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【フォグマシン】煙が出なくなる原因

2022-10-03

テーマ:ステージシステム, Tips&お役立ち, 実録 ! サービスマン日記

ANTARI ( アンタリ ) / Z350Fazer 霧メイク用フォグマシン

今回はフォグマシンの煙が出なくなる原因について書きたいと思います。 煙が出ない原因は大きく分けて3つ考えられます。

  1. 制御基板側の動作不良
    制御基板では、ヒーターの温度を検知して電気のON/OFFを行ったり、リキッドを吸い上げるポンプのコントロールを行ったり、DMXやコントローラーの信号を受けたりと全体の制御を行っています。このパーツが正常に動作しないと、正常にフォグが出なくなります。
  2. ポンプ類の動作不良
    制御基板からポンプへ電気が送られているのに関わらずポンプが動作せずリキッドを吸い上げない場合、ポンプが壊れていることが考えられます。
  3. ヒーターの動作不良
    ヒーター不良のほとんどが目詰まりによる出力低下、もしくは出力しなくなるという症状です。まれにセンサー類の配線が断線していることがあります。

じつは、修理依頼をいただくフォグマシンのうち約8割はヒーターの目詰まりによるものです。 そもそも「目詰まり」とは何なのか?どういった時に目詰まりが起こるのか?というのを詳しく解説していきます。

●目詰まりとは?
フォグマシンのメカニズムは、熱されたヒーターの中にフォグリキッドを通すことで液体を気体に変えて霧状に噴出させます。
ヒーターの中にはチューブが通っており、そのチューブ内部が詰まることを「目詰まり」といいます。
●どういった時に目詰まりが起こるのか?
詰まりという事なので、リキッド以外の異物がチューブを通った際に起こります。
幾つか画像で紹介します。

修理依頼をいただいたANTARI「Z350」です。
ホコリまみれです。きっとハードな環境で使われてきたのでしょう。

タンクの中を覗いてみるとゴミが混入していることが分かります。

ポンプとヒーターの間にあるチューブを確認するとここにも何か混入しています。

ヒーターのチューブ接続部分です。
黒い物が詰まっている事が確認できます。

この画像を見て、ホコリやゴミや汚れがヒーターの目詰まりにつながっていることがお分かりいただけるかと思います。

■まとめ
舞台照明の機器は、暗い場所やホコリっぽい場所で使用する機会が多く、タンクの中にホコリやゴミが入っても気付きにくいかと思います。
使用後に水通しや洗浄液を通されてチューブの洗浄をされている方も結構いらっしゃいますが、実はタンク内の汚れやゴミが残っているとチューブ洗浄していたつもりがかえって目詰まりを助長していたなんてこともあり得る話です。
異物混入を防ぐためには使用後のタンクの清掃はもちろん、リキッドを継ぎ足して使用する際にタンク内部が汚れてないか確認すること、タンクに古いリキッドを入れっぱなしにしないなど注意をして使用していただければと思います。

フォグマシンの特徴やリキッドの種類、洗浄方法などこちらの記事にもあります。

技術サポート / 黒巣 翔太

ESPミュージカルアカデミーでギター・エフェクター・アンプ製作の技術と知識を学び、卒業後はライブハウスでPA・照明を担当。ステージ上の全ての機材をメンテナンスするようになり現在の修理業務のベースが完成。照明のムービングヘッドやフォグマシンをメインに修理を行っていますが、ジャンルにとらわれず修理業務に従事しています。最近はアナログレコードの面白さを覚え、レコード屋を巡っています。

ANTARI / Z350Fazer 霧メイク用フォグマシン

ANTARI

Z350Fazer 霧メイク用フォグマシン

¥47,800(税込)

フォグマシン、霧メーク用、FogLiquid使用

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