電源タップを購入される際、商品ページの内容についてご質問をいただくことがあります。 今回は解説も兼ねて、サウンドハウスで扱う電源タップの中でも特に定番のCLASSIC PRO ( クラシックプロ )「電源タップ PDS8」についてご説明していきたいと思います。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / 電源タップ PDS8 1.6m

■ 出力コンセント:3P×8口(ブラス製、非メッキ)
■ 4x2列
■ プラグ:3P
■ 電源ケーブル:1.6m
■ 定格電圧:125V
■ 定格電流:15A
■ ノイズ減衰:トランスバース >26dB、200kHz~10MHz
という風な商品ページ記載があります。
これを見てどうでしょう。
この手の機器に精通されている方や、何度も購入されている方にとっては、何てことないかもしれませんが。
初めて購入される方は分からない点もあるかと思われます。
それではスタート。
■ 出力コンセント:3P×8口(ブラス製、非メッキ)
■ 4x2列
■ プラグ:3P
■ 電源ケーブル:1.6m
簡単な内容なので、4項目まとめて説明します。
「出力コンセント3Px8口」、文字通り、出力側のコンセントが8口あって、3P(3極/アース極付き)のものがくっついているということですね。
「4x2列」は見ての通り、コンセントの口4x2列で8口ですね。
「電源ケーブル1.6m」、これも文字通り、電源プラグ部分も含んで約1.6mとなります。
「プラグ3P(3極/アース極付き)」について解説しますと、
国内でお目にかかる電源コンセント(いわゆる挿し込み口)では2Pと3Pが存在し、さらにアースターミナル付きのものが存在します。


アースに関して今回は詳しい説明は控えますが、以前のブログをご覧いただければ、少し参考になるかと思います。
「ブラス製/非メッキ」に関して
この箇所については、コンセントの金属がブラス製であること。メッキはされていないことを指しています。
ブラス製、つまり真鍮製、ほとんどのコンセント内部はブラス(真鍮)ででてきているといっても過言ではありません。銅と亜鉛の合金で、電気の流れやすさと何度も抜き差しする箇所なので、一定の耐久性が必要なため、ブラス(真鍮)を使用するケースがほとんどです。
「メッキ」について
オーディオ好きの方なら、このコンセント/プラグのメッキに関しては、断然詳しいのではと思いますが。
シルバー系なら、ニッケル、ロジウムメッキ。
ゴールド系なら、金メッキ(24金)。
このあたり、お目にかかることが多いですね。
音響特性にも影響すると言われており、細部にこだわる方にとっては重要なファクターとなります。ただし、その分価格にも反映されてしまうので、ここから先は、「浪漫」ですね。
次に、定格についてお話します。
■ 定格電圧:125V
■ 定格電流:15A
定格電圧/電流ともに、定格値とは、「安定して安全に使用できる最大値」を言います。
定格電圧125V(AC)であれば、国内の一般的な100V(AC)コンセントにおいての使用において十分に問題なく使用できるということになります。
定格電流15Aについても同様に、15Aまでであれば問題なく使用できますが、15Aを超える電流が流れた場合、内部の遮断回路が働き、接続機器を保護します。
ドライヤーや電子レンジは接続されないよう気を付けてください。
それらは消費電力が1000Wを超えるため、10A以上の電流が継続的に流れる場合があります。他の機器との併用は難しいため、それらは接続されないことをお薦めします。
最後に、最大の鬼門。
■ ノイズ減衰:トランスバース >26dB、200kHz~10MHz
いきなりトランスバース!?
なんのこっちゃって話です。
トランスバースなんて言い方は、日本ではあまりしませんし。
参考になるかは分かりませんが、イメージはこんな感じです。

簡単に言うと、いわゆる横波≒電磁波のことを指します。
「>26dB」、ノイズ減衰量がどの程度かを示します。
「200kHz~10MHz」、周波数帯域を表しています。
総合すると、電磁波ノイズ(200kHz~10MHz)を26dB以下に減衰させていますという内容になります。
実際に、聴感帯域ではありませんし、電磁波ノイズというのも目には見えません。
ただ周辺機器への影響や、オーディオでは雑音ノイズに影響があるため、EMI/RFIフィルターを使用し、干渉を防止する役割があります。
またPDS8はスチール筐体のため、電磁シールド的な役割もあり、EMC対策は一通り施されているものとなります。
商品レビューでも、ノイズが改善したというお声もいただきますが、実際に電磁波ノイズの対策が有効性を持つ場合が、多くあると思います。
以上、PDS8商品仕様を読み解くという内容で、ツラツラと書かせて頂きましたが、購入検討中の方がいらっしゃいましたら、少しでも参考になれば幸いです。