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偉人考察:洋楽をお茶の間に取り入れた立役者

2018-06-25

テーマ:偉人考察

偉人考察:洋楽をお茶の間に取り入れた立役者

偉人:西城秀樹
没(年齢):2018年05月16日(63歳)

一人のアイドルがこの世を去りました。
あまりに早い訃報に日本中がその死を悼みました。その名は西城秀樹(以下、親しみを込めて秀樹)。
ご存知の通り、秀樹は野口五郎、郷ひろみと新御三家として一世を風靡し、いつしかその3人を中心にアイドルという存在と言葉が定着していきました。アイドルとは、「偶像」「崇拝される人や物」「あこがれの的」「熱狂的なファンをもつ人」という意味です。70年代、小・中学生たちは彼らに熱狂し踊らされました。秀樹が他の歌手と明らかに違っていたのは、日本人ぽくない抜群の歌唱力、そしてワイルドな演出でした。マイクスタンドを振り回し、風を浴びて髪をなびかせながら歌い、時にはマスクやジャック・ナイフなどの小道具を使い、大衆を魅了。それらの根底には洋楽からの影響が多大にありました。
秀樹は、小さい頃から父や兄の影響で洋楽(バンド)に親しんでいました。担当はドラム。TVでもドラムを叩く秀樹の姿が映されていました。


【レッド・ツェッペリンを見て涙を流したヤングマン】

西城秀樹がジャズドラマーとして広島のナイトクラブ「インペリアル」で働いていたところをスカウトされた話は有名ですが、その1年前、来日中のレッド・ツェッペリンがその場所にお忍びでやってきたそうです。
1971年9月27日、秀樹が高校一年の時の話です。突然演奏を始めたツェッペリンを目の当たりにし、秀樹は涙を流し「絶対、ワシもなるで!」と言ったのを当事のバンドボーカリストが証言しています。多感な時期に目の前で、ツェッペリンに演奏されたら誰でも人生変ってしまうでしょうね。そして、ドラムだけではなく、歌も歌うようになります。翌年、そこで歌っていたところを芸能事務所にスカウトされ、芸能界デビューをします。
秀樹の訃報を聞き、当時たくさんの子供たちがモップをマイク代わりにして真似をしていたことを思い出しました。人によってはホウキらしい。清掃用具をマイク代わりにするのは秀樹の作った伝説の一つ。他にもカレーライスを国民食に昇華させた功績もあります。

【洋楽をライヴ(レパートリー)に取り入れた功績】

秀樹の事を懐かしく思いながら、いろいろ調べていくと伝説は山のように出て来ました。有名なのはマイク・パフォーマンス。
実はロッド・スチュワートのパフォーマンスを見て「なんであんなに軽々持てるんだろう?」と調べたらアルミ製の特注だったということがわかり、それを輸入したのだとか。のちにYamahaが生産することになります。
初めての紅白出演では『CO2ボンベでドライアイス・スモークを噴出させる』演出を披露。これはティナ・ターナーのステージ映像を見ての導入。すべて秀樹のアイデア。
初期の衣装についてはエルヴィス・プレスリーを意識したそうです。その他、初の野外コンサート(球場でのコンサート、スタジアム公演の走り)、ペンライト(はじめはライター、のちにペンライトを生産するまでに)、ゴンドラ、レーザー光線、すべて先駆者は秀樹でした。そして洋楽のカヴァー。これはYMCA(ヤングマン)が有名ですが、その他にも山のようにあります。

グッド・ゴーリー・ミス・モーリー / ジョニー・B・グッド /
ラヴ・ミー・テンダー / クレイジー・ラヴ /
トライ・ア・リトル・テンダネス /
ダー・ダ・ダ・ダ / スピニング・ホイール / サティスファクション / ダンス天国 / 悲しみのアンジー /
運命のテーマ / ロール・オーヴァー・ベートーベン /
ユー・キープ・ミー・ハンギン・オン /
ドント・レット・ミー・ダウン / ジュライ・モーニング /
コパカバーナ / アイ・シャル・ビー・リリースト

まだまだあります、珍しいところではプログレッシヴ・ロック・バンド「キング・クリムゾン」のエピタフも。このライヴは抜群のタイミングで雷鳴が轟きドラマチックな記録となっています。

秀樹が亡くなって、過去の作品に注目が集まっています。ベスト盤を中心に「ブルースカイ ブルー」、「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」、「ターンAターン」、「傷だらけのローラ」、「ギャランドゥ」、「情熱の嵐」などがオリコンチャートで急上昇。レンタルCDショップでも秀樹のCDは貸し出し中でした。
それにしても、秀樹には悪い噂がありません。そこには生涯「アイドル」を貫き通したカッコ良さがありました。
心よりご冥福をお祈りします。合掌。

 
明星別冊より(1977年)

 

なかじまやすお

自由気ままに雑多なことを書きなぐっていきます。根底にあるのは「愛と音楽」。世の愛すべき事象にスポットを当て、音楽好きに共感してもらえる記事を執筆していきます。サウンドハウスでは、メディア編集担当として活躍。プライベートでは、週末となればドラムを叩き、ライブや映画、展覧会などを楽しむアクティブ派。

 
 
 
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