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【音響のコツ】バミってなんぼ!音響の必需品「ガムテープ」の使い方

2019-12-12

テーマ:sound&person

どうあがいても必須アイテム「ガムテープ」

こんにちは、元音響マンのライター、荒木若干です。
【音響のコツ】マイクの定番「SHURE SM58」を音響の現場でうまく活用する話【音響のコツ】ラッパスピーカーのアレやコレ。そして「パラレル接続」をざっくり解説でお世話になっております。恐縮です。

今回は音響におけるガムテープの有用性、重要性についてお話していこうと思います。

音響、というよりはステージイベント全般で、無いと困る必須アイテム、ガムテープ。
舞台関係の仕事をしている人ならその必要っぷり、そして有能っぷりをご存知でしょう。
音響での用途は主に、

1…演者の立ち位置、機材を置く位置の目印
2…ケーブルの整理、保護

の2点で使用されます。
ということで、まずはその2つについて、これから掘り下げていきます。

「バミリ」目印としてのガムテープ

ライブでも演劇でも良いのですが、例えば演者がステージ袖からどーん!と走って出てくる場面があるとします。
その時「ここだ!」という演者の感覚で止まってしまうと、本来の立ち位置からズレてしまう可能性があります。
そういう事態を避けるため、リハーサル時点で決まった立ち位置にガムテープを貼っておく。目印ですね。
これを業界用語で「バミリ」と言います。

走って出てきても演者がバミってるところを確認して止まれば、リハーサル通りの立ち位置に立てるのです。
そういえばテレビ番組を見ていると、時々スタジオの床にシールか何か貼っているの見かけませんか?あれもバミリです。出演者に立ち位置をそれとなく教えてくれているんですね。

機材も同じ。例えばステージの進行上、途中からマイクを立てなければいけない場合、リハーサルと違う場所に立ててしまうと、リハーサルをやった意味がありません。
というのも、リハーサルの段階でミキサーなどを使って適正な音をスピーカーから出せるよう設定するのですが、リハよりもマイクの位置が近くなると音が大きくなるし、遠ざかれば小さくなります。当然ですね。
そうなると一から設定し直しです。本番中に音量が上下左右。聴いているお客さんがうんざりしてしまいます。

また、ちょっと専門的な話ですが、音が出る場所から例えばマイクまでの距離で、音色というものは変わります。

ドラムのスネアを想像してみましょう。
マイクで集音する際、近づけたら大きな音を拾ってくれるというのはイメージしやすいかと思いますが、それだけではなくスティックで叩いた時のアタック感、スネア裏面についているバネ状の何か(スナッピー)の「シャン」という音も一緒に入ります。
逆に離すと、そういう臨場感あふれる音色ではなく、もっと空間的な、スネアとそれが置かれた場所、部屋の「響き」みたいなものが集音できます。

近づけた方がいい、離した方がいい、という良し悪しの話ではありません。
音響マンは演者の表現したい音を考えながら、機材の設定を変えていきます。
その場所と演者に合ったやり方をリハーサルで探り、決めて、本番に臨むのです。
なのでリハと違う場所にマイクを立ててしまうのは良くないのです。

ちなみに、音が出るところに近づけて集音することを「オンマイク」離して集音することを「オフマイク」と呼びます。
クラシックのコンサートなんかで天井から何かぶらさがっているの、見たことありますか?あれって集音用のマイクなんですが、つまりめちゃくちゃ「オフマイク」で集音してるんですよ。クラシックはその会場での「音の響き方」が大切なので。

バミリの話に戻ります。
機材を置く位置に目印がないと、単純に「ここかな?ここだっけな?」と場所を探るのにまごまごして、イベント進行自体が遅れてしまう事態も起こります。
バミっておけば、スムーズに準備が進むのです。

演者にも音響マンに得!ケーブルの整理、保護

2つ目です。
特にバンドのライブだと、ステージ上をケーブルが組んず解れつ行き交います。
そのままだと、まずステージの見た目が汚くなります。せっかくの晴れ舞台、ステージ上が散らかって見えたら台無しですね。
そしてそういう状態だと、演者が足をひっかけてコケる可能性もあります。
なので、特に人が通る道(動線)にケーブルを這わす場合、ガムテープ等で固定しておかなければなりません。

これはケガをしないように、つまり演者やお客さんを守る意味合いもありますが、それだけじゃありません。
もしも誰かがケーブルに足をひっかけてしまった時、固定していないとケーブルが引っ張られ、端っこの機材と繋がっている部分(コネクター)が破損するケースがあるんです。
単純な話、糸を両手で思いっきり引っ張ったら切れるじゃないですか。それをステージでやるのは、ちょっとしたハンティングですね。
というかケーブルを踏まれるような場所に這わすこと自体、出来るだけ避けるべきです。

とにかくケーブルをガムテープで固定!
これは機材の保護に繋がるのです。

(この記事の根底を覆すようなこと言いますが、ケーブルを保護するなら世の中にはケーブルマットというそれ専用のものがありますので、特に動線でのケーブル保護はそれを使うのをオススメします。ガムテープさん、すみません。)

どんなガムテープが音響向きか?

ここまでたくさん登場してきた「ガムテープ」という言葉ですが、しかしその種類はいろいろありますね。
そしてその中には、音響には向かないものも。
なのでガムテープ選び自体、音響においては重要です。そのことについて少し書いてみます。

まず、ガムテープは布タイプを選んでもらったら間違いないです。
というのも、紙タイプを使うと、撤収時にガムテープをキレイに剥がせません。
誰しもが経験あるであろう、シール、そして跡を剥がすめんどくささ。嫌ですよね。私は嫌です。
ましてや音響は、借りている会場で行うことも多いです。「キレイに剥げないのでこのまま帰っていいですか?」なんて言った日には会場出入り禁止です。

そしてここで一つ、私の体験談をお話ししましょう。

昔、ガムテープを会社に忘れてしまい、近所の100円ショップで調達したことがあります。
イベントは無事終わり、さあ撤収だとケーブルを固定していたガムテープを剥ぎました。
するとガムテープの粘着部分が溶けるように、ケーブルにべったり張り付いてしまっていました<。
動線のケーブル全体を、覆うように5mぐらいビャーっと留めていたので、その部分が全てです。

そのベタベタ、雑巾で拭いても取れません。
根気よく何回も何回も拭き直して「なんとか実用に耐えられそうかな、いや…使いたくねぇな…」程度にしか復活しませんでした。

なのでガムテープはちょっと割高でもホームセンターにあるようなものをオススメします。
私のオススメは「オカモトテープ」です。大体どのホームセンターにも売っているので手に入りやすかったです。

さきほど話したガムテープのように、粘着部分が溶けてしまうものとそうでないものは、テープをよく観察すればなんとなく分かります。
茶色部分がつるつるしていて、粘着部分がやたら白いやつは注意です。
茶色部分に繊維が見えていてデコボコしているやつは安心できます。
いやもちろん、普通の用途なら100円ショップのやつでも十分ですよ?

ガムテープ選びは色も重要

さてガムテープ選びでもう一つ大切なのは、色。

普段生活していてよく見かけるガムテープと言えば茶色ですが、音響の現場では黒が使われることが多いです。
というのも、ステージの床が黒の場合、茶色とか他の色だと目立っちゃうんですよね。お客さんに「うわ、あそこガムテープ貼ってるわ」と思われてしまいます。
アンプやスピーカーも黒色が多いので、やはりそれに合わせた色にした方が見栄えは良いです。

しかし例えば、上で書いた立ち位置のバミリを黒のガムテープでやって「見づらい!分かりにくい!」となること、そしてステージ床が木材だったら茶色より黒の方が目立つ、そういう状況も考えられます。
なので打ち合わせの段階で、どの色が適切かしっかり把握しておくのが良いでしょう。

余談ですが、立ち位置のバミリだけならビニールテープもいいですね。幅が小さい分、目立ちづらいので。剥がれやすいですが。半透明な緑色の、養生テープを使う手もあります。

ケーブルの方向転換。ガムテープ使用のコツ

最後に、ガムテープを使う時のコツを少しご紹介して、この記事を締めようと思います。

ガムテープでケーブルを固定する際ですが(長方形なステージが多いからでしょうか)なんとなく、ケーブルの曲がる角度をステージの角に合わせて90度ぐらいにしたくなります。
が、そういう風に鋭角でケーブルを長時間固定すると、芯が痛む可能性があります。

なのでステージ角で固定する時は、くるっと一周輪っかにしてからガムテープを貼ると、90度以上の方向転換でも、ケーブル自体は緩やかにカーブする状態を保ってくれますよ。

今回も長くなってしまいました。最後までお付き合いいただいた方、ありがとうございました。
またお目にかかる機会があれば、よろしくお願いします。では。

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荒木若干

89年生まれ、高知県出身、京都府在住。
音響オペレーター、映像写真のカメラマンなどを経て、ライターや主夫やパートのおじさんをしています。
曲を作ってネットに公開するのが趣味。
邦楽ロックやボカロをよく聴きます。
blog https://in-the-zigoku.hatenablog.com
twitter https://twitter.com/jakkan_araki

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