こんにちは、
イヤホン・ヘッドホン担当の山崎です。
ここ最近のイヤホン・ヘッドホンは、完全ワイヤレス・イヤホンやノイズキャンセル・ヘッドホンなど、高性能、多機能なアイテムが数多く登場しています。
そんなハイテク志向トレンドの中、今回は定番アイテムの良さを再認識すべく、日本の定番とアメリカの定番を聴き比べしてみました。
日本の定番と言えば、やはりこれ。
SONY MDR-CD900ST
MDR-CD900STは、1989年にソニーとソニー・ミュージックスタジオが共同開発した完全プロフェッショナル仕様のスタジオ・モニターヘッドホン。
音楽制作に関わっている方なら、一度は手にしたことのあるヘッドホンではないでしょうか。
一方アメリカは、AKGのK240MKIIやbeyerdynamicのDT770PROなど数ある定番の中から、今回ピックアップしたのはこちら。
audio technica ATH-M50x
ATH-M50xは、日本が誇る音響機器メーカーAUDIO TECHNICAが手掛けるプロフェッショナル・モニターヘッドホン「Mシリーズ」の代表作。
下記のレビューにもあるように、音質、耐久性などトータル的なコストパフォーマンスの高さから、アメリカで非常に高評価が入っています。レビュー数5000件超え。。。すごいな。 amazon.com参照
まずはパッケージやヘッドホンの外観、付属品などから比較してみます。

MDR-CD900STは、ひと昔前までの無地の白箱が、ここ最近で茶色のパッケージに変更されました。

無地の茶箱にシールが一枚貼ってあるのみ。
潔い。
だってMDR-CD900STは、
完全プロフェッショナル仕様です。
プロには余計な装飾は必要ありません。
質が命です。
同封されているものは、説明書が1枚のみで、他に付属品は無し。
潔い。
3.5mmステレオミニ変換アダプターは付属していません。
必要な方は別途用意しましょう。
ケーブルの長さは、スタジオ内で移動することを考慮して、2メートルとやや長め。
間違って踏んでしまわないように注意しましょう。

ATH-M50xのパッケージは、かなり作りがしっかりしています。
サイズも大きめで、しっかりとしたデザインがパッケージにプリントされています。
プレゼントにあげても喜ばれそうですね。

中身も、しっかりと梱包されています。
付属品には、1.2mカールコード、3mストレートコード、1.2mストレートコードの3種類、さらに変換アダプターと専用ポーチが付属と、なかなかの充実っぷりです。
それではヘッドホン本体を見てみます。

MDR-CD900STは、お馴染みの赤帯(レッドライン)。

ヘッドバンドには、これといったパッドは入っていないので薄めです。
装着すると、バンドと頭部に隙間ができず、ぴったりとフィットします。
柔軟性があるので、頭のサイズに関係なく、ぴったりと装着できます。

イヤーパッドは、厚くも薄くもなくといった印象。昔からあるタイプのイヤーパッドですね。
何度も着用していると、だんだんと中のスポンジがへたってきたり、表面が剥がれてくるので、定期的な交換が必要です。
純正イヤーパッドに交換するのも良いですが、おすすめしたいのは、
コスパ最強の、CLASSIC PRO / 900 EP
1個500円(税別)。安いです。純正のほぼ半額です。
イヤーパッドも拘りたい!という方は、
高級レザー製イヤーパッドのYAXIに変更するのも良いですね。
バリエーションが豊富なので、好みのものをチョイスしてみてはいかがでしょうか。
さて、ATH-M50Xは、無骨でいかにも頑丈そうなデザイン。

ヘッドバンドも厚みがあり、ハウジングの形状もごつごつとしています。
MDR-CD900STに比べると、側圧がちょっと強く感じます。
耳にビタっとフィットしてくる感じです。ちょっとくらい頭を揺すってもびくともしません。

遮音性がしっかりしているので、普段から音漏れが気になる方には、ATH-M50xはぴったりかもしれませんね。
装着感に関しては、好みにもよるため、どちらが良いとは言えませんが、
ほどほどの遮音性と軽い装着感で長く着用できるのが良い方はMDR-CD900ST、
遮音性が高く、しっかりとしたホールド感を求めるならATH-M50xが良さそうですね。
それでは、音質についてです。
MDR-CD900STは評判どおり、色付けの無い淡泊なサウンドです。
音場は近く、頭の中央で音が鳴っている感覚です。

音の解像度はとても高く、音の一つひとつをしっかりと認識できます。
なので、音の粗探しや各パートのバランスをモニタリングする際は、間違いなくMDR-CD900STがぴったりです。ただ、デジタルなサウンドは、ちょっと音がべったりし過ぎる印象を受けました。
ATH-M50xは、フラット寄りの音質ながらも低音の解像度がとても高く、ベースラインやバスドラムの質感がはっきりと伝わってきます。決して低音が強調された感じではなく、全体のバランスが取れています。

高音は角がとれて耳当たりが良く、滑らかに伸びる印象の音色です。
打ち込み系などデジタルなサウンドとの相性が良さそうですね。
音の定位は、MDR-CD900STよりも広く、楽曲全体のバランスを把握しやすく感じました。
フラットな特性ながら、原音のニュアンスを上手に再現してくれるので、モニター用はもちろんリスニング用としても使えそうです。
皆さんはどっちのヘッドホンがお好みですか?ぜひ自ら手にとって聴き比べてみましょう。