電源の話のブログを過去3回書きましたが、また続きを書こうかと思います。
- ギター弾くならこれだけは“絶対”に覚えてほしい電源の話 Vol.1
- ギター弾くならこれだけは“絶対”に覚えてほしい電源の話 Vol.2
- ギター弾くならこれだけは“絶対”に覚えてほしい電源の話 Vol.3
これだけは“絶対”と言っておきながら多くないか?!と思う方もいるかと思いますが覚えておいてください、絶対に~~~~!
前回、パワーサプライをいくつか例に挙げてどのような電圧(V)のアウトプットがあるかを書きました。しかし、実際に購入するとなれば選ぶ際にもう一つ考えなくてはならないポイントがあります。
“供給できる最大電流量”です。
電流は“A”(アンペア)と表記されます。mA(ミリアンペア)は1000mAで1Aです。
電圧やら電流やら似た言葉がいろいろ出てきますが違う意味です。実際に機器に流れる電気の量といったイメージですが、これはパワーサプライが流しているというよりエフェクター側で電気を引っ張ってきていると思ってください。
例えば、前回は挙げていない機種ですが
VITAL AUDIO ( バイタルオーディオ ) / POWER CARRIER VA-08 MKII
この説明文の中に
■9V 500mA(最大)ポート x 6
■9V/12V/18V 電圧可変 800mA(最大)ポート x 2
■総電流容量:2000mA
-スペック-
■INPUT:AC 100v-240v @ 50/60Hz
■OUTPUT:DC 12v 、2000mA
■極性:センターマイナス
■LEDs:パワーライト(オレンジ)、各ポート正常時(グリーン)、異常時(レッド)
とありますね。電気に疎いとこの辺は読み飛ばしてしまって
「よくわかんないけど8個のエフェクターをつなげられるんだ~~!マルチエフェクターもつないじゃおうかなぁ~!!グヘヘヘヘヘ~~~~!!!!」
と思ってしまうわけですが、いくつか注目してみましょう。
■INPUT:AC 100v-240v @ 50/60Hz
■OUTPUT:DC 12v 、2000mA
■極性:センターマイナス
これは要するにコンセントからパワーサプライに電気を送るアダプターのことを説明しているわけですが、アウトプット2000mAとありますね。ほとんどの場合パワーサプライの最大電流配給量はパワーサプライに供給するアダプターの電流量となっています。
(他の記載を簡単に説明すると、このアダプターはAC100Vから240Vの入力まで対応しており「50Hz」と「60Hz」のどちらにも対応しているということです。前のブログでも書きましたが日本はAC100Vなので国内どこでも使えます。「50Hz」と「60Hz」というのは周波数の話ですが日本は東と西で周波数が違う(世界的に珍しいらしい)のですが、とりあえずそれは置いといてどちらでも使えるということです。センターマイナスに関してはVol.1で説明したので読んでみてください。)
■9V 500mA(最大)ポート x 6
■9V/12V/18V 電圧可変 800mA(最大)ポート x 2
■総電流容量:2000mA
総電流容量というのがこのパワーサプライの最大電流配給量ということですね、なのでもし全部のアウトプットにギリギリの消費電流の機器を接続したとしたら
500+500+500+500+500+500+800+800=4600mA
ということになり接続している機器は間違いなく動きません。
「■9V 500mA(最大)ポート」ということからわかる通り、電圧が9Vのエフェクターでも、電流が1A(1000mA)必要なエフェクターだとしたら間違いなく動きません。先ほど書いたように電流はパワーサプライが押し出しているのではなくエフェクターが引っ張ろうとしています。無理につないでパワーサプライが壊れてしまう可能性も無いとは言えません。
「■総電流容量:2000mA」というのもあくまで最大ということなので、「僕が今つないでいるエフェクターの消費電流は全部で1900mAだからセーフだ!!」と思ってしまう方もいるかもしれませんが、これに関しても正直もっと余裕を待たせるべきと思います。エフェクターの消費電流というのは常に一定ではなく大きい信号が入った場合などは記載の値より増えます。2000mAまでと言われたら1500mA以下あたりがベターでしょうか。。。
といった具合に電流量は重要なポイントになるわけですが、エフェクターの消費電流なんて知らんがな!!と思った方も多いと思います。
エフェクターの消費電流は説明書やメーカーホームページなどを見ないとわからないことが多いです。
BOSS ( ボス ) / BD-2 Blues Driver オーバードライブ
メーカーサイトのスペックを見ると
“消費電流20mA”
とありますね。
といった具合にそれぞれ調べる必要があるわけですが、「エフェクターって20mAしか使わないなら気にしなくていいじゃ~~ん!!」と思ったあなたは大間違い。オーバードライブなどの歪み系のエフェクターは、エフェクターの中でも消費電流が少ない部類です。デジタルディレイやリバーブ、マルチエフェクターなどはもっと多くなりますのでご注意を!!このあたりはまた次回にでも書こうと思います。
という訳で今回のまとめは『パワーサプライは最大電流配給量以下で余裕をもって使おう!!』というお話でした。
~つづく~