

前回の続きね。
続きということはリスク?
うん!
まだあります?
あるさ!ステージには魔物が棲んどるんじゃよ……イッヒッヒ。
あぁ……よく言いますね。「ステージに魔物」って。散々練習したのに上手くいかなかったり、普段はしないようなミスをしたり。
あ、そういうんじゃなくて……ステージの上での危険なことについてね。
ですよね。ややこしい言い方するから(笑)
では魔物退治、もといリスクヘッジ、ライブステージ編!
どーぞ。
サウンドチェックでステージに上がらせてもらったら、まずは周囲の把握から。
なるほど。サウンドチェックだから当然音に意識がいきがちですけど周囲確認も大事ですね。
ね!ステージの広さ、カタチ、
はい。
床の材質。靴底との相性で滑りやすかったり逆にやたらグリップが良かったりするからね。
たまにありますね。妙に滑りやすい床とか。じゃあ本番用の靴で試した方が良いですね。
うん。床の次は上も見て!天井や照明までの距離!
なぜ?
ジャンプして頭ぶつけたら痛いじゃん!
自分はジャンプしたりしないんで……
ジャンプしようよ!見たい、ホーリージャンプ!
考えておきます(棒)
それにさ!ギターのネックを目いっぱい上げた時にぶつからないかどうか。イェー!ってネック上げたらガシャン!ライト消えるしライトの部品降ってくるし、音も消えるしではライブが台無し!
あとで事務所で店長さんから「君たち、今日のギャラ無しね」なんて言われたりしたら……泣いちゃう!
ありますね……身近な例だと、ライブハウスの先輩・ダイナマイト☆ナオキさんにその手のエピソードが豊富ですよね。
あーそうだね。ギター回しをしてヘッドを天井にぶつけたり、あげく、天井にギターが刺さったり……いろんな伝説が。
ありましたね(苦笑)そうなるとサオもダメージ受けますし……
そうそう、特にヘッドがね……ってホーリーには要らぬ心配か(笑)
いやいや……確かにヘッドは無いけど、楽器自体がダメージ負うでしょ。
だね。精神的なダメージも……
ですね。
それからステージ最前までの距離やステージの縁、いわゆる「前っツラ」の形状とか、柵までの距離とか!万が一にもステージから落下しないようにね。
あー……以前、ナショヲナルのボーカルが、足をかけようとした柵までの距離を見誤ってステージから落ちた事ありましたね。
ヒイィィィ!
で、肋骨骨折……あれ?ヒビだっけ?それはさておき、自分たちだけでなく、最前で観てるお客さんに怪我させたりしないようにも、ですね。
それ!転がしモニタのカタチや、そもそもモニタに乗っていいかどうか……?
……はスタッフさんに確認しましょう。転がしモニターに足かけて、モニターと共にステージから落下、というエピソードもありますね……
怖!「ノッテルかーい!?」って言った本人が次の瞬間ステージに載ってなかったり……
ありえますよね……笑い事じゃなく。
モニターと言えば、たまにモニターの一部がステージに載ってなかったりするよね。それも要確認だ!
ほんとステージには危険がいっぱい。
だね。あとはアンプやドラム機材、マイクまでの距離、自分の動ける範囲のチェック。
ワイヤレスを使う方はなおさら注意ですね。
動ける範囲で言えば、デフォルトでグランドピアノとか置いてるライブハウスとかあるよね。
あぁ、たまにありますね。ステージに鎮座してるピアノ。
そういうのも、もちろんチェック。ぶつかって傷つけたりしないようにね。
大事ですね。そういえば、ライブハウスで対バン形式でライブさせてもらう時って、自分たちがリハした時と本番でステージの様子が変わる場合ないですか?
ん?どういうこと?
えーっと……自分たちがリハした後に他のバンドさんがリハすることってありますよね。
そうだね。リハの順番次第では。
そうなると、後にリハしたバンドさんのアンプとかが置いてあったりしません?自分たちのリハの時には無かったところに。
あー、そうだね。たまにあるね。一応邪魔にならないところに置いてはあるけど。
そういう場合には、転換時にステージに上がった時に軽くチェックするといいですね。同じ理由で、リハの時と足元のケーブル等が変わってる場合も結構あるので、そちらもチェック。
だね。さらには、その足元のケーブルの這い方について。
そうですね。気を付けないとシールドや電源が抜けちゃったりして、音が途切れちゃう羽目に……そうならないためにも、自分のケーブルはなるべくバミる。できれば養生テープで。バミる際もスタッフさんに一言あるとベターです。
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ところでザ・キャプテンズでは僕は立ち位置センターなんだけど、特に下手のベーシストとの距離には気をつかうね。
上手は?
上手のギターはネックというかヘッドがこちらを向いてないからまずぶつかることはない。右利きなら。
なるほど。
なので下手のサオものに注意!ベースのネックって思ったより長いし!ライブ中にたまにぶつかることあるんだよ。
危ないですね。
ベースのペグにぶつかってチューニングがズレるくらいなら良いけど……
他に何か?
アクションの激しいベーシストにぶつかったら怪我しますからね!
頭殴られたりね……お大事に……
ポップなジャンルのベーシストでも凄くアクション激しかったりするよね!
いますね。
カッコいいけど、自分が同じステージに立ったら緊張感あるよなぁ。
自分は奥まったところに位置してるし、一応他のメンバーの動きには気を付けてるつもりなので、多分大丈夫……多分(笑)
そもそもヘッド無いしね(笑)えーとどこまで話したっけ?
ベースのヘッドがたまにぶつかる、のあたりです。
それ!なーのーで、ベーシストの立ち位置少し下がってもらうと安全。ザ・キャプテンズだとセンターボーカルを先頭にV字型のフォーメーションが基本かな!
はい。
ちなみにベーシストの立ち位置が上手の場合は左利きベーシストに気をつけて!ネックの向きがセンターになるので。
ま、そうなりますね。そこは臨機応変に。
では本番です!ステージに出る前に靴紐チェックだよ。ウチはサイドゴアブーツだから大丈夫だけど。それと慌てて頭ぶつけたりしないように。それと、明るい楽屋からすぐステージに出る場合は目が慣れなくて暗闇状態のことがあるかも。しばらく目を閉じてから出る、なんてのもいいかもね。
そこまで拘ります?なら常にサングラスの人なんかは有利なのかな……?しかしステージに出るだけで結構気をつけることありますね。
でしょ!闇に慣れない目で歩かないといけないかもしれないので、自分の立ち位置までの動線、特に足元はサウンドチェック時に確認、バミリしとこうね!
はい。あ。ステージ上がる前に話戻りますけど……柔軟体操ってしません?準備体操というか。
軽くやるね。肩まわりとアキレス腱のばしたり。
自分は、本番前に軽く身体ほぐすようにしてますね。そうしないと足つったりしちゃうんで。以前はそんなこと無かったのに……年取ったということかな(苦笑)後は、指慣らしとかかな。スムーズに指が動くように。冬場とか特にね。
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なるほど。お次は機材が壊れないようにリスクヘッジ!
教えてください。
サオ、エフェクターのインプットアウトプットのナット締めておくべし!抜け防止!
お、マトモだ。
サオものはストラップピンが緩んでないかも確かめる。ストラップ取れたら一大事!
ですね。ロックピンと言えど油断禁物。ピンごと抜けたら台無し。
ちなみに僕はシールドはL字プラグの方をギターに挿します。(ギターが)うつ伏せに倒れた時にピックガードとアウトプット周りも一緒に壊れてしまわないように。
意外と気遣ってるんですね。
意外と、な!(ドヤァ)
ドヤられた!(笑)ま、確かに自分もベースのアウトプットにはL字プラグを挿すことが多いかな。同じ理由で。
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最後は忘れ物リスクヘッジ!
わす…?
持ち物にはネームラベルを貼るべし。
細かいものほど貼るべし。あるいは自分を象徴するようなマークを貼っておく。
傷彦さんなら薔薇ですね。
僕はエフェクターケースにはこんなキーホルダーつけてるんだ。
これは……盗られないでしょうね……
フフフ。それと、ホーリーからプレゼントされたマスキングテープも重宝してるよ!ありがとう!
どういたしまして。「愛ゆえに!」と言えばこの界隈では傷彦さん一択ですからね。
この際だからホーリーも何かシンボル決めようよ!
この際ってどの際ですか(笑)自分は特に必要ないかな。サオも少数派ですし取り違える心配ないかと。
ケチ〜!
ケチではないやろ(笑)
たしかに誰のものか明らかに分かるなら忘れ物や取り違えリスク低減。サオに関しては僕らはクセ強なので大丈夫だねー。
ですね。でも、ベースケースとかエフェクターケースは、対バンさんに同じものを使ってる方がいる場合もあるので、傷彦さんのエフェクターケースみたいに印付けたほうがいいのかな。後は、撤収する際にケースの中身を確認してから持ち帰るとか?
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うむ、こんなところかなっ!
おつかれさまでした。意外とありますね。危険というか、気を付けること。
だね。というわけで今回のコラム読んだ方がひとつでも危険を避けられると良いなと思います!安全に、楽しく、忘れ物なく!気分よく音楽を奏でていきましょう!そう、すべては?
愛ゆえに!
コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
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