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あなたは巻き肩?いかり肩?なで肩?これをやれば自分で治せます。【ギタリストは知っておきたいカラダのこと】

2022-07-11

テーマ:音楽ライターのコラム「sound&person」

こんにちは!
“ギタリスト専門整体師”のフジオカタクトと申します。
いつもご覧くださりありがとうございます!

日常生活に付きまとう『肩こり』ですが、皆さんはどのように対処していますか?
肩こりが慢性化しやすい原因として“姿勢不良”、つまり姿勢が悪いことが挙げられます。スマホやパソコンが普及した現代に多い『巻き肩』や、緊張しやすい人に多い『いかり肩』、猫背の人がなりやすい『なで肩』ですが、こういった姿勢の特徴が辛い肩こりを悪化させ、治りにくくしています。
ギターを弾く姿勢も上記したような症状が起こりやすい姿勢だと僕は考えています。実際、姿勢の悪いギタリストは多く、体に負担を抱えているのも事実です。
“姿勢不良が直接演奏に関係あるの?”と思われるかもしれません。これは一言で説明するのはとても難しいです。しかしギターのネックも反ってくると弦高が高くなって弾きにくくなったり、1箇所の不良が違うところに悪影響を与える事もあります。それは人間のカラダも同じなのです。
つまり、 “カラダの歪み”は必ず演奏に影響を与えます。

今日はそんな巻き肩やいかり肩、なで肩といった姿勢不良がどのようにして起こっているのか、姿勢不良を簡単に治せるマイルドなセルフケアの方法を一緒に考えていきたいと思います!雨が多いこの時期、部屋に篭りっきりで肩がバキバキの方もそうでない方も参考になれば幸いです。
それではいってみましょう!

まずはなぜ“姿勢不良”が起こってしまうのかをひとつずつ解説していきたいと思います。
巻き肩』はその名の通り、肩が内側に巻いている状態を言います。いわゆる“スマホ首”と呼ばれるような頭を前に突き出したストレートネックの状態になると起こりやすいです。

巻き肩

スマホやパソコンの画面を近くで見ようとすると頭が前に突き出してしまいがちですよね。頭と肩甲骨は首を介してたくさんの筋肉でつながっています。その頭が前に突き出してしまうと、筋肉に引っ張られる形で肩甲骨が前に引き込まれます。この状態が続くことで首の筋肉や“大胸筋”といった胸の前についてる筋肉がカチコチに固くなり、僧帽筋という首の後ろ側についている筋肉が伸ばされ突っ張った状態となり、慢性的な肩こりへと進行していくのです。

次は『いかり肩』です。

いかり肩

いかり肩になりやすい人の特徴として「姿勢を良く見せようとする意識が強い」と起こりやすいです。姿勢を良く見せようとすると胸を張ろうとして背骨を逸らしてしまいやすいです。そうすると背中側に張り付くようについている面積の大きな筋肉に力が入ってしまいます。背中の筋肉って目で見えないわりにたくさん付いているのですが、ボディビルダーのように特殊な練習でもしない限り筋肉を使い分けることは難しいです。つまり、背骨を逸らすように力を入れてしまうと同時に肩を上に引き上げる筋肉にも力が入ってしまうのです。このような体の使い方が習慣化してクセになってしまうと常に肩が上がった状態、『いかり肩』となってしまうわけです。緊張しやすい人もいかり肩になりやすいです。

最後に『なで肩』です。

なで肩

よく耳にするかと思いますが、これが一番厄介な症状を引き起こしやすい姿勢不良です。
なで肩は、肩甲骨から肩全体が下に引き下がってしまっている状態です。肩というのは体幹と関節を介してくっ付いておらず、筋肉で繋がっておりぶら下がっているような感じになっています。腕が体の真横にきている時が一番負担の少ない位置になっていますが、猫背になると肩の位置が前方向に移動します。そうすると腕を繋いでいる筋肉やそこに繋がっている鎖骨や首の筋肉が引っ張られて肩の位置が下がっていってしまいます。肩の位置が下がっていくと、鎖骨の近くを通っている神経や血管を圧迫してしまい『胸郭出口症候群』と呼ばれる痺れや痛みを伴う症状が出てしまう可能性が出てきます。
先にも書きましたように猫背から誘発されやすいなで肩は女性にも起こりやすいとされています。これは全ての女性に当てはまるという訳ではなく、小柄・細身で全身の筋肉量が少ない人の場合で腕を正しい位置で支えておくための筋力がないが為になで肩となってしまうケースがあるのです。

なで肩やいかり肩は元々生まれ持った骨格に起因する場合もありますが、基本的には筋肉の使い方や姿勢を見直していくことで改善していくものだと僕は思っています。
最後になりましたが、こういった肩周りの症状を改善へと導く超簡単なセルフケアを伝授させていただきます。

まずは壁に背中と踵が着くように立ちます。こうすることで背骨や骨盤の動きをある程度固定させます。固定することで体にとってニュートラルな姿勢を作ります。

次に肩を耳に近づけるようなイメージで肩甲骨を挙上させます。この時なるべく力まず、最低限の力で持ち上げるようにします。無理に大きく動かしたり左右均等にあげたりする必要はありません。

肩甲骨を挙上させた状態

(こうしてみると左肩があまり上がっていませんね。。。)

最後に脱力して肩をまっすぐ下におろします。

脱力して肩をまっすぐ下におろした状態

ストン、とまっすぐに下ろす、というのがポイントでこの時に巻き肩やなで肩の姿勢に戻ってしまわないように注意してください。重力の重みで肩を本来の位置にまっすぐ下ろす感覚です。力を抜きすぎて、ぐにゃっと脱力してしまわないように注意してください。

これを数回繰り返してみましょう。逆に肩や首周りに違和感を感じてしまうようなら無理せず中断してください。
大切なのはリラックスした状態で肩甲骨がしっかり動かせること。そうすることで肩甲骨を固定していた筋肉がほぐれていき、ニュートラルなポジションを取ることができることです。

もうひとつ大切なことは、この運動を1日10回・1セットは必ず続けてやることです。たった1回やっただけでは、残念ながら姿勢の不良は改善することはできません。継続して自分の体と向き合うことが姿勢不良を改善していくために必要なことなのです。
まぁそこまでお堅く捉えずに、ストレッチ感覚でカラダのコリをほぐしてみてください。

いかがでしたでしょうか。
肩こりで悩んでいる人はまず自分の姿勢を疑ってみてください。自分の普段の姿勢がどのタイプなのかを知り、なぜ痛みが出ているのか原因を突き止めていくことで楽なカラダを手に入れ、より良い音楽人生を送りましょう!
それではまた〜!

フジオカタクト

2018年より関西を中心に活動中。 BABY BABYというアコースティックユニットでギターを弾きながら作業療法士というリハビリの仕事をしています。 リハビリで学んだボディマッピングの視点から、ギタリストなら知っていて損はないカラダのことをテーマに執筆していきます。 思ったように体が動かなくてギターが弾けない!という方は必見です! また音楽活動を通じて感じたことや愛する機材についても時々発信していきます。
website https://babybaby1992kobe.wixsite.com/babybaby
twitter https://twitter.com/tak__tyy
twitter https://twitter.com/babybaby1992

 
 
 
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