秋の夜長は……音源作り。
劇的に変わるボーカル録りとは?
という訳で、世界中が注目している「DCサーボパワーサプライの製作」はいつものように一旦休止してみんなが悩んでいる「ボーカル録音」について今回は話そう。
YouTube配信や歌をアップする際に大変役に立つ内容なので、ぜひ覚えるまでしつこく読んで欲しい。
さて、近年のギタリストたちが音源を作る際はギターをマルチエフェクターやプリアンプに繋ぎそれをストレートにPCにぶち込み、PCにインストールしているソフトで編集という流れになっていると思う。
簡単な作業で音もいじりやすく、なんていい世の中になったんだろうと実感するが、ボーカル録りの難しさは今も昔も全然変わってない。
特にバンドサウンドのカラオケに生歌を混ぜると全然細かいところが聞こえないとか、まるでボーカルだけ別の世界の音のように浮いている(要はバンドの音に馴染んでいない)。
これを「人の声は楽器じゃないから……」とあきらめてはいけない。
馴染んでないなら馴染ませればいいだけの話だ。
声の質まで変える必要はないが、ボーカル録りに絶対必要な機器がいくつか有るので紹介する。
まずはマイクプリアンプ。
WARM AUDIO ( ウォームオーディオ ) / WA12 MKII Black マイクプリアンプ
ART ( エーアールティー ) / TUBE MP マイクプリアンプ
PRESONUS ( プレソナス ) / TUBEPre V2 真空管マイクプリアンプ
これが無いと話にならない。
か細い声を楽器群の音量に負けないぐらいの大きさにしてくれる有り難いアイテム。
次にコンプレッサー。
FMR AUDIO ( エフエムアールオーディオ ) / RNC1773
WARM AUDIO ( ウォームオーディオ ) / WA76 コンプレッサー
ささやくような小さい声と大きすぎる叫び声との音量差を無くしてくれる。
これにより大変聞きやすく安定したボーカルサウンドになる。
次はディエッサー。
聞きなれない人も多いであろう。
これはコンプレッサーの作用で大きくなりすぎた「さしすせそ」の発音を目立たせないようにする神アイテムだ。
本来は目立たない「さしすせそ」だが、コンプレッサーを通すと大変不快な音になって目立ちまくる。
これを気持ちいいぐらい押さえてくれる有り難いアイテム。
次はエンハンサー。
BBE ( ビービーイー ) / 882i ソニックマキシマイザー
低音の量感や、かすれた高音の余韻など、倍音成分を調整する事で豊かな音質にすることができる。
イコライザーでは元の声質も変化させてしまうのでボーカルには使用しない方が良い。
最後にゲート。
DRAWMER ( ドローマー ) / DS201 定番ノイズゲート
マイクプリアンプや、コンプレッサーを使用すると微小信号であるノイズまでも大きくしてしまうため、それらを除去するためのノイズゲートが必要。
声を出している時はノイズがあっても、声の影にノイズが隠れて聞こえないため問題無いが、声を出していない時にノイズが「ザ~」と出ていては不快極まりない。
ゲートをかますと声を出していない時はノイズも一緒にカットしてくれる。
以上が最低でもボーカル録りに必要な機材だ。
しかしこれらを全部買うにはお金がいくらあっても追いつかない。
プロのスタジオでは定番と呼ばれるこれらの機材があり、思わず失禁しそうになるようなお値段である。
心配は御無用。
なんとdbxから上記の機器全てが一緒にまとまった1Uサイズのプロセッサーが出ている。
それは286Sだ。
dbx ( ディービーエックス ) / 286s マイクプリアンプ/コンプ/エンハンサー/ディエッサー
これにマイクを繋ぎ、286SをPCや配信用インターフェースに繋ぐだけでOK。
今まで悩んでいたことをすべて忘れるぐらいの快適な状態にできる。
実際私もこの286Sを使用してバンドのデモCDなど作っていたが、操作が簡単、高音質、安い、便利と本当に役に立っている。
コストパフォーマンスが抜群で音質、操作性にも優れている。
騙すつもりは全然ないが、騙されたと思って使ってみて欲しい。
最近は特に配信者には必須アイテムになる事は間違いない。
では次回のブログをお楽しみに……DCサーボ。