本体に搭載したDSPを活用したキャリブレーション機能でどんな部屋でもスタジオクラスのサウンドにチューニングできると人気のDSP搭載のNEUMANNモニタースピーカーシリーズ。キャリブレーションに使用するMA 1測定用マイクとあわせて、シリーズの概要及びKHシリーズが試聴できるサウンドハウスショールーム内デモブースの様子を紹介します。

<KH 80 DSP/ KH 750 DSP / MA 1>
4インチパワードモニタースピーカー KH 80 DSP
4インチウーハーを搭載したコンパクトな2ウェイ・パワードモニタースピーカー。独自の技術を詰め込んだ設計により小さな筐体からは想像できない低音再生能力を実現。自宅スタジオには4インチが最適だと思わせてくれる革新的なモニタースピーカーです。
4インチウーハーでもパワフルな低域を再生
自宅スタジオ向けモニタースピーカーは5インチモデルが多く、その理由の多くは十分な低域の再生能力を確保するためです。KH 80 DSPは一回り小さい4インチながらも驚きの低域再生能力。53Hz〜21kHz(+/-6dB)という周波数特性を誇り、そのサウンドは周波数特性以上のしっかりしたボトムを感じます。NEUMANN独自のコンピュータ・シミュレーションによる設計、そこから生み出されたロングスロー・バスドライバーやELFF™などの技術がサウンドを支えています。

<3次元的な曲面を持つ筐体>
独自設計が生み出す制作に適した特性
NEUMANNの哲学と緻密な計算による恩恵は低域だけではありません。樹脂製の筐体は緻密な設計を反映した複雑な形状となっており、結果、制作に適した独特の指向性を生み出しています。横方向は広く、縦方向は狭いという独特な指向性によって制作ルームのスイートスポットが広くなり、スイートスポットに縛られない制作に貢献。また、縦方向が狭いことでコンソールやデスクなどの反射による影響を最小限に抑えることができます。

<MA 1でのキャリブレーションに対応>
DSPによるキャリブレーションでさらなるパフォーマンスを
KH 80 DSPはモデル名の通りDSP(Digital Signal Processor)を搭載しており、DSPの処理能力を用いて音質を補正する機能を持っています。別売りの測定用マイクMA 1とPC用ソフトウェアAutomatic Monitor Alignmentを用いて部屋の特性を計測し、まるでレコーディングスタジオのような整えられた音に補正することができます。補正を本体DSPで行うため、PCベースの補正ソリューションの欠点を気にする必要はありません。

<Kh 80 DSP 機能解説>
- 歪みの少ない高音域再生を実現したソフトドーム型ツイーター
- 独特の指向性を生み出す楕円型 (MMD™) ウェーブガイド
- 自照式ノイマンロゴ
- ELFF™/ロングスローバスドライバー採用のウーハー
- 堅牢なメタルグリル
- パイプ共振減衰を考慮した高性能バスレフポート
- ポリカーボネート製コンポジットキャビネット
- スタンバイ機能・制御機能
- アコースティックコントロールスイッチ
- ワイドレンジの入力ゲインと出力レベルコントロール
- 様々な取り付け方法に対応するブラケット穴
- 100-240V対応の電源部
- ネットワークコネクタ
- XLR/TRSアナログ入力端子
詳細は以下の記事で紹介されています。
自宅スタジオでスタジオクラスのモニターサウンド NEUMANN KH 80 DSPレビュー
DSP搭載 10インチサブウーハー KH 750 DSP
KH 80 DSPをはじめとしたKHシリーズモニタースピーカーにベストマッチの10インチウーハー搭載のパワードサブウーハー。16Hzからという優れた低域再生能力を備えるほか、搭載したDSPを活用したキャリブレーションにも対応。KH 120等DSP非搭載のモデルもKH 750 DSPを経由した接続を行うことでキャリブレーションが可能になります。

<重厚なキャビネット>
重厚な木製キャビネットと独自技術による豊かな低音
H383 x W330 x D383mm、19.5kgのしっかりとしたキャビネットは木製で、16Hzからの低音再生にも揺るがないしっかりとした安心感があり、高密度防振ゴムがキャビネットを支えます。KH 80 DSP同様にNEUMANN独自技術が光り、ロングスロー・バスドライバーやELFF™などの技術が投入されています。

<KH 750 DSPの背面パネル>
様々なシステムに適応する入出力と調整機構
NEUMANNスピーカーに最適化されたサブウーハーですが、他のスピーカーとの組み合わせでも使用できる柔軟な仕様が特徴です。アナログバランス入出力はもちろんのこと、BNCデジタル入出力も備えています。ネットワーク機能も4つのモードを備えており、用途にあわせたセッティングが可能です。

<DSP非搭載モデルとの組み合わせにも対応>
MA 1によるDSPキャリブレーションに対応
KH 80 DSP同様本体にDSPを搭載するため、測定用マイクMA 1を用いたキャリブレーションに対応しています。KH 80 DSPとの組み合わせでは、2.1chというよりも、まるでひとつの2chシステムのような感覚で調整が可能です。また、KH 120等DSP非搭載のNEUMANNスピーカーはKH 750 DSPに接続することでDSPキャリブレーションが使用可能になります。

<KH 750 DSP機能解説>
- 高密度防振ゴムを備えた超剛性木製キャビネット
- ELFF™/ロングスローバスドライバー採用のウーハー
- 2.0/ 0.1 ベースマネージメント機能
- 4つのルーティングモード
- XLRアナログ入出力端子
- 入出力レベルコントロール/8ポジションフェイズコントロール/LCF
- 100-240V対応の電源部
- グラウンドリフト機能
- 大きなヘッドルームと高度な保護回路を備えた低熱放散型パワーアンプ
- BNCデジタル入出力端子
- ネットワークコネクタ
- 制御機能
- スタンバイ機能
詳細は以下の記事で紹介されています。
NEUMANNモニタースピーカーの低音再生能力を拡張するNEUMANN KH 750 DSPとMA 1
MA 1とAutomatic Monitor Alignment
KH 80 DSP/KH 750 DSPの大きな特徴は、搭載されたDSPを活用して設置場所にあわせた特性にキャリブレーションする機能を持っていることです。キャリブレーションを行うために使用する専用のマイクがMA 1全指向性・コンデンサーマイク。シリアル番号で特性が管理されており、専用ソフトウェアAutomatic Monitor Alignment でシリアル番号を入力して使用します。
KH 80 DSPまたはKH 750 DSPとMA 1がセットになったセット製品もラインナップされています。
<MA 1とAutomatic Monitor Alignmentソフトウェア>
Monitor Alignment Kit1:KH 750 DSP 1本とMA 1のセット
Monitor Alignment Kit2:KH 80 DSP 2本とMA 1のセット
Monitor Alignment Kit3:KH 80 DSP 2本 / KH 750 DSP 1本とMA 1のセット
デモルームでKH 80 DSP / KH 750 DSPが試聴可能
サウンドハウスショールーム内に設置されたNEUMANN試聴ブースでは、KH 80 DSP及びKH 750 DSP、さらにはKH 120を試聴して頂くことが可能です。PreSonusのモニターコントローラーが接続されており、簡単に音量調整や比較試聴が可能です。
特にサブウーハーKH 750 DSPを存分に試聴できる環境は稀ですので、ぜひ驚きの音質を体感してみてください。

<サウンドハウスショールーム内のNEUMANNデモブース>
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