こんにちは
sukuta takafumi(@sukutakafumi)です。
Twitter: https://twitter.com/sukutakafumi
本日は、定番のエフェクターであるBOSS BD-2の製造初期のものである1996年製と比較的現行に近い2018年製のBD-2を比べてみたいと思います。
BOSS ( ボス ) / BD-2 Blues Driver
BD-2は、音にざらっとした特徴を持つエフェクターで、1995年の3月に発売されました。今回の1996年製は製造2年目です。1995年製のものと基盤、パーツともに変更がないと言われています。
ここ最近で、初期ものが注目され始めたのかプレミア価格で取引されることも珍しくないです。
そこでそこまで違いがあるのか、検証をしてみました。
今回もYouTubeで動画を作成しました。チャンネル登録いただけますと嬉しいです。
○ 1996年製と2018年製を見た目、中身から比較(動画では映像としても少し載せさせていただきました)
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1、見た目
見た目は流石に変わらないです、BOSSのエフェクターの文字のプリントも変わらないですし、ケースの大きさや形状が変わるわけではありません。 表面の見た目だけで判断することはほぼ不可能かと思われます。
違う点は、電源アダプターをつなげるジャックの形状が違うこと。また裏面のシールのプリント内容が違います。これが最初期の1995年製のものになると、裏面のシールにCEマークがなく、ZHなどから始まるシリアルになります。 -
2、中身
中身は一目瞭然で違います。1996年製は従来のBOSS製品同様、ハンダで大量に部品が止められており中身もギッシリ詰まっています。 ところが2018年製は、中身がほぼ空洞で小さい基盤に小さいパーツが組み込まれています。
1996年製のオペアンプはMitsubishi M5218ALです。噂程度の話ですが、1998年3月まで中身のパーツに変更はないらしいです。 2018年製は、筆者が基盤パーツにさほど詳しくないのと、パーツが小さすぎてどれがオペアンプか判断つきませんでした。
当然、ここまで中身が違うと重さも全く違います。圧倒的に2018年製の方が軽く、1996年製は重いです。
○ 音の違い
正直なところ音の違いが一目瞭然でわかるほどの差はないです。海外のハンドメイドエフェクターの場合は、初期物と現行が全く違う音がするようなことがあり初期物がもてはやされますが、BD-2に至っては違いはほぼないと言って良いぐらい変わりません。
ですが違いはあります。 これは完全に弾き手でないと分からない違いかと思います。またそれなりの再生能力を持つアンプ、ギターと環境がある程度揃っていないと判断がつかないと思いました。
どこが違うのか。
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1、音の重心の違い
これはなぜかBD-2に限らずチューブスクリーマーにも言えることですが、初期の1996年製は重心が低く腰が座っている感じです。一方で2018年製は音が明るく、腰もやや高いです。
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2、音の分離とバランス
1996年製の方が、各弦のバランスがよく、コードを弾いた時分離がやや良いです。この特徴から、ざらっとしてジャキジャキしたコードを刻みたいロックなスタイルのプレイヤーに好まれたのがよく分かります。2018年製は、良い意味でも悪い意味でもほんの少し団子になってしまう感じですが、違いはほぼないです。
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3、音の太さ
これは2018年製のものの方が太いです、それはコンプレッサーのかかり方が僅かに違うから感じるのかもしれないです。2018年の方がややコンプレッサーがかかっている印象を受けます。1996年は、音はやや柔らかくて細くその分ニュアンスがつけやすい印象です。
○ 筆者総評
まず発売から20年以上経過し、中身もパーツも変わっているのにも関わらず発売当時とほぼ変わらない音を作り続けるBOSS製品に対する信頼性はすごく高いと思いました。
初期ものにこだわる必要も感じなかったですし、初期ものを使っていて壊れても、素直に現行品を買って使うだろうなという印象です。
これが海外のハンドメイドエフェクターになると、替えがきかないので初期ものが好きなら、何がなんでも初期ものを探さなくてはいけないのですが、BD-2に至っては現行で十分です。
むしろプレミア価格で購入したり、初期もの信仰を信じて探し続ける時間の方が無駄になるかもしれません。そのぐらいの僅かすぎる差だなと個人的には感じました。
▼レビュー動画では以下の機材を使用してます。
ギター:
Kanji Guitar ストラトキャスタータイプ
(https://twitter.com/KanjiKawabata)
エフェクター:
BOSS BD-2 1996年製 2018年製
アンプ:
Fender Deluxe Reverb 1965年製
また私、sukuta takafumiはレビュー動画、記事作成のため機材をお貸しいただけるメーカーさん、個人ビルダーの方問わず募集しております。