Z-1520 RGBの修理とヒーターエラーについて

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2021-12-23

今回はフォグマシンのヒーターとポンプ交換の流れをご紹介します。
修理するのはANTARI ( アンタリ ) / Z-1520 RGB フォグマシンです。

ANTARI ( アンタリ ) / Z-1520 RGB フォグマシン

スモークが出ないといった症状でお預かりしました。
症状を確認するため、電源を入れてウォームアップしスモークを出してみます。

動作はしているようですが、スモークが出てきません。
詳しく状態を確認したところ、ヒーターの目詰まりによるポンプの故障でリキッドが吸い上げられていませんでした。そのため、スモークが出力されないようです。

早速ヒーターとポンプを交換しましょう。

正面のパネルを外します。

中を見てみるとだいぶ埃がたまっているようです。
ファンで放熱を行う機種はどうしても埃が溜まってしまいます。
また、タンクに埃が入り込み、フィルターが詰まってしまうと、リキッドを吸い上げられず、スモークが出ない原因にもつながります。

ここではエアーコンプレッサーで埃を吹き飛ばしてクリーニングします。

埃を吹き飛ばしたら側面のケースを外して、ヒーターとポンプを取り外します。

ヒーターとポンプはナットで接続されているので取り外します。

取り外したら逆の手順でヒーターとポンプを取りつけます。
取りつける際はナットの締めすぎや、配線忘れのないよう注意しながら進めます。
並行してクリーニングも行います。

交換後、きれいになりました。

全て組み直し、動作確認を行います。
ウォームアップさせ、スモークを出してみます。

スモークが出て一安心です。　
この機種はスモークの量が多いので検証する際はしっかり換気をしないと、部屋がスモークだらけになってしまいます。

これにて修理完了です。

今回の修理とは違いますが、お客様からヒーターエラーが表示されるといったお問い合わせをよくいただきます。
これはヒーターに取り付けられている温度センサーが過加熱を検知して起こるエラーです。
エラーが起こる原因としてはヒーターやPCBの不良もありますが、使用環境に起因したエラー発生も考えられます。
例えば、風通しが悪い場所に設置する、直射日光が当たる場所に設置する、中に埃が溜まっており放熱されにくくなっていて温度センサーが過加熱を検知する等々。
エラーが頻繁に起こるようになったら、設置場所の確認や変更をしてみてください。

また、分解せずに行える埃に対する簡単なクリーニングも紹介させていただきます。
本体側面にあるファンの網と通気口があります。

その通気口に掃除機をあてて吸い取るだけです。
これだけでも結構な量の埃を除去出来ます。

もし設置場所を変更試しても、埃のクリーニングを試してもヒーターエラーが出るようなら、また別の原因が考えられます。その際はお気軽にお問い合わせください。

最後に普段からお使いいただく際のお手入れ方法をご説明します。

■ 内部洗浄の方法

タンクを空にした後、洗浄剤（蒸留水：80%、酢酸：20%）をリキッドタンクに1/3程度入れ本体の電源をオンにしてください。
本体のウォームアップ完了後、タンク内の洗浄剤がほとんどなくなるまでフォグ出力を行います。この際、タンク内が空にならないようにご注意してください。
洗浄作業完了後、フォグリキッドを再度注入し本体を少しの間動作させます。これによりポンプ、ヒーター内に残っている洗浄剤を出力させるができます。
※絶対にリキッドタンクが空の状態でフォグマシンを動作させないでください。

初心者向けガイド「虎の巻」にフォグマシンのメンテナンス方法をご紹介していますので、併せてご覧いただきフォグマシンのメンテナンスにお役立てください。

関連記事⇒『サウンドハウス虎の巻！照明入門講座スモークマシン編』

以上、お読みいただきありがとうございました。

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