2022年4月2日。満開の桜に冷たい風が吹きつける新年度最初の土曜日に、サウンドハウス本社のある千葉県成田市の隣町で、真夏のようなアツアツの音楽イベントが開催されました。
それがこちら!


昨年秋に初めて開催された東総エリアの音楽フェス「東総音楽祭」の第2回目。
今回は、美味しいお米で有名な多古町での開催です!
東総音楽祭(Toso Art Music Festival)とは?
千葉県東総地区出身のベーシスト依知川伸一氏が立ち上げた「0479クラブ」主催の音楽イベント。市外局番0479地区(銚子市、旭市、匝瑳市、横芝光町、多古町、芝山町、山武市の一部、神栖市の一部)を音楽で盛り上げるべく、年に2回、各市町村に会場を移して開催。
第1回の様子はこちら⇒第1回東総音楽祭 TOSO ART ROCK FESTIVAL イベントレポート
会場は外観が印象的な多古町コミュニティプラザ文化ホール。

今回の出演は、日本の音楽シーンを牽引してきた錚々たるプロ軍団!主催の依知川さんと同じ学年にあたる1961年4月2日~1962年4月1日生まれのミュージシャンの集まり「61年会」の皆さんです。
出演メンバー
- Vocal
- 尾上一平、Shime、藤原MAX正紀、杉原徹 -TE'TSU-、藤原美穂、西涼子、mickie-phoenix
- Guitar
- HANK西山、西山毅
- Keyboard
- 鈴木憲彦
- Bass
- 依知川伸一
- Drums
- ロジャー高橋、阿久井喜一郎、小口隆士
- Percussion
- 石川武
メインとして、サポートとして、講師として、表から裏から音楽業界を盛り上げてきたプロ中のプロ集団。そんなスペシャルなミュージシャン達が、ルーツである60年代~80年代の名曲を本気で演るというのだから楽しくないわけがないのです!

依知川さんの挨拶でイベントスタート!
私はちょうど61年会ミュージシャンの音楽を聴いて育った世代なので、ルーツのルーツを辿るひとときになります。何が出るのか楽しみに待っていると…
「キタコレ!」と声が出そうになった1曲目は1976年の大ヒット曲、ベイ・シティ・ローラーズの「Saturday Night」。開催日は土曜の夜。プロのエンターテイナーはこういうところを外さない。
出演者と同世代の方も多い客席。感染症対策のため、体に染みついたあの掛け声を一切歌えない軽い拷問のような状態に…。
「声を出せなくて辛かったでしょ?今日はそんな曲ばっかりでお送りします♪」
なんて残酷。早く全力でライブ参戦できるようになれと心から願うのでした。


曲ごとにメンバーが代わる代わるステージに。若い世代もCMなどでよく耳にする名曲が続き、客席は前半戦から息つく間もありません。
5曲目はちょっとゆったり、カーペンターズの「Yesterday Once More」。
「この曲を聴いていた12歳の頃を思い出す。皆さんも当時を思い出して聴いてもらえたら。」
と、ボーカルの西涼子さん。12歳でこんな名曲に触れていたなんて贅沢な世代だなぁ、と羨ましく思ったり。

今回は特別ゲストも登場。もちろん同学年しばり!
1組目は千葉県いすみ市在住のシンガー眞木加奈子さん。アニメ『きまぐれオレンジ☆ロード』の主題歌を歌っていた方!
これはリアルタイムで見ていました!!よみがえる幼少期の記憶…実家の居間の風景…夕飯のお味噌汁の匂いまで…こういうことですよ!音楽ってすごいですよね。


眞木さんの住む千葉県いすみ市は、移住者が増加している今人気のエリア。
「いすみ市は、素晴らしい所だということを世の中の人が知っている。東総は、素晴らしい所だということを世の中の人がまだ知らない。」
依知川さんが東総エリアの課題を笑いを交えて会場に投げかけました。
そういえば自分の地元の魅力って、あまりよく知らなかったりしませんか?地元の良さを知ることで、人に伝えられる。地域を盛り上げるはじめの一歩って、実はそういうところからなのかもしれませんね。
ここでガラリと雰囲気が変わり、楽器のみのインスト曲へ。演奏されたのは、HANK西山さんのギターによるジョージ・ベンソンの渋いジャズナンバー。
インスト曲ではアイコンタクトの様子を見るのも個人的お楽しみポイント。普段バックで支えているパートのプレイをじっくり見られるのもいいんですよね♪


「どんなにオシャレぶっても、クイーンがいなかったら音楽を始めていなかった!」
ボーカル藤原美穂さんの、心臓の裏側が震えるようなパワフルなMCで始まったのは「We Will Rock You」「Tie Your Mother Down」。このご時世にピッタリの手拍子と足踏みで参加できるナイスな選曲!


1部のステージはディープ・パープルの「Burn」でアツアツのうちに終了しました。
客席には東総地区の市長、町長も来場。高校の軽音楽部の生徒の姿も。
若い世代にもこのエネルギーをがっつり感じていってほしい!流行りや好みもあるけれど、世代を超えて通じあえるものはきっとあると思うのです。

2部は癒しの曲、オリビア・ニュートン=ジョンの「そよ風の誘惑」、からスタート。
本日2曲目のインスト曲、ジェフ・ベックの「哀しみの恋人達」を演奏する前に、主催の依知川さんからご自身のパートであるベースの音についてのお話が。
西山毅さんのエモーショナルなギターソロの中でベースを聴くと、その音の役割がとてもよくわかる気がしました。
依知川さんには、サウンドハウスのコンテンツ『基礎から学ぶベースレッスン』の講師をしていただいています。依知川流ベースの極意はこちらでたっぷり学べます!


ここで2組目の特別ゲスト!あのフィンガー5の晃さんがステージに登場!
同じ学年だけどデビューが10年早く、61年会メンバーにとっても憧れだった伝説のアイドル!大ヒット曲「個人授業」「恋のダイヤル6700」「学園天国」が演奏されました。客席の振付もばっちりキマっていましたね!


嵐の去ったあとのようなステージに、ギター1本で登場したのは杉原徹さん。
多古町を絡めた軽快なトークからの、いつ曲に入ったかわからない語り掛けるような歌声が会場を静かに包みこみました。
帽子から鳩。プロのエンターテイナーはこういうところを外さない。

今回驚いた曲のひとつが、ディープ・パープルの「Black Night」の演奏に乗せて、井上陽水の「心もよう」を歌うというもの!合っちゃうんです!ボーカルmickie-phoenixさんのアイデアとのことで、こうした遊び心と引き出しの多さはさすがですよね!

ライブ本編は、TOTO、そしてジャーニーのロックナンバーで華やかに終了。
間髪入れずに沸き起こったアンコールに応えて、ボーカル陣によるマイケル・ジャクソンの「Heal the World」、ラストソングにはサビを日本語で歌ったクイーンの「Teo Toriatte」をもってイベント終演となりました。
全25曲!名曲の持つ普遍的なパワーをベテランミュージシャンが全力で表現するという濃厚な時間を堪能しました!
また、全員同学年という良い意味で気遣いのないフランクなステージはまさに学園祭。聴いて楽しかったのはもちろん、音楽から遠のいていた人も、また始めてみようかな?と思えるような青春をくすぐるイベントだったと思います。

<セットリスト>
『第2回東総音楽祭 TOSO ART ROCK FESTIVAL Vol.2』
2022年4月2日 at 多古町コミュニティプラザ文化ホール
《1部》
- Saturday Night
- Dancing Queen
- Call me
- R&R All Nite
- Yesterday Once More
- 夏のミラージュ
- 悲しいハートは燃えている
- Affirmation
- We Will Rock You - Tie Your Mother Down
- Burn
《2部》
- そよ風の誘惑
- You 've Got a Friend
- 哀しみの恋人たち
- 個人授業
- 恋のダイヤル6700
- 学園天国
- What a Wonderful World
- デイドリーム ビリーバー
- Jump
- 心もよう?Black Night
- Hold the Line
- Separate Ways
- Smoke on the Water
《アンコール》
- Heal the World
- Teo Toriatte

次回は2022年12月3日!今度は千葉県成東町「成東文化会館のぎくプラザ」で開催!
詳しくは0479クラブ ホームページにて随時公開 https://0479.love/