サウンドハウスの楽器用ワイヤレス担当になりました、やまかわです!
先日、楽器用ワイヤレスの選び方についての記事を書きましたが、今回は早速、タイプの異なる3機種を実際に比較してみます。
今回用意したのは、SHURE GLXD16+、Xvive U2、AKG DMS100 INSTRUMENTAL SETの3機種。U2とGLXD16+は普段から用途に分けて個人的に使用している機材です。AKG DMS100は今回の比較用にお借りしました!
レイテンシー、音質、扱いやすさにどのくらい違いがあるのか、実際に録音して比べてみます。

今回比較する3機種をご紹介
ギターやベースへ直接挿して使えるプラグインタイプ。
送信機と受信機を挿すだけなので、とにかくシンプル。コンパクトで、手軽にワイヤレスを導入したい方に使いやすいモデルです。
ボディパック型送信機+ペダル型受信機という構成。
受信機にはチューナーも搭載されているので、ペダルボードへ組み込んでライブで使いたい方に向いています。
ボディパック+据え置き型受信機というオーソドックスな構成。送信機受信機共に軽量で、電池交換で手軽に復帰可能。XLR/標準フォーンの豊富な出力端子も魅力です。
実際に録音しよう!
比較には、普段から愛用しているMOTU M4を使用。あらかじめ録音した同じ演奏をリアンプ形式で各ワイヤレスへ送り、再度M4を通してLogic Proへ録音してみました。
演奏そのもののバラつきがないので、各機種の違いを比較しやすいかと思います。



なお、今回は私がベーシストということで、比較音源にはベースを使用しています。※それぞれゲインマッチング済みです。
■ 指引き原音
■ 指引きXVIVEU2
■ 指引きSHUREGLXD16+
■ 指引きAKGDMS100
■ スラップ原音
■ スラップXVIVEU2
■ スラップSHUREGLXD16+
■ スラップAKGDMS100
音質の違いは?
今回の3機種はいずれもデジタル伝送に対応しており、Xvive U2とAKG DMS100は24bit/48kHz、SHURE GLXD16+は24bit/44.1kHzとなっています。どの機種も音質面で不満を感じることはありませんでした。実際に録音した音源をブラインドで聴き比べてみましたが…正直、私には違いが分かりません(笑)。
耳の肥えた皆様なら違いが分かるかもしれません。ぜひ実際の音源で聴き比べてみてください!
レイテンシーを比較!
次にワイヤレスで気になるレイテンシー(音の遅れ)。
Logic Pro上で原音と各ワイヤレスの波形を並べ、立ち上がり位置を比較しました。




今回の環境での簡易測定では、以下の結果になりました。
| 機種 | 今回の測定 | メーカー公称値 |
|---|---|---|
| Xvive U2 | 約6ms | 6ms未満 |
| SHURE GLXD16+ | 約5.5ms | 約4.53ms |
| AKG DMS100 | 約2.5ms | 2.9ms以下 |
おおむねメーカー公称値に近い結果に。
それぞれ数値に差はあるものの、楽器に接続して実際に弾き比べると、正直なところほとんど違いが分からないくらい、どれも違和感なく演奏できました。
ただし、マルチプロセッサーやPC上のアンプシミュレーターなどを併用する場合は、そこでもレイテンシーが発生します。個人差はありますが、人間は10ms前後から遅れを体感し始めるらしく、他にデジタル機材を使用する場合はシステム全体のレイテンシーを考慮する必要がありそうです。
※今回の数値は簡易測定による参考値です。DAW側のレイテンシーは極限まで抑えていますが、インターフェースやDAWの入出力遅延も含まれるため、ワイヤレス単体では実際もう少し低い数値になる可能性があります。なお、測定環境によって多少の誤差が生じる場合があります。
まとめ
実際に比較してみると、音質やレイテンシーだけでなく、「どう使いたいか」で選ぶべき製品がかなり変わることが分かりました。
もちろん数値上の違いや、それぞれの機種ならではの特徴はありますが、実際に演奏するうえでは、同時使用できるチャンネル数、予算、使用用途、操作性、電源方式、デザインといった部分の方が、選ぶうえで大きなポイントになりそうです。
手軽さを重視するのか、ペダルボードに組み込みたいのか、据え置き型で安定した運用をしたいのか。自分の演奏スタイルに合ったモデルを選べば、ワイヤレスはかなり快適に使えると思います。
今回の比較記事が、ワイヤレス選びの参考になれば嬉しいです!
※今回の3機種はいずれも2.4GHz帯を使用します。
2.4GHz帯はWi-Fiなどでも使われているため、Wi-Fiルーターなど電波を発する機器のすぐ近くへ設置したり、複数のワイヤレス機器を必要以上に密集させたりすると、通信が不安定になる場合があります。
ライブやスタジオで使用する際は、周囲の電波環境や機器の設置場所にも注意しましょう。












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