という現象なのですが、キャビネットから出る音でキャビネット自体が振動し、その振動音もギターマイクは拾うので、低音が増してふくよかな音になります。 一概にキャビ鳴りは良いと言い切れない現象ですが、僕はキャビ鳴りも含めそのアンプの″本来の音″だと思っています。

Blues Driverはすごく良いエフェクターです。安価で壊れにくく、それでいてBlues Driverにしかだせない“音色”が確かに存在します。
僕はバンドを7年やっているのですが、この手法を使っていたのが原因か、周囲から「馬鹿みたいに音がデカいバンド」だと言われています。
人はBlues Driverひとつで馬鹿になれるらしいです。

このセッティングは確かに馬鹿だとは思います。

まとめ

ただ爆音をだすだけなら他にも手段は山ほどあります。
しかし今回は、誰でも出来る爆音の出し方として僕が一番よく使う方法としてBlues Driverを紹介させていただきました。

最後に注意点として、
ヘッドルームは“音が割れるまでの余裕”なので、アンプ自体で歪ませてそれをBlues Driverで音量を絞っても、あまり効果がありません。
だからアンプ自体はあくまでクリーン~クランチまでの爆音で作ったほうがBlues Driverの“音色”も出ますし効果的だと思います。
今回の爆音の出し方はあくまでも“瞬間的にただ大きい音をだしたい”場合に使えるかと思います。
歪んだうえで爆音を出したいならプラスでファズなりブースターなりを踏んであげたらヘッドルーム分音は大きくなります。

これで今日から皆さんは爆音バンドマンです。
それで急に爆音でライブしてPAさんからしっかり怒られてください。

そこまでが、Blues Driveで出来る爆音のすゝめです。


コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
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コダマショウ

バンドマン。
19歳から大阪堺を中心にthe idle talkというバンドでギターボーカルと作詞作曲を担当。オルタナティブロックやインディーポップに強く影響を受ける。好きなバンドはゆれる、ハヌマーン、Galileo Galilei等。
現在はthe idle talk、sasayaka、yadokariと三つのバンドに所属し、ボーカルやギターとして活動している。
夏生まれ。
X https://x.com/kodamatheidlet1
note https://note.com/limber_python776

BOSS / BD-2 Blues Driver オーバードライブ

BOSS

BD-2 Blues Driver オーバードライブ

¥12,100(税込)

ギター用エフェクター、ブルースドライバー

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