私は音楽療育士をしていました。現代のこどもたちはコロナ環境下でいろいろな事を我慢してきた世代です。例えば登校拒否が年々増えているとよく耳にしますが、その原因となるものははっきりとわかっていません。でもこれだけは言えます。
こどもたちは大人が思う何倍も頑張っているんです。その中で少しでも不安を軽減してあげられる一つの手段として、音楽療育があるといつも考えていました。
そこで今回は「音楽療育」ってどんな効果があるんだろう?をテーマに、少しでも皆さんに興味を持っていただけたらと思います。
音楽療育とは、音や音楽を使い、楽しい遊びを通しておもに障がいや発達に心配がある子供たちの発達を促す療育のひとつです。
その効果として挙げられるのは、まず「不安」や「痛み」の軽減。
私たちも不安があるから悩むし困ってしまう。それを和らげるためにある治療法のひとつだと思っています。
それに加えて自発性・活動性の促進や身体の運動性の向上、表情感情の表出、コミュニケーションの支援、さらに脳の活性化そしてリラクゼーション効果を生み出すためのものと言われています。
もちろん、こどもだけでなく我々大人にも効果が認められる療育です。
では、どんなメリットがあるかをご紹介します。
① 音楽は聴いているだけでヒーリング効果があります!
例えばクラシック音楽を聴くこと(ゆっくりしたテンポのものが効果的)。
癒しの音楽は脳波をα波に変えていきリラックス状態にしてくれます。
入浴時などにぴったり。
さらに、睡眠時には眠気を促し寝つきをよくし、睡眠の質や不眠症の改善が期待されると言われています。

② 音楽に合わせて体を動かすと体の感覚を統合することができます!
発達が遅れぎみのこどもには、作業をしていても視線がヨコを向いているなど、感覚が伴っていないことがあります。
音楽に合わせて体を動かしたり、ダンスをしたりすることで身体運動と感覚をあわせていく効果があります。

③ 楽器を演奏してみよう!
情緒に不安を抱えているこどもにとって、音楽は予想がつかない刺激になるのです。
自閉傾向があると、なおさら怖い刺激になるときがあります。音楽療法で音楽が怖くない存在だと経験させる事は大きな安心感につながります。曲調や楽器の使い方など、子供の特性や発達に合わせやすいので、こどもにとって楽しく簡単に超えられる課題になります。満足感や達成感を感じてもらえるでしょう。

♪音楽療育は他にも
- 楽器を使う順番を覚える
- 約束事の理解といった認知面の学習
- ふれあいや遊び、うたあそびを通じて社会性や歌う、聴くといった言語面の発達を促す
- てあそびやリズムムーブメントは運動面の課題を知る手掛かりになる
このような様々な効果を生むと言われています。
まとめ
音楽療育は、その人の持つ最大限の可能性を見つけ出し、積極的に自己表現できるように援助することだと私は実際にレッスンの中で実感しています。
心身的な痛みの緩和:エンドルフィンやドーパミンといった物質の分泌を刺激し、楽しい気分にしたり痛みを和らげる効果も発揮するんです。
もちろん大人にも効果的です。
好きな音楽を聴きながら過ごしてみてください。一日の中で5分でいいのです。
リラックス、つまり不安を少しでも取り除いて楽しい時間を増やしましょう♪
音楽でリラックスしたり楽しんだり出来るならこんなに良い事はないと思っています。皆さんもたまにはそういう時間作ってみてはいかがでしょうか♪