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Go to Travelの時代! 旅は心を潤し、感動を与え、人を成長させてくれる

2023-02-06

テーマ:サウンドハウス創業者のコラム「Rickの本寝言」

Rickの本寝言 サウンドハウス創業者が本音をついつい寝言でつぶやく!

もうかれこれ、海外の旅を300往復はしただろうか。50年以上も世界を飛び回っているのだから、決して不思議な数字ではない。よくそんなに動き回れますね、と言われることがある。自分にとって長旅は全く苦にならない。何故なら、旅の時間は仕事に専念できる絶好のチャンスだからだ。移動中は一切の誘惑がないことから、仕事に集中できる。テレビを見られるわけでもない。風呂に入れるわけでもない。コンビニに行って買い物ができるわけでもない。ましてや近くの赤ちょうちんに行って、一杯飲めるわけでもない。よって、仕事がはかどることうけあいだ。物は考えようだ。

確かに移動中のパソコン作業は大変にも思える。車の中で画面を見ながら作業をすると、気持ち悪くなって当たり前だ。ところが何年も、我慢しながら車内で仕事をしているうちに、いつしか体が順応し、何ら体調の異常を感じなくなったのだ。驚くことに、船旅においても同様に、船に揺られながらでもパソコン作業ができるようになってしまった。以前は船酔いする体質だったのに、慣れとは恐ろしいことだ。これで自分は旅行中も休むことができなくなった。

飛行機の旅も同様だ。特にアメリカへの旅は片道10時間前後かかる。それでも仕事に専念できると思うと、全く苦にならない。こうして日本とアメリカを行き来しているうちに、その旅路にも慣れ切ってしまい、感覚的には、東京から沖縄に行くような気持と変わらないまでになった。自分の心の中で描く行動範囲というものが、太平洋の東から西までを網羅することにより、世界が小さく見えてくるのだった。それまで遠い国、わからない国であったアメリカが、実体験を通して手に取るようにわかるようになることで、自分の世界感が変わってきたと言える。

国内の旅にしてもしかり。ここ10年近く、年間、羽田と徳島を50往復近く旅することにより、いつしか徳島への旅は、東京から成田へ通勤するのと同じ感覚に思えてくるのだ。そもそも飛行機のフライト時間は45分。アッという間に目的地に到着してしまう。よって徳島は自分にとって通勤圏内と言える。これまで幾度となく、日帰りで東京から徳島へ旅をしている。宮城県の女川にしても同様だ。電車の乗り換えには時間を要するが、何度も行き来しているうちに、それにも慣れ切ってしまった。これも通勤圏内にある町と、自分なりに考えている。

このように旅を頻繁に続けていると、世界がだんだん小さく見えてくる。行動範囲が広がり、見知らぬ外国や遠方の地が、知っている場所になることで理解が深まり、その結果、世界観までもが変わってくるのだ。知らないことよりも、知っている方が良いに決まっている。だから、誰もがもっと旅をするべきだ。旅の経験は人を成長させてくれる。しかも日本国内を見渡しても、素晴らしい観光地や素朴な集落、大自然の絶景など、人の心を捉えてやまない美しい場所が無数にある。よって、時間を見つけて旅することは大事なことだ。それ故、自分はあらゆる旅を楽しむことにしている。無論、移動中は仕事の鬼になりきって、ノンストップで作業をするので、旅の目的地は、そのご褒美とも言える。仕事を通じて、日本だけでなく、世界を旅することができる自分は、幸せものだ。

ところが不思議なことに、徳島県民は旅をしない人が多い。これまで何人も、徳島県から出たことがないという人に出会った。理由は定かではない。単に興味がないのか、旅のコンプレックスか、経済面を懸念するのか、もったいないことだ。当然、パスポートも持ってない人が多い。海外に行くことを考えたこともない人が多いのには驚く。パスポートさえあれば、いざという時に日本を脱出し、行くべきところに即時行くことができる。よって自分の会社はパスポートを所有することが一応、ルールになっている。それが守られてないのが残念だ。もっと日本を知ろう、世界を知ろう。そのために、まず、小さな旅でもいいから、楽しむことを覚えよう!と声を大にして言いたい。

最後に少年時代の自分の体験をシェアしよう。最初にアメリカに行ったのが中学生時代、13歳の時だった。夏の研修旅行ということで、1か月半、UCLAという大学のキャンパスそばのLaManchaという施設に寝泊まりし、大勢の学生たちと一緒に英語の勉強に勤しんだ。その後、日本に戻った時の衝撃は、いまでも忘れられない。何と、日本の道路、町々が小さく見えてしまうのだ。アメリカの広大な土地、道路事情に親しんできたことから、その広々とした環境に感化された結果、これまで何とも感じたことのなかった東京の姿が、とても小さく目に映ることに気がついた。アメリカを知ることにより、日本の狭さを違う尺度で見られるようになり、比較ができるようになったのだ。

それからというもの、アメリカへの旅を繰り返しているうちに、いつしか諸事情や街並みの光景には慣れ切ってしまい、何も感じなくなっている自分がいた。そしてアメリカに行けば道路の右側を運転し、日本に帰ってくると、ごく普通に道路の左側を運転し、何ら違和感を感じないまでになった。アメリカと日本が自分の生活圏内になったことで、世界が一気に小さく見えてきたのだ。日本人は島国で育ったからこそ、井の中の蛙にならず、外に目を向けて、もっと旅を楽しむべきだ。そうすることにより、単に行動範囲が広がるだけでなく、さまざまな体験を通して世界観が変わり、より充実した人生の日々を過ごせるようになる。まさに今は、Go to Travelの時代なのだ。

Rick - 中島尚彦 -

1957年東京生まれ。10代で米国にテニス留学。南カリフォルニア大学、ウォートン・ビジネススクールを経て、フラー神学大学院卒。GIT(Guitar Institute of Technology)第2期生のギタリスト。80年代にキリスト教会の牧師を務め、音楽ミニストリーに従事しながら、アメリカで不動産会社を起業。1989年、早稲田でライブハウス「ペトラクラブ」をオープン。1993年千葉県成田市でサウンドハウスを創業。2001年、月間地域新聞日本シティージャーナルを発刊。主幹ライターして「日本とユダヤのハーモニー」の連載をスタートし、2010年よりwww.historyjp.com を通じて新しい切り口から古代史の流れをわかりやすく解説。2023年、一般財団法人サウンドハウスこどものみらい財団を創設し、こどもたちの支援にも従事。趣味はアイスホッケー、ピアノ演奏、トレイルラン、登山など。四国八十八ヶ所遍路を22日で巡る。グループ企業の経営指導に携わるかたわら、古代史の研究に取り組み、日本のルーツ解明と精神的復興をライフワークとする。

 
 
 
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